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日本はかつてほどの経済成長の勢いこそないものの、アジア圏ではなおも経済国家として知られている。台頭する中国やその他の国とは違い、信頼性と言うものがあるために、出稼ぎのために日本に職を求めて外国人労働者が今なお入国してくる。

安い賃金で雇える労働者ではあるが、はっきり言って国内での就職に着けないものも多数いる中、わざわざ外国人労働者を使う、というのは気がひけて、大手企業は使おうとはしない。それに、つい先日もあったように、外国人労働者とのトラブルや雇用に関する争いなど、問題も付きまとう。そのために、外国人労働者の多くは、当初の目的通りの賃金すら得ることもできず、日本と言う異国の地で彷徨う羽目になる。

そんな外国人労働者に救いの手を差し伸べた企業がある。

『村山インターナショナル』である。

若手企業家村山泰助氏による、国際企業であり、多くの人材を求め、外国人労働者も多く雇っている。

不景気な日本経済の中、成功を収める企業の一つ、として雑誌でも取り上げられる企業である。

仕事にあぶれた外国人労働者に仕事を与え、最近頻発していた外国人とのトラブルを解決した、ということで非公式ながら首長から感謝の言葉を贈られたともいう。

そんな村山泰助氏であるが、一方で暗い噂もささやかれている。

外国人労働者の女性、またはその家族の子息を不正な仕事につかせている、というのである。

早い話が、売春である。

脚のつかない、不正入国者や外国人を欲望の道具として使っているのだ。

中国やインドから攫ってきた子どもを奴隷市のように闇取引するマーケットがあり、そこに商品として供給する仕事を引き受けている、ともいう。

とはいえ、この噂は名も葉もないものとして黙殺された。この噂はインターネットのあるサイトで囁かれたものだが、書き込みはすぐさま排除され、書き込んだものもその後、二度と書き込むことはなかった、という。

こういう経緯もあり、村山氏の黒い噂については誰も追及はしなかった。

彼の行っているという、その犯罪は警察にも司法にも取り上げられないまま、公然と認められ続けていた。




ジャーナリスト崩れのスーツを着崩した男は、バーの席に座り、浴びるように酒を飲んでいた。真昼間だというのに、仕事もせずに飲んだくれる男。顎の髭は伸びっ放しになっており、不衛生な印象を持たせる。30代ほどであるが、20代にも見える外見で、世間でいう「イケメン」とも言っていい顔である。が、目の下のクマや、赤らんだ顔、それに睨むようなその目の性で、その印象は悪くなっており、碌に人は近づこうとしない。

男の名は、三木みき大河たいが。フリーのジャーナリストである。

もともとは、ある大手雑誌会社にいたのだが、まだ若いころに無茶をしたためにその会社を追い出された。それ以後、各社を転々としながら、たまに記事を書くだけのフリーター状態になっていた。

稼いだ金もこうして酒に消えていく。


「ああ、くそったれっ!」


叫んだ男は空になったグラスを置き、頭を掻く。頭から、白いふけが散乱する。ここ最近、家にも帰らず、こうして朝まで酒を飲み、追い出されては違う店に行くのを繰り返していた。

三木が怒っているのは、今の日本社会について、である。

三木は子供のころより、正義の味方に憧れてきた。

流石に、十代になれば正義のヒーローなどと言うものは信じていなかったが、ジャーナリズム、というものにある種の正義を彼は感じていた。

両親の反対を押し切り、大学卒業後ジャーナリズムの世界に飛び込んだ彼だが、そこには今まで見えなかった社会の闇があった。

そして、ジャーナリズムに正義はない、ということを思い知らされたのだ。

社会に潜む巨悪を容認し、当たり障りのない記事ばかりを書き、さも日本が素晴らしいように世論を操作する。警察や政治家、大手会社の役員などの裏社会での犯罪を見逃すその姿。

