《エピソード02》婚約破棄の騒動って?
婚約は、リーシェア(愛称リーシェ)が12才の時に、王妃が神殿長と政略的な結婚を目論んだものでした。第一王子を王太子にするべく、縁組がされました。
元々本人の意思は関係がないものでした。その王妃も昨年亡くなっていました。
その後で、侯爵家のコレッシーナ(愛称コレット)が、王太子に近づいて来ました。コレットは神殿の聖女のNO.2になります。
昨日は、婚約者の定期てきな、親睦会がありました。しかも、その前にコレットは会いに来ていたのでした。
つい最近も、神殿長から、こんな行動を注意されていたはずでした。そんなことにはお構いなしの行動と見られます。
昨日は、私と一緒に来ていたのは、優柔不断な副神殿長でした。
本来であれば、コレットの侍女が私の足に、何かしていたので、大問題となるところでした。
それを見抜かれていたんでしょう。ワザワザ、副神殿長から助け舟を出すようなことをして、丸く収まるようになったようでした。
この対立は、神殿でも度々起こっていました。コレットの嫌がらせの数々を...。
侍女セリーヌが、それとなく自ら水を被ったり、汚い水を飲んじゃったりして、その嫌がらせをかわしていました。
それに、昨日騎士さんの顔を見た時に、その後ろから何か聞こえてきたことを、思い出しました。「チッ。死ねば良かったのに!!」
この声は聞き覚えのある、...間違いなく王太子の声でした!!
これは、大変な入れ替え先だったんだ!! と分かって来ました!! まだ、キャンセルってできるわよね? と思って日々の礼拝の時に、願っていました。
あれから、半月が経ちました。
今日は、朝からなにやら、神殿内が騒々しい感じでした。
そして、見覚えがある顔とすれ違っていました。あれ! あの階段の時の騎士様。あれは、神殿騎士だったのね。
そして、しばらくすると、騒ぎの原因がなんであるのか、分かって来ました。
あの神殿騎士さんが、仲間数人と来ていて、私に伝えてくれたのです。
王太子とコゼットの間に子を授かってたことが判明していました。数日前から、王太子から単独での呼び出しがあって、婚約は破棄の話が来てたようです。
神殿長は、それを王妃からの約束事です。婚約の破棄は、国王と共に行ってくださいと、拒否をしていたようでした。
続きを、お楽しみに...《エピソード03》命の危機って?




