魔物解説
魔物とは
ダンジョンに棲まう固有の生物であり、他者の魔力を食らうことで成長する存在。膨大な魔力を持つ魔物ほど戦闘力が高く、知能も発達している傾向にある。ダンジョン以外の世界に住まう生物より明らかに強大な存在であり、生存や繁栄には過剰なほどの戦闘能力を有している種が多い。その事に関してはかつての恐竜のように生存競争の過程で強い生物を狩ったりその様な生物から身を守るなどの必要性から進化したのではと考えられている。
魔術について
魔物の中には誰からも習っているはずないのに魔術を扱う個体が多く存在している。そんな魔物たちが何故魔術を扱えるのか、それは本能故の出来事だから。人間が誰にも教えられなくても息を吸い、立ち上がるのと同じように、魔物は本能のみで教育を受けた人間よりもはるかに高度なレベルで魔術を行使することができる。
魔物の発生条件
魔物とはそもそも生物であり動物である。故に通常の生物と同様に繁殖して増えるのだが、稀に魔素溜まり又は魔力溜まりと呼ばれる変異したであろう魔力の塊が現れそれが魔物へと転ずる「魔物の自然発生」が起きることがある。生まれてくる魔物は基本的に未進化種である事と魔素溜まりの濃度が高い程強い傾向にある事、生殖により産まれた個体より強力である事やダンジョン内部でのみ発生する事が知られるが、逆に言うとそれ以外は何一つ解明されていない。
魔物素材
魔物の死体、又は魔物の集めた物品からは従来の素材とは違った、未知の素材が多く採取できる。なお、魔物を殺害してしばらくすると動物の死体より速やかに劣化していき、例えば皮や鱗などは防具として使えるレベルではなくなってしまう。そのため、使用するには魔物素材の中でも劣化の遅い部分の素材を特殊な手法で劣化を妨げる必要がある。
知能
魔物は知能の差が大きく、低位の魔物は地上の動物と同程度の知能を有する存在だが、進化した上位の種ともなれば動物の中でも知能の高い種の中でも賢い個体に匹敵、それを上回る知性を見せることもあり、種族や個体によっては人間以上の知能を持つことも珍しくない。そのため、短期間で人間の言葉を学習し、理解することができるようになった個体もある程度存在している。
進化
魔物が持つ肉体は、その魔力保有量に限界がある。それを超えて魔力を取り込むと、最適化によってより上位の存在へと進化する。つまり、魔物は殺戮か時間経過によってめっちゃ早い速度で成長する。また、魔物が進化すると外的な損傷が全て回復することが確認されている。これは肉体変化、もしくは再構築されるからだと予想されている。
絶滅種
魔物は通常の生殖以外にもダンジョンに満ちる魔素溜まりから生まれるため絶滅しないと考える者が多いが絶滅することはある。そもそも魔物は魔素溜まりから魔力が形作って生まれ落ちるより自然生殖によって増える数の方が多い。そのため数が減ったり増えたりすることは普通ではある。偶然にも魔素溜まりからその系譜の魔物があまり生まれず、その間に生存競争に負けたら、絶滅することは十分に考えられる。
王種
キングやロードなどの種としての名前に王が付いている存在に進化した魔物と魔物の群れのリーダーとして下位種や近縁種を率いる個体の両方を指す言葉。王種はその種類の魔物を統率する力を持ち、この個体がいると集団で行動するなどその群れ全体の知能が高くなる傾向があることが知られている。そのため、王種が出現した群れは危険度が一段階引き上げられ、積極的な討伐が求められる。だが、単体の戦闘能力や知能、知性もかなり高く、さらにはほぼ確実に取り巻きを率いているため倒すのは限りなく難しい。
固有魔物
有史以来一体しか確認されておらず、下位種上位種の関係にある種のどころか、似た特徴を持つ種の存在が認められていない、完全に独立した単一の生命。既存の種と比べより特異な能力を有しており、魔物が上位種になるのではなく変異のような形で進化した存在だと考えられている。また、基本的には人類に確認されるまで、された以降も自然界で生存できている存在であるため、強い個体が多い。なお、単一個体として存在するので種族名ではなく個体名が定められるのだが、これが後述するネームドと混同される要因となっている。ちなみに、固有魔物だと思ったらたまたま未発見だっただけで、のちに改正されることは少なくない。
名付き魔物
特殊個体や特異個体とも言われる、通常の個体との大きな差により名前が付けられた魔物。固有魔物ではないし、種族も判明しているが、習性の特異性・特有の技術の習得・より危険な性格・生存の素質・同種を超える危険性などの様々な理由から注意喚起のために個体識別名が付けられた個体。