それに、三木が失望を抱くのは当然であった。

そして、若い三木は、そんな社会に対して、何らかのアクションを起こす必要がある、と思い、ある記事を書いた。上の意向を無視して断行されたその記事は、世間の目に触れる前に存在を抹消され、三木はその会社を追い出された。

以後は、親の脛をかじりながら、こうして細々と生活をしていた。


「くそ」


そう言った三木の手の中には、最近話題の村山インターナショナルの情報があった。村山インターナショナルの裏の顔、闇の社会での悪事の記録があった。

だが、これを持っていたところで、どうにもならないのはわかりきっていた。どの会社にもそう言った圧力がかかっている。かかっていないのは弱小会社であり、そう言った会社には信用はない死、発信力もない。それでは、意味がないのだ。

三木ははあ、とため息をつき、バーのマスターに「もう一杯」と言う。

そんな三木はマスターの手からグラスをひったくり、思いっきり飲み、先ほどよりも深いため息をついた。

そんな三木の隣に、誰かが座ったが、三木は気にせず吞む。どうせ、自分と同じ暇人だろうと。


「あら、昼間からそんなに飲んで。それに、そんなに大きなため息吐いてたら、幸運も逃げちゃうわよ」


クスクス、と笑う女の声。三木はそれが自分に向けられたものと少ししてから気づき、のっそりと首を傾ける。そして、目を見開く。

女は美しかった。うっすらと化粧をしただけの、だが美しい女性。二十代前半くらいだろうが、妖艶な雰囲気を醸し出し、形のいい唇が目につく。香水のにおいが鼻をくすぐる。

豊満な身体のライン。そして、それを恥じらいもせず、前面に押し出す女。思わず唾を飲み込む。

赤茶の髪を伸ばし、微笑む女の姿に、酔いも跳んだかのようにじっくりと見つめてしまう。

女はそんな三木を気にせず、手に持ったグラスを一杯、形のいい唇に運び、その喉を動かした。

言葉を失う三木に、女は誘うように笑いかけた。


「ねえ、あなたお暇?少し、付き合ってくださらない?」


そう言った女の言葉に、三木はただ頷くことしかできなかった。


女と酒を飲んでいるうちに、三木は社会への不満を女に向かって熱く話していた。

女は三木の話を聞いて、相槌を打つ。そんな様子に気を許し、三木も熱くなる。

だが、女が場所を変えないか、と言ったので、三木は「ああ、うん」とつい頷き、会計に向かう。

が、会計はすでに女が住ませた、と言うことであった。金を払うか、と言うと女はそんなのはいいから、早く行きましょう、と言う。

三木は促されるまま、歩いていく。大事な資料を入れたカバンを片手に、三木は歩く。


やがて、女の脚が止まったのは、見るからにそう言った場所であった。

戸惑う三木の手を引いて、女はそこに入っていく。



三木が起きた時、女の姿はなかった。

昨晩の余韻に浸り、寝台に寝転がる三木。


「いい女だったな」


そう言い、かすかに残る女の匂いを嗅ぐ。だが、女はもういない。

三木は服を着て、自分の鞄を確かめる。


「・・・・・・・・・・・・あれ?」


三木は鞄の中を見る。財布やその他大事なものがなくなっていたわけでhない。だが、あの村山インターナショナルについての資料だけがなかった。

どこかに忘れたか、と思う三木は鞄を持つと、酒を飲んでいた店に向かっていく。

その向かっていく途中で、そう言えばあの女の名前を聞いていなかったな、と三木は思い出す。

