COUNT DOWN K 5-1 [Surprise and trust]
気になります。
何をって?それは当然先輩の事です。
いつも考えてます。好きな人の事ですから。
只今平日の午前十時四十分、ちょうど三時間目の終わった所です。
一週間後とLINEしてから一切連絡をしていません。
今も私の事を考えてくれてるのでしょうか。
考えて、会いた過ぎて悶えてくれてるでしょうか。
そうだと嬉しいですね。
「佳己ちゃん!遊ぼうー!」
「・・・・何言ってるんですか、まだ午前も終わってません。」
「マジメだなー。面白くないぞ☆」
「面白くなくて結構です。」
「え~~~」
話しかけてきたのは一年生の時からのクラスメイトの壬央恋那さん。
「それで他に用はありますか?」
「ん~何か考えごとしてる顔してたから」
「私はいつも考えています。」
「何を?」
「言いません。」
「好きな人のこと?」
「・・・・だとしたら?」
「それは~私のこと?」
「・・・・は?」
「そうだと嬉しいなぁ~!私佳己ちゃん大好きだからさ~!」
くるくると私を中心に回りながら言う壬央恋那さん。
「・・・・あの、そういうのはあんまり大声で言わない方がいいですよ。」
「え~女子同士こういうのは普通だよ~。手だってつなぐし~腕も組むし~チューだってするよ~」
「はぁ・・・。」
「そんなマジメに注意するなんて~佳己ちゃん本物みたいだよ~」
壬央恋那さんと目が合う。
「フフ~ン♪」
屈託のない笑顔を見せる壬央恋那さん。
私は友達がいません。
作らないというと上から目線で嫌なのでそうは言いませんけど、自分からは人に近づかないです。
それは私の愛の先が男性ではない事が関係しています。
そういう事は誰にも話した事はありません。それにそれを匂わせる言動、行動もしていません。
それなのにこの人は何故こんな事を言うんでしょう。
この人も私と同じだから?それとも言ってみただけ?悪ふざけ?
どれにしても聞いても分からないです。ここでYESと言われても本当かなんて分からないですし、信じません。
ましてや私が私の事を私から言うなんて絶対ありません。
「何言ってるんですか?」
「おぉまだ子供ですかな~佳己ちゃんは☆」
私の髪に触ろうとする壬央恋那さんの手を払う。
「止めて下さい。」
「あ~残念♡」
私の髪は今度先輩に触ってもらう予定なんです。
先輩以外には絶対触らせたくありません。
先輩・・・・。
先輩は今何をしていますか?
先輩一人で寂しくありませんか?
友達は出来ましたか?
少し遅れました。
読んでいただきありがとうございます。