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プロローグ 

 唐突で大変申し訳ないが…どうやら僕こと、伊勢いせ 勇之助ゆうのすけは頭が悪いらしい。



 その理由は、そう、高校一年の1学期末テストで赤点を3つも取ってしまったのだ!

 5教科の合計500点に対し、178点という点数は人生における最低記録でもある。


 テストの点数内訳の方はというと…国語58点、数学30点(赤点)、社会50点、英語32点(赤点)、理科に関しては一桁の8点(赤点)という目も当てられない点数だ。


 そんなわけで、僕の高校初となる夏休みは夢へと消えた…


 この5分の2以下となる合計点数が語るように…悪いのが自分自身だということはわかっている。勉強しなければいけない状況でゲームにうつつを抜かし、大切な勉強時間を無駄に消費してしまったのだから。

 それ故にクラス唯一の赤点3冠保持者&補習決定者となった僕は、なじみ始めたクラスの連中に馬鹿ばかにされ、親には侮蔑ぶべつの言葉を浴びせられ、よりによってクラスのマドンナである成海さんにも笑われる始末。


 チクショウ、僕は最低だ! なんでこんなに馬鹿なんだ! 


 いや、待てよ…そんなに僕が悪いのか? いうなれば僕がこうなのはきっと日本のゲーム企業が面白いゲームばかりを作り出すのが悪い。


 なぜ手の平モンスター(通称:テヒモン)コバルト&エメラルドなんて作ったのだ? それに怪獣ハンター4Gや幽霊ウォッチなんてのもどんどん出てくるし!

 

 誘惑が多すぎるのがどう考えても悪い!


 しかし、いうなれば政治家も政治家だ。教育庁も日本の学力向上を掲げるならもっと優秀な教員育成に力を注ぎやがれってんだ! 半端な授業で学力向上が図れると思うなよ!


 まったく世の中、どいつもこいつも馬鹿ばっかりだ! そんな中で僕が一番馬鹿なのか? 


 嫌になった、もうやってられない。やってられないにしても明日からは補習天国。クラスのマドンナにも会えず、ひたすら嫌いな勉強ばかりする日々。

 これにサマーバケーションである7月後半と8月を持っていかれるという、正に青春の墓場ともいえる状況に僕は耐えねばならない。


 果たして耐えられるのか…いや、耐えなければ、僕の青春は早くもんだも同然。


 かのフロイトは言った、そう『神は死んだ』のだと。


 フロイトだっけ? 違う? とにかく偉い人がそう言ったの!


 『神は死んだ』と。

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