一回で済ますには、もったいない女だった、などと思いながら彼はふらつく足で昼間の街に消えていった。





彼女はその資料を見る。

そこには、村山インターナショナルによる犯罪の決定的な証拠が書かれていた。

行方不明の外国人少女たち。その家族たちの、悲痛な証言。

それを読み、ギリ、と彼女は奥歯を噛みしめる。紙を握る手に、力が入り、ぐしゃりと紙が音を立てた。

紙の一番後ろに、村山の一週間の動き、と言うものがあった。

毎週金曜日、村山は『商品』を自分の目で確認しに、足を運ぶのだという。

ニヤリと彼女は笑った。

証拠は揃っていた。ならば、どうするか。

警察に突き出すか。否、警察など、もはや飾りにもならない。司法ももはやその機能を停止している。村山たちを裁ける力はない。

ならば、どうする。

決まっている。私が裁くまで。

女は不気味な笑みを浮かべると、夕日に静まり行く街を見る。

復讐の時間が、やってくる。

女は陽に背を向けて歩き出す。女の影が、不気味に揺れた。




夜のネオンで光る繁華街より外れた場所にある、工場跡地。人気の少ないそこに、一台の外国車が止まり、そこから黒服のいかつい男たちを従えた若い男が出てくる。

高級スーツに身を包み、ワックスで髪を固めた青年。サングラスを外し、笑みを浮かべたその人物の名は村山泰助。村山インターナショナルの代表である注目の人物である。

その人物は毎週金曜日、この場所に来て『商品』を見ていくのだ。

村山は工場の中に入る。そこには先客がいて、肌の浅黒い大男がいた。男は外国や日本で働く労働者、密入国者を仕入れてくる業者である。

村山の意向を理解しており、互いによいビジネスパートナーだと思っている。


「よう、ダンナ。今日もいい商品がそろってますぜ」


「ふむ、そうか。では早速見せてもらおうか」


へい、と男は言うと、村山を奥に招く。

奥の、光の漏れる場所の扉を開いた男。そして、その先の光景を見て、ほくそ笑む村山氏。


「ふむ、なかなかだな」


そう言い、『商品』たちを見る。

アジア圏の女性や子供たち。彼らが衣服も身に着けず、その自由を拘束されていた。数十人の外国人たちを見て、村山氏は笑う。

女が中心ではあるが、時折「男子」を所望する顧客もいるから、数は少ないが男もいる。

村山は満足そうに『商品』を見る。

彼らを運ぶ船も、法の網にはかからない。船の代金や輸送費はかかるが、それを差し引いても利益が出る。それに、もしやりすぎて女に子供ができたり、死亡しても、処分するのには困らない。セメントにでも埋めて海に沈めれば、証拠はない。

村山の居間の財産のほとんどは、こうした闇の取引によって作り上げたものであった。


「ふん。いいだろう、代金だ」


そう言い、村山は隣の黒服に合図する。黒服はトランクを手に掲げ、それを開く。中には大量の紙幣が入っていた。

業者はそれを見て、にやりと悪い笑みを浮かべる。


「毎度、ダンナ」


「このことは内密にな」


「わかってまさぁ」


そう言った男がトランクケースを受け取ろうとした時。


パン、と乾いた音がした。

窓ガラスが割れる音がして、

トランクケースを受け取ろうとした大男の頭が吹き飛んだ。


「なぁ・・・・・・・・・?!」


驚愕する村山氏の頬に、業者だったものの欠片が当たる。血濡れたそれを拭い、ひぃ、と叫んだ村山氏が黒服たちを見る。血濡れたトランクを投げ捨て、黒服たちは他のトランクケースから出した銃を持ち、周囲を見る。

