僕、久賀琉威は最高にスーパーエリートを目指す
クーラーなど存在しない部室で僕達は、汗水たらし働いていた……つい五分前までは。
「おい久賀。なにをさぼっているしっかり働かんか」
一人、保冷剤を枕に眠りについていた曙雅会長が僕、久賀琉威〔くがるい〕を叱咤した。
自分も働いてないくせにふざけんな。僕の足元にも及ばないクセに。
身勝手なバ会長とはちがい、大人な僕はいつもは笑顔で謝るのだが、流石にムカついたので、僕の素晴らしい話術で叩きのめすことにした。
「働かんかって……あのですねセンパイ。そういうのは自分が働いてからいうんスよ」
「私はいつも働いているからよいのだ。庶務のクセに会長である私に逆らおうなど、いい度胸だな。褒美に私の仕事をくれてやろう」
どうやら叩きのめされたのは僕の方らしい。
そういえば忘れていた。この人と口喧嘩したら十倍に返されることを。
でもこれは口喧嘩というより一方的に……
「よし、今日はここまでだ。各自身支度を整え帰ってくれ」
バ会長の一言でセンパイ達はダラダラと身支度を整え、ひとりまたひとりと帰宅する。
僕はいつもどおり大きく息を吐き出す。
こんなめんどくさい部活、すぐにでもやめてしまいたい。
しかし、これも僕がエリートの中のエリートであるスーパーエリートになるための試練だと考えたら、苦でもなかった。
そう! 僕がここに入ったのはスーパーエリートになるためだ!
そのためにどんなことも我慢すると誓ったのだ。
僕は身支度を整え部室をでた。
気分は素晴らしいぐらい健やかだった。