《エピソード03》剣士2人は、元騎士団の仲間だった
ロイドの王都での話しを...
護衛の冒険者たちとは、いつもは、お店のコミュニティコーナーで、話していたから、あまりプライベートな話題に触れていなかったの。
ところが、双子の剣士と話をしていて、いろいろと、とんでもない話を聞くことになったのよ。
15才で騎士見習いで、バルガスとロイドと一緒に、双子の剣士は入団していたの。
ロイドはとても優秀で、半年後に騎士見習いから、騎士へ昇格していたの。
ところが、それに目を付けられたみたいなの。
騎士だった息子を、事故で亡くした伯爵が、偉くなりたいのなら自分の養子になれと来たみたいなの。
その後に、娘がロイドを、気に入ったので結婚すれば、伯爵家を継げる。と破格な話に変わったそうなの。
双子の剣士や、バルガスもたぶん、即日喰い付く話しなのに、ロイドは遠回しに断っていたようなの。
勿体ないことをする奴だと、ウワサになったそうなの。
私も、話を聞いていて、ロイドは何を考えたんだろう? と思ったわ。
その後に、次から次へと、騎士達から立候補した者がいて、バルガスも立候補したみたいなの。
ところが、誰一人として、伯爵の目をクリアできる人がいなかった。
その後に、教官や先輩達からのイジメが、とても目に余るもの、だったそうなの。
双子の剣士も、その扱いには、腹をたてたそうよ。でも、そこまでして断る理由を聞いたそうなの。
私も、聞きたかったわ?
そうしたら、村を出る時に、騎士になったら迎えに行く約束をした娘がいるから、といっていたんだって。
私は、それなら、バルガスが立候補した時点で、裏切っていたんだね。と思った。
それなら、ロイドも、伯爵家に行けば良かったのに。
相変わらず、そいうところ律儀過ぎる人よね。しょうもない人だね、と思ったわ。
あれ!! でも!! 迎えに行く約束をした娘って、私じゃない!! もう行き遅れ間近だけどね。
もう、あんな約束を忘れていたわ。
前世を思い出してから、人ごとのように、自分のことも見るようになっていたからだ!!
前世は、一緒になった人に散々裏切られて、借金を残され、最後は捨てられた。
アパートで働き過ぎで、この世を冷めた目で去って行ったのよ...。
だからだね。自分に問いかけたわ。
今世もロイドに裏切られた方が良かったの?
そのほうが、捨てられないから、楽だった?
今世も冷めた目で去って行きたいの?
そんな訳がないよね!!
ロイドは、何か気にしていることがあるのかな? もう少し知ってあげたいな。
騎士になれなかった? これを気にしている? ありそうだね。
出来れば、ロイドのこだわりを聞いてあげたいな。
次回は、《エピソード04》剣士2人は、ロイドと口論?