粘魔類
生態が謎に包まれたプルプルしている妙に死ににくい魔物。一般的に分解者ポジションの魔物で、死骸などに覆い被さり消化液を分泌して消化する。可食部位が存在しないため天敵と言える天敵は存在せず、何処にでも生息する。
・粘魔
等級:5等級上位
ねばねばとした灰色の不透明の粘体の中に楕円形の核が浮かんでいる生物らしさというものが欠如している魔物。体内にあるコアを破壊しなければ行動をやめず、ひとたび接近すれば敵を体内に吸収し、消化液で溶かし尽くす。浮かんでいる核は臓器の働きをする器官などの重要器官が纏められた部位であり、仕留めるにはにはそこを攻撃することが一番とされている。だが粘体による防護により攻撃は止められてしまうため非常に倒しにくい魔物である。たかがスライム、魔物の中でもかなり下位に位置する強さの魔物だが、それでも一般人では倒すことなど出来はしない。
・大粘魔
等級:4等級下位
多くのものを食べて成人男性くらいの大きさまで成長した粘魔。大きくなった体とは反して動きは細かく、俊敏になっており、移動速度も駆け足ほどにまで素早くなっている。そのため、万全の状態では逃げるだけなら簡単だが、傷を負っている時や逃亡中に不意遭遇してしまうと死亡確率が跳ね上がる。また、逃げることができるため等級は低めだが、直接戦闘能力だけで言ったら豚鬼にも比類できる。
・巨粘魔
等級:4等級
大粘魔がさらに成長した巨大な体を持つ粘魔。巨大な体と消化液の酸で核が守られている為、例え銃を使ったとしても倒すのは非常に困難。膨大な量の質量により、人間が単純な筋力勝負で勝つ事は不可能なほどの力を発揮する。また、粘体の体を活かした多様な攻撃方法を有する。
・高粘魔
等級:5等級
粘魔と大粘魔の中間ほどの大きさの粘魔。木や崖など高所に登り待ち伏せ、獲物が通り掛かった瞬間に落下し相手の頭部に張り付き酸と窒息で確実に獲物を仕留める狩りをする。もしも取り付かれてしまったら、動けなくなる前のコアを破壊せねばならないが、息もできない目も見えないでもただ痛い、そんな状況で平静を保っていられるほど人間は強くない。
・酸粘魔
等級:4等級
強酸性の体を持つ黒い粘魔。通常よりも消化液の酸性がかなり強く、その酸性は人間の体程度ならたやすく溶かしてしまうほど。そのおかげで生存能力はあらゆる魔物の中でも群を抜く。戦闘時には数秒で肉を溶かすほどの強酸の液体を分泌しながら跳び付いて獲物を溶かす攻撃を行う。また、酸により武器を使って攻撃しても今度は武器が溶けてしまうため、あらゆる探索者から嫌われている。
・毒粘魔
等級:4等級下位
体液に強力な毒素が含まれた僅かに紫がかったようにも見える粘魔。酸で構成された消化液のほかに、身体に猛毒が含まれており、僅かに存在していた捕食される確率を極限まで減らし、尚且つ毒液という新しい攻撃手段まで手に入れた。
・鉱粘魔
等級:4等級
金属を多量に摂取した事で変異した粘魔。金属のような体はかなり重いためとても危険。衝撃が加わると金属並の硬度まで硬化する性質があり、衝撃の威力が跳ね上がる他、金属を砕く威力の攻撃でしかダメージを与えられない。金属で埋られて何処にあるのかもわからない核を破壊するのは困難を極めるだろう。
・幻核
等級:4等級下位
特殊な効果のある粘液状の体を持つ魔物。幻覚作用のある体液を非常に視認性の低い霧状に放出し、敵を惑わせる能力がある。相手を惑わせた後は消化液を分泌しながら這い寄り、酸で溶かしてしまうこともあるが、基本的には敵から逃げるための隙を作るために使われる。だが、生息地が光の届かない場所、水底や洞窟であるため、水の中に体液が混ざったり、洞窟中に気化した体液が充満していたりする。
・大喰粘魔
等級:3等級
周囲の動植物を捕食して巨大化を成し遂げた粘魔の上位種。その大きさは個体差はあるものの最低でも10メートルはある巨体であり、その大きすぎる体に攻撃が阻まれるため討伐難易度は限りなく高い。
・上位粘魔
等級:5等級上位
全長数メートル程度の大型の粘魔。最大の特徴は核の機能を全身の細胞が分担して果たすように変化したことにより、一番の弱点である核がなくなっている点で、弱点部位が存在しない為、粘魔の上位存在などと言われる事もある。だがこの存在がもたらす被害は巨粘魔程度であるため、討伐難易度を鑑みて、討伐依頼が出ることは滅多にない。