《エピソード08》弾む会話が始まった(2)
思い切り、話の核心へ向かった...望はハピエン!
そろそろ、日が傾いて来たわね。
うん、そうだね。そういえば、前に夕日を、一緒に眺めたことがあったよね。
ええ、私ね『夕暮れ時』が好きなの。あの夕焼け色に染まった景色が、大好きなのよ。
え! やはりそうか。王都に行く前に聞いたかな『夕暮れ時』は、日本語だぞ!!
そうだね。僕も『夕暮れ時』は、大好きなんだよ。秋の頃は、『紅葉』と併さって、とれも美しく感じるね。
え! ロイドは『紅葉』と日本語で言っているわね!! そうだったんだね!!
ねえ、ロイドは『ライス』じゃなく『ごはん』や『お味噌汁』が食べたくなる?
「え!! そうだよ!! 時々なぜか、とても食べたくなるな!!」
「それなら、私が作ってあげようか? 私は、薬品の他にも、食材を探したりしてるからね」
「ああ、それなら、とても楽しみだね。商人をやっているけれども、お味噌に、お目にかかったことがなかったよ」
(ああ、今晩しっかりと、話そう。大切なものも、用意してきているんだから!! そのために、頑張たんだから!!)
夕暮れ時に、馬車の御者台とその助手席から。ロイドとセリーナは、ふたりで、夕日に染まった景色を楽しんでいた。
夕飯のあとに、ロイドが、セリーナを町の噴水のある広場に誘っていた、
そして、ロイドは、自分から、こことは違う世界の記憶があることを、セリーナに話していた。
それを聞いて、セリーナも、自分も似たような、記憶があることを、話していた。
もうそれは、転生者「あるある」の話し。どこで習った? どこで見たんだ? 悪いことなどしていないのに詰問される「あるある」。
そんな話で、盛り上がったあとに、ロイドは、昼間の話しをしていた。(ここで、恋のために、最高に勇気を出すと、決めていた!!)
僕は、『ごはん』や『お味噌汁』が食べたくなる人です。セリーナ、是非僕のために作ってくれる人に、なってください。
そして、片膝をついて、宝石入れの指輪を開いて「僕と、一緒になってください。お願いします!!」と示していた。
セリーナは、それを受け取ってくれていた「私で、良ければ、横に立って支えます」と。そして、婚約指輪をはめる時に...。
私から、サプライズがあります。「私の幼い頃を覚えていますか? 今の姿だったでしょうか?」
ロイドは、いきなり言われて、少し考え込んだ。が、思い出したように「そうだよね。髪色と瞳の色が違うよね!!」
セリーナは、小指の指輪を外すと、プラチナ・ブロンドの碧眼の姿だった。これって、どこかのご令嬢みたいだ!!
セリーナは「母が、私が7つの時に、見た目に惑わされる人はダメよって言って、標準的なメイドの、茶髪・こげ茶の瞳にしたんだそうだ」
これもあってか、ロイドは、思いっきり緊張をして、震える指を、抑えようとしながら、婚約指輪をセリーナの左手の薬指に入れた!!
《エピソード09》ロイドもサプライズ




