夏休み明け
前年度より少しだけ濃い夏休みを過ごした気がする。まぁ、結果としては斎藤があれから少しだけ不機嫌だ。相変わらずの塩対応だが、棘を隠そうとしないというか。まぁ、俺の勘違いかもしれんが。
何はともあれ、無事に新学期を迎えることが出来た。
まだ、夏の暑さは続き、汗がにじむ。塩対応の斎藤と言えば、涼しい母で朝から読書中だ。斎藤はどんなものを読んでるのか気になったが、本屋のブックカバーがされていて、知ることは出来なかった。
「おひさー!ひろピッピ!」
「お前朝から元気だなぁ」
いつもの調子で山田はギャーギャーと1人で騒いだいる‥‥‥ように見える。あまりにも俺が反応が薄いものだから1人で話しているように感じる。
クラスメイトからの山田はきっとあまりよろしくない。悪い意味でもいい意味でも。
「それより、宿題助かったよ!さすがですね!浩史様!!」
「やめろ、気色悪い」
「えぇ、いいじゃないかぁーわーははは!」
胸を張り高笑いする山田は案の定夏休み終了2日前に泣きついてきた。家に押しかけてまで。俺が頷くまで動かなかった山田に折れ、結局手伝ってしまうという始末。我ながら呆れたものだ。
「まぁ、感謝してますって浩史様!いゃぁ、浩史様のお人好しには大変お世話になってー」
「あぁん?」
「すみませんでした!!今後このようなことがないように精進していきたいと思ってますから命だけは!!!」
きっと山田にはプライドという文字が一番合わない。
「まぁ、ともあれ。例の子はどうだったの?浩史」
山田の眼光が俺に向けられると、少しだけ寒気がする。山田は時々、恐怖すら覚える顔をする。俺はあまり山田のことが分かってない気がした。
「何って?」
「ほら、せっかくの出会いだ。何かこう、思ったことあるだろう」
思ったことか。
「そうだな‥‥‥」
ーー嫌な予感がした。斎藤には知らせてはいけないという根拠のない自信があった。
「別に何もないよ。大人しい子だったよ」
人間味がないくらいには。
「そっかぁー残念だなぁー。折角俺が浩史に春をプレゼントしようかと思ったんだけどなぁー!」
「迷惑だ」
山田はつまらなそうに口を尖らせる。
「そういうの逆ギレというんだぞ」
「知ってるよぉー。あぁ、つまんないな。何か、ドカンとワクワクするようなこと起きないかなー」
「そうか」
高い空を見ながら、平凡な日々が続くよう、いるかも分からない神様に願う。
更新、遅くなってごめんなさい( ; ; )