黒服の男五人に囲まれた村山氏は、怯えながら周囲を見る。

頭のない業者の死体と、何が起こっているかわからない『商品』たち。

と、何かが視界の隅で動いた気がした。


「あそこだ!」


村山氏の言葉に、黒服たちが銃を撃つ。弾をはじき出し、その方向を撃つ黒服たち。

黒服たちは射撃を辞めると、そちらに近づく。その時。

ぱぁん、と音がして、黒服の一人の顔がはじけ飛ぶ。脳漿を撒き散らし、頭部のない姿態が崩れ落ちる。

弾のとんできた方向を見た黒服の一人は、その時、闇の中より現れる真紅の人物を見た。

そして、それが彼の最期の記憶になった。

ピアノ線で首を絞められ、そのまま切断された黒服。血しぶきが真紅の人物を赤黒く染め上げる。

飛んだ首がコロコロと地を転がる。

三人の黒服と村山氏はその人物を見た。

屈強な大男を始末した、真紅の人物。真紅のコートに防止、手袋、靴、と異常な格好のその人物は、わずかに覗居く形のいい唇を歪める。まるで、笑うかのように。

血を滴らせるピアノ線を捨て、その人物は奔ってくる。

黒服が銃に手を駆けると、その人物は裾から何かを飛ばす。

それは正確に男たちの銃を持つ手に突き刺さる。男たちが銃を取り落す。

黒服は傷みに堪えながらも、その人物に殴りかかる。屈強な肉体に殴られて無事ではすむまい。

だが。

その人物は軽々とその拳を片腕で受け止め、空いていた片方の手で男の両目を潰す。

あああ、と叫び、倒れた男。そこに二人の黒服が殴りかかる。

だが、真紅の人物は落ち着いてその状況を把握し、足元に手をやり、形には拳銃を、もう片方の手にはナイフを構える。

そして、近くにいた男の喉笛にナイフを突き刺し、そのまま一文字に裂き、もう一人の腹に拳銃を一発放つ。

喉から血を吹き出し、絶命した男の首が皮一枚でつながり、ぶらりと揺れる。

腹を撃たれた男は、しかしまだ死んでいなかった。男は懐から拳銃を出そうとした。だが、その前に真紅の人物に拳銃で三発撃たれる。内一発が男の心臓を貫いたために、男は絶命した。


