《エピソード07》弾む会話が始まった
いや、そこまで幼いとは思っていないけど、...少しだけね?
じゃあ、少しだけ思っているんでしょう? じゃあ、少しだけ怒ろうかな?
え! やあ、そうだよね。セリーナ、これはゴメンでした。
うん、少しだけ、謝ったのね。じゃあ、許してあげるわ。
でもさあ、使用人だから、旦那様と一緒にいるんなら、普通でしょ。信頼されている証拠だよね。
私は、また、商会の倉庫の上が寮になっている? そんな話だと思っていたわよ。いいじゃない、ちゃんと住んでいるんだからね。
それって、商店街みたいなところなの?
(ここで、ロイドはまた、弱気な心がフット、浮かびあがってきていた...。)
(いや違う、そうじゃないんだ!! いまの僕は、手に入れたいもののために、全力を尽くすんだ!!)
うん、旦那様が貴族だから、貴族街の中にあるんだよ。...でも、王都じゃなくて、故郷の近くに住むこともできるんだ。
ええ!! ちょっと待ってね。それって、旦那様が貴族だから、貴族街に住んでいるんでしょう?
それが、どうして、故郷の近くに住めるのかな?
うん、故郷の近くには、代理人みたいになって、住むこともできるんだ。
エエッと、商人だから、それを選べるように、なっているってことなの?
まあ、そんなところだね。いや...、分かり易く言うと、旦那様が貴族だから、領主みたいにもなれるんだよ。
ええ!! じゃあ、貴族みたいな生活になるってことなの...。
そんな生活を喜ぶのは、うちの母親くらいなものね。だって、領主だったらみんなから、嫌われるんじゃないの?
あなたのご実家も、嬉しいのかな?
あなたは、どうなの?
(いけない!! しっかりと決めていなかったんだよな、...彼女の返事次第だと、思っていたんだ!!)
(いや、そうじゃない!! 前に旦那様と話したんだ、嫌われることをするのが、領主じゃないんだと言っていた。僕もそう思たんだ!!)
いや、領主は、領民から嫌われることを、しなきゃならない、役割じゃないんだ。そう旦那様と話していたんだ。
ああ、そうよね。慕われる領主のウワサもあるからね。
それなら、凄いことじゃない。しかも、バルガスのように、貴族みたいになれるのね。
弾む会話が。つづく...




