無魔術
ただ思いついたのを書き連ねているだけなので並びとかは雑です。
それと、未完成なので深く考えず見てください。ほんと。
無魔術
魔力を操作するだけの一番基本的かつ多様な魔術。基本、基礎だからと言って簡単なわけではなく、魔力操作だけでない、魔術として扱う場合は属性魔術に匹敵する難易度があるのだが、属性魔術の方がより派手でわかりやすい事も相まって、難易度について考えもしない愚か者共によって貶され嘲笑される事が少なくない。だが魔術師以外の戦闘者からは無魔術こそが命綱であり、生存率を高めてくれる武器であるため、魔術師にならないのなら第一に無魔術を習得しろと言われている。
尚、魔術ではなく『気』を操る武術の一つだという声もあったりする。気も魔力も定義は生命エネルギーなので間違いではないのだが、正式な分類上は魔術。
《衝撃》
魔力を膨張させ衝撃を発生させる。木の棍棒で殴る程度の衝撃を発生させることができる。手元で使うと自分も衝撃ダメージを受けるため、魔力を投射しながら膨張させる事により指向性を持たせて使われる。射程距離は熟練度によって変化するが、約数メートル程。後述する魔力弾の原型、原始的な魔術の一つ。
・刺撃
ショックで発生する衝撃を槍のような形に収束させる。防御を貫くための一点突破の破壊力を重視した術。木の盾程度なら破壊できるが、古い物だとしても金属製の鎧を貫通できない程度の威力しか有しておらず、主に軽装の人間か一般人へと使われる。
《身体強化》
体に魔力を流して身体能力を向上させる。魔力をより高い密度で纏うことにより強化の度合いを大きくすることもできるが、比例して消費も増えるため魔力の運用が重要。身体に魔力を流し細胞活性するこの技は、内臓の機能や自然回復能力も同時に上昇させる。腕部だと腕力強化、脚部なら脚力強化など、身体のどの部分を重点強化するかで多くのバリエーションが存在する。
・回復促進
対象の損傷部位に魔力を浸透させることで自然回復能力を向上させる。回復特化版の身体強化。幼児に対しては最悪の場合死亡してしまうので使用は厳禁。
・速度上昇
速度に関わる部分だけを強化することで効率的に速度を向上させる。全身や腕、脚などの部位毎に強化するのではなく、走るのに必要な部分だけに強化を施すことで効率的に魔力を使い、魔力消費を減らす技術。
・思考加速
脳と脊髄など思考に関わる部分を魔力により強化する。思考の速度を引き上げる術。四肢などの見える部位と比べて魔力操作のイメージが難しいためか、習得難易度が高い。
・身体加速
体感時間を下げ、それと同時に通常と同等の動きができるほどまで肉体の反応速度を引き上げる。謂わば神経加速。脳、眼、筋肉などあらゆる神経の速度を向上させ擬似的な高速の行動を可能にする。神経活動を異常に高めるそのその負担や反動は大きく、筋肉や骨、脳まで体の全てに反動が降りかかる。また、身体の全てではなくとも全身の一部分を強化しなければいけないため必要な魔力量と技量が多い。
・肝臓強化
内臓の中でも肝臓のみを魔力で強化する。毒素を迅速に分解するための技術で、この術を使うことで通常より1.5倍程度早く分解を完了することができる。また僅かだが肝臓の毒素を分解できる強度も向上するため、ちょこっとだけ毒で死ににくくなる。ちなみに、アルコールを分解するのにも使用される。
《付護》
道具版の身体強化。魔力を纏わせ衝撃から武具を保護する。この魔力は数分間はそのまま保持しておくことができ、この間に受けた衝撃を軽減させる。ダメージを受けるとこの魔力は霧散していく。盾や鎧などの防具に使用される事が多いが、銃が破裂することを防いだりなど武器が損傷、破損するのを防ぐ役割に使用される例も僅かながら存在する。また、魔力伝達性の高い素材ほど付護等の術式の効果持続時間が長いため、付与専用の装備なども開発されている。
《強撃》
体と武器に一瞬だけ魔力を流して次の一撃の威力を大幅に向上させる。魔力を流すのを一瞬に絞ることにより通常の身体強化より強化率が大きい。銃を用いない近距離での戦闘において、付護で施された保護を高威力の攻撃で強引に突破してダメージを与えるための技術。
《障壁》
魔力を圧縮した後編み上げ、壁を作り出す。強度は術者の技量に大きく由来し、平均的なものは投石くらいなら防ぐことが可能な程度だが、熟練者の扱うものは銃弾等の高威力の攻撃すら弾く強固な盾として機能する。ただし、どんな達人の扱うものだとしても攻撃を受けると損傷し、破壊されてしまうことは変わりなく、攻撃の勢いと衝撃を削ぐ役割として鎧や盾の前方に設置して二重に防御する事が主流となっている。また、魔力消費が激しい術で、魔術師でも数分程度出し続けたら魔力が底をついてしまう。そのため、基本的には相手の攻撃を予測し、それに合わせて展開する必要がある。
