僕、久賀琉威は最高に帰りたい
誰もが思っている用に、月曜日の学園程憂鬱なものはない。
土日明け、ひさびさの学園。休みで体が鈍っている僕にとって苦痛でしかないのだ。
だが僕は、月曜日という存在で憂鬱になっている誰よりも最悪な気分だった。
理由は山のようにあるのだが、咄嗟に思い付くのは二つ。
ひとつは昨日口喧嘩を売ってはいけない相手、曙センパイを調子に乗って注意してしまい、仕事が増えたこと。
そしてもうひとつは最高にウザいクラスメイトである、アリス=アルティスが隣の席に座らなくてはいけないこと。以上だ。
「ちょいルーちゃん。またなにか考え事してるのだね! アリスはおこだすのよ」
独特の変わった話し方をする彼女は、さながら超能力者の用に僕の心を読み当てた。
いつものことだから特に驚きもしない。
「特に考え事なんてしてないよ。つーか、お前には関係ないだろ」
「あるでございますもん! だってそういうこととか大好きだものね」
そう、彼女はゴシップが大好きなのだ。
外国人の性というやつかはわからないけど、彼女はそういう噂にはとても詳しい。
あえて問題点をいうとすれば、男の噂にしか興味が無いということだ。
まったくもって男好きなのである。
しかし彼女にも基準があるらしく男だったらなんでもいいわけではないらしい。
まあ、僕には関係の無い事。
僕はいつも通り大きく息を吐き出すと、教科書を取りだし授業にそなえた。