あっという間に大の男たちを始末したその人物は、村山氏を見ると、そちらに向かって歩いていく。

怯える村山氏は、近くにある拳銃を拾うと、後ろにいた子供の一人に拳銃を突きつけ、真紅の人物に言う。


「と、止まれぇ!止まらないと、このガキを殺すぞ!」


村山氏は人質が通じるか、などと冷静な判断はできず、ついそうしただけであった。だが、意外なことに、その真紅の人物は足を止め、両手に持った武器を床に取り落とす。

それを見て、村山氏は笑う。がくがくと震える膝を押さえようと強がる。


「お前が誰か知らないけれど、こんなことしてタダで済むと思うなよ・・・・・・・・・・!」


村山氏は卑劣な笑みを浮かべて言う。真紅の人物は表情を伺わせず、両手を上げたままそこに立っている。


「動くなよ、動いたらガキもお前の命もないと思え」


そう言い、引き金に手を駆ける村山氏。

だが、その瞬間、真紅の人物は身をかがめると、落ちていたナイフを拾い上げ、間髪入れずにそれを投げる。

それは、村山氏の拳銃を握る手を貫通する。刃が生え、痛みが襲う。


「ぐああっ!!」


村山氏はそう叫び、腕の中の子どもを解放する。子供を庇うように真紅の人物は村山氏の前に立つと、青年の高級スーツの首元を掴み、その身体を持ち上げる。

そして、壁に叩きつけた。がは、と胃液を吐き出す村山氏。


「碌に銃を売ったこともないのに、私を脅すとは片腹痛い」


そう言い、村山氏の持っていた銃を左手で構える。


「セーフティも解除せずに、どうやって銃を撃つつもりだった?」


低いテノールの声でその人物は言うと、セーフティを解除し、その銃口を村山氏の右太ももに突き当てる。


「な、なにを」


「銃の使い方をレクチャーしてやるのさ」


そう言うと、彼女は引き金を引いた。

ぱあん、と音がして、弾が村山氏の肉を貫いた。


「ぎゃああああああああああああああああああああああっ!!!!」


絶叫し、イタイイタイと喚く村山氏を見て、その人物は口を歪める。


「痛いか、そうだろうな。だが、お前はそうやって何人の人間を苦痛に陥れてきた、村山泰助?」


不気味な声で問いかけたその声に、村山の背筋を何かが駆け抜ける。

冷や汗が流れ、高級スーツを濡らす。

股間に温かいものを感じる。恐怖のあまり、村山氏は失禁していた。


「ま、待て・・・・・・・・・・・・」


拳を振り上げたその人物を見て、懇願した村山。その顔に、真紅の拳がめり込む。

壁に頭部がぶつかり、鼻がつぶれる。


「あ、あ・・・・・・・・・・・・・」


「人を食い物にするケダモノめ」


そう言った声は、一切の慈悲もなく、再び拳を振り上げた。

再度叩きつけられる後頭部。じわりと頭部に濡れた何かを感じた。

鼻で呼吸することができず、口で村山氏は呼吸せざるを得なくなった。


「あ、ああ」


呻くことしかできない村山氏。そんな村山氏の脚に再び拳銃を撃つ。無事だった方の脚も、それで使い物にならなくなった。

もはや立てなくなった村山氏。涙で醜くゆがんだその顔に真紅の人物は自身の顔を近づける。

そして、サングラスの奥で光る瞳にその顔を映す。村山氏はその強い瞳に、恐怖を感じた。


「楽には殺さない」


そう言った女は村山氏の脚を掴むと、彼を引きずり出す。脚と頭から出る血が、引きずられ床につく。

引きずられながら呻く村山氏。「助けて」「赦して」と言う言葉は、言葉にならず、ただのうめき声となる。

やがて、外に引っ張り出したその人物は、村山氏の両脚に何かをくくりつけた。


「な、なひを・・・・・・・・・・」


「・・・・・・・・・・・・・・」


無言でその人物は片方の縄をその辺の柱に括り付け、もう一つを村山氏の乗ってきた外車に括り付け、それに乗り込む。

それを見て、村山氏は彼女が何をしようとしているを悟る。


「ま、まっで、や、やめて・・・・・・・・・・・・・・」


女々しく鳴き散らし、懇願する村山氏。だが、無慈悲にも車のエンジンがかかり、動き出す。ゆっくり、ゆっくりと。


「あ、あ、あ、ああああああああああああああああああああっ!!!!」


股間を襲う痛み。きつく縛られ、柱から脚は離れそうにない。車が吸い越し、少し離れるごとに痛みは増していく。


「ひぎぃ、ひぎぃ・・・・・・・・・・・・!!」


過呼吸になり、ショック状態になった村山氏。気が狂い、もはや正気を失くし、涙にぬれたその顔。

まるで、村山氏の精神が壊れたのを悟ったかのように、車は急に速度を出して。



ぶしゃあ、と音がした。


車の扉を閉じ、真紅の人物がそこに戻ると、そこには無残な死を迎えた村山氏だったものがあった。





後日。

村山氏によって国内に連れてこられた人々は、外務省を通じて元の国に送還された。このことにより、中国やインド、そのほかの国から厳重な抗議を受けた日本政府は早急にこの問題への対処を迫られた。

警察でも、今まで見過ごしてきたこの問題に直面せざるを得なくなり、各所で逮捕者や摘発が相次いでいる。

村山氏はその死後、相次いで罪が浮かび上がり、村山インターナショナルは犯罪の温床である、として倒産。

村山インターナショナルで雇われていた外国人労働者はその後、国内のNGOによる支援を受け、犯罪とは無関係の団体を設立し、そこでこのような犯罪を防ぐ活動をしている、と言う。


そして、この一連の出来事を引き起こしたと思われる『VENGEANCE』は未だ捕まっていない、と言う。



そのニュースをバーで聞いていた三木。そんな男の隣に、誰かが座る。

こんな真昼間から誰だ、と思った三木がそちらを見て、目を見開く。


そこには、あの日あった美女がにこやかな顔で座っていた。


「少し、付き合ってくださらないかしら?」





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