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Different Place  作者: 藤いろ
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THE FIRST DATE 1 [Time that dose not meet]

さてさて、どうしようか。どうしようかという程のことでもないんだけど。

卒業式の日に告白されて、佳己ちゃんと付き合うことになった。

そこから春休みはデートしたり、デートしたりの日々かと思ったら

まったく何もない。ホント何もない。

LINEは交換したけど、毎日LINEすることもしない。

会うこともしてない。何か忙しいらしい。私は全然忙しくない。

大学が始まるまでヒマだ。特別趣味もないし。

家を出ようとは考えている。でも、それは大学が落ち着いてから。

だからヒマな時に父に料理なんて教わっている。父の趣味なのだ。ちゃんと仕事もしてるよ。

そんな感じの春休み。春休みっていうのか?私の場合。

しかし現役JKは忙しいんだな、春休みも。

佳己ちゃんは2コ下の1年生だった。4月からは2年生。

何で私を好きになったのかLINEで聞いてみたら

次に会った時教えますよ。

と返ってきた。その次がまだなんだけど。

名前と歳しか知らない。クラスも部活もその他色々。

よく付き合うのOKしたなと自分で自分のことをおかしいと思う。

知らないと色々想像する。クラスでの佳己ちゃん、部活での佳己ちゃん、ets ets

そんな3月の終わりに佳己ちゃんから会いませんか?とLINEがきた。


会うのは私の最寄り駅のオシャレ通りのカフェ。


「先輩、お久しぶりです。」

制服じゃなくて女の子らしい私服の佳己ちゃん。可愛い。

私の恰好は全然女の子らしくない。でも釣り合い取れてるから良いか。

やっぱり私が彼氏役かぁ。

「久しぶり。卒業しても先輩呼び?」

「LINEでもそうじゃないですか。先輩は先輩ですよ」

口元だけ笑う佳己ちゃん。

この子目力強いんだよなぁ。何か自分を持ってる感じの目。良いなぁ。

「佳己ちゃんは春休み忙しかったの?」

「いえ、別に」

「!?」

表情変えずにオレンジジュースを飲む佳己ちゃん。

ココアを吹き出しそうになる私。

「先輩は何してました?」

「私?私は料理したり、大学の準備とかかなぁ」

「それだけですか?」

「どういうこと?」

「私の事考えてくれました?」

あーやられた、そういうことか。この子頭良いわ。私が単純なのか。

「、、、ハイ」

「よっしゃぁ!嬉しいなぁ!嬉しいなぁ!」

「そーいうのやめてよ。マジはずい、自分が」

つまり、佳己ちゃんはヒマだけど私と会わないようにして、私に自分のことを意識するようにしたのだ。まんまとハマった。

私はこの子の作戦通り春休みずっと佳己ちゃんのことを考えてた。

「私も辛かったんですよ、暇で」

「そっちかよ!」

「冗談ですよ。怒ってます?」

「いや、貴重な体験でした。いつかやり返す!」

「ずっと待ってます、フフッ」

不思議とイライラや悔しさとかはなかった。佳己ちゃんについて分かったことあったしね。

長い期間の悪戯をする。私服が可愛い。

それと口癖はよっしゃってこと。

読んでいただきありがとうございます。

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