《魔力弾》
魔力を圧縮して作った礫を高速で射出する。礫の飛翔速度は使用者の技量に大きく依存するが、平均的な魔術師が放つ魔力弾は銃弾とまではいかずとも、投石よりも早い程度の速度を持っている。
・貫通型魔力弾
ライフル弾のように先を尖らせた弾を回転させながら射出する。空気抵抗が減少した結果飛翔速度が上がっており、より避けづらく防ぎにくくなっている。威力としては小銃の1射撃程度。銃を持ちいればそれに匹敵する威力の攻撃をより簡単に放てはするのだが、生身の人間から放たれると考えれば十分な火力ではないだろうか。
《魔力隠蔽》
魔力を極力制御して沈めることで相手に己の魔力を察知されづらくする。相手の技量にも因るが、魔力感知を欺くことができる。しかし、レーダーや熱感知システム、視覚では変わらず認識できるため、万能ではないのに加えて隠蔽をしている間は魔術が発動できないというデメリットも存在している。
《瞬歩》
足の下で少量の魔力を急速に膨張させることにより体を弾かせ、実質的に高い瞬発力を発生させる。体を動かすほどの反作用は得られないため、高速軌道や立体軌道はできない。また、反発を利用して加速をする度に、バチンと空気が弾けるような音がするので隠密行動には向かない。ただし、リズム感など魔術師としての技能以外の技能も求められるため、比較的難しい魔術にあたる。
《》
近接攻撃を加えた後すぐさま魔力で追撃する。障壁は魔力消費が激しく攻撃に合わせて展開する必要があることを逆手に取り、障壁が破れないなら攻撃が終わったと判断して相手が解除した隙に殴ればいいという雑な発想から生まれた技術。知らない相手には初見殺しができる技術だが、知っていても魔力限界の都合上対策が難しい。しかし、攻撃の後に攻撃するなんて普通はしないことを魔力操作と同時に行わなければならないため、比較的難しい技術でもある。
《魔力感知》
微弱な魔力波を放出し、透過した魔力を感覚的に感知する。魔術発動の準備段階である励起状態では感知できる魔力が膨れ上がるため、魔術発動を検知する術でもある。このソナーの様な術で判明するのは大まかな魔力の大小と位置的だけであり、正確性には欠ける。だがこの術は、魔力操作の難易度が高いため高等技術であり、習得者は少ない。
・心眼
範囲を前方数メートルと自身の半径1メートルだけに絞った魔力感知。かなり狭い範囲に魔力を集中させることで魔力感知とは比べ物にならないレベルでの精密な図を把握することを可能にしている。魔術師が戦闘に使うには意味のない術だが、近接戦闘を主とする者にとっては目で認識するよりも早く、より正確に相手の動きを認識できるため、とても重要な技術となっている。なお魔力感知と同等の難易度であるので心眼が使えるなら魔力感知も使えると思うかもしれないが、どちらか片方を習得してしまうと体がそちらを正しいと認識してしまうのか、もう片方は極端に苦手になってしまう。
《魔力妨害》
周囲の魔力を乱すことで魔術の構築と発現を防止する。あくまでも魔術の発現を防止するための術なので既に完成して発現しきっている魔術に対しては余程構成が脆くない限り全く意味がない。
・術式破壊
高密度の魔力をぶつけて相手の魔力を乱し、発現した魔術を崩壊させる。ただ魔術の構築を妨害するだけでなく、直接魔力で相手の魔術に干渉する必要があり、魔力妨害より難易度が大分高くなることから、魔力感知を習得した者でも習得することはとても難しい。
《魔闘法》
魔力を体に浸透させて身体的な性能を底上げする身体強化の上位の技術。全身に完全に浸透させねばならず、浸透できてない部分があるとそこが壊れる。そのため、極めて繊細な魔力のコントロールが必要で、かなり高度な技術とされている。
《魔衛陣》
魔力の力場を生成し、放たれた魔術を逸らす。周囲に魔力を固形化させずに展開しながら力場を描き上げ制御を…と、大量の手順と高度な魔力制御が必要な、習得者が歴史上で二桁に至らないことが確実視される超高難度の魔術。これさえ展開しておけば術者に魔術は当たらないが、逸れて周囲の味方に当たるかもしれないし魔力消費もバカにならないため、単独での行動時に魔術攻撃を受けた際に最も高い効果を発揮する。
身体強化や障壁などの魔術によって人間の運動能力や反射神経、銃弾に対する防御力の強化が可能となったことで、戦闘において銃で撃つより「近づいて斬る・殴る」方が有利な状況も生じるようになったため、日本刀などの近接武器が再度製造され始めたりしています。
無魔術こそが魔物に対しての対抗手段であり、小説を書く時に剣や槍といった近接武器を登場させることができる理由になります。