表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/96

ロウリュなんてオシャレな言葉知らなかった私(前編)

同じおっぱいなら揉まなきゃ損!損!


~四十万が汚い笑顔を浮かべていた頃~

~帯広 リゾートスパ 森の謌~

~浴場~


イチカはタオルを体に巻き、浴場の扉を開ける。


「……良い空気だな」

「木材の香りがとても良い」


「で、ですね」

(も、もう興奮が抑えきれませんよ……!)

(やっばい、色気凄すぎますって……)

(ホワァアアア~~!!)


そこへハルカがデカパイを揺らしながらやって来る。

タオルからはみ出した上乳は無駄にプルっていた。


「いや~タオル巻くのに時間かかって……(ぎちぃ……)」


「イヤミですかッ!貴様ァ!(プニィッ)」

「こっちもはみ出してますよ!(ぷにんぷにん)」


「ちょっ!腹の肉を……!」


そこへレイカがやって来る。


「おー揃っとるなぁ!」


「レイやん……」

「その手首の布はまさか……」


「入れの墨や」

「布巻いとけば分からん(強弁)」


「半グレのライフファック……」


「強ち言い間違えでもないですね」

「……そういえばあのおバカモデルは?」


レイカは目を逸らす。


「ワイには止められんかった」


「……またイヤな予感がして来たぞ……」


『揃ったわね!愚民達!』

『私の輝きについて来られるかしら!』


全裸のエレナがタオルも持たずにやって来る。

彼女の周囲は何故かキラキラしていた。


「うぉまぶしっ……!スタイルすっげ……」

「流石スーパーモデル……!」

「だけど……」


「いきなり全裸ってのは……」

「どういう了見なんでしょうねこのバカ」


『サウナ行くわよ!サウナ!』

『私がサウナの使い方を教えてあげる!』


『全裸なのはフィンランド式のサウナに入るからか?』


《?》

《私が美しいからだけど?》

《今の私はまさにヴィーナス……!》


『聞いた私がバカだった』


5人はサウナへと向かって行く。

浴場へ森がはみ出し、取り囲んでいた。


「マイナスイオン全開爆増やぁ……」


「プラスイオンがこの世から消えていく……」


「二人共物理法則無視するのやめて?」


アイカは滑るフリをして、イチカの背中に抱き着いた。


「タオル越しのイチカさん最高ぅ~……」

「すうぅぅぅ~~~↑」


「最早隠そうともしなくて草」


エレナはサウナの扉に手を掛ける。


『さぁサウナへ突撃よ!!』

『ウラーー!』


扉の先にはガニ股開きの金髪爆乳女が待ち受けていた。

エレナは扉を閉める。


『ねぇ……』

『みんなお風呂の方に行かない?』


『なんですかいきなり』

『サウナへ行きたいって言ったのは貴女じゃないですか、エレナ』

『マルファでも居たんですか?』


『……姉よ』

『何でココに居るのよ……!?』


『姉?』

『居たんですね』


『父親違いだけど……』


『……確か母親がドイツ人なんだよな、エレナ』

『マルファから聞いたぞ』


『ったく、先生(ウチーチェリ)ったら……!』

『一番知られたくないのに……!』


『……なんで?』

『良いじゃん、両親も姉も居るって』

『私やレイやんなんかは全部居ないぞ』


『マーマはもう死んでるわ』

『……病気でね』

『でも……私はアナタ達よりマシな状態なのかも』


『……で』

『何かあったんです?お姉さんと』


『……何かにつけて反りが合わないのよ』

『国も言葉も違うし……』


『何人なんや?』


『スウェーデン人ね』

『同じくドイツ人の血を引いてるけど』

『婚約者も居るわ』


『へぇ』

『婚約者はどんな人?』


『超大企業の御曹司で国際線のパイロットよ』

『しかも王族の血を引いてるわ』


『たまげましたね』

『絵に描いたような勝ち組ウーマンじゃないですか』

「集ってお小遣い貰いに行きましょう!」


「「「賛成ー!」」」


『なっ……!?』


アイカはサウナの扉を開ける。

外気が流れ込み、サウナが冷えていく。


『閉めて頂けますこと?』

『扉の開けっ放しはマナー違反……』

『入るのか入らないのか……どっちかにして頂きたいですわね』


『『『入ります』』』


『は、入らないってばぁ!!』


~1分半後~


『初めましてですわ』

『私、イェリス・フォン・フェルゼンと申します』

『この度は愚妹がご迷惑をお掛けしておりますわ』


(流暢な英語ですね)

(姉妹でドえらい差ですよ)


『いえいえ』

『私は香坂・クリスティナ・イチカと申します』

『隣に密着してるのが、我が家の番犬アイカです』


『宜しくです』

『早速質問なんですけど……』


『なんでしょう』


『なぜ全裸かつ大股開きなんですか?』

『完全にご開帳状態ですよ』

『蒸気が隠してくれなければ、色々と終わってましたね』


フェルゼンは足も閉じず、腕を組む。

そして、胸を寄せ上げて得意げに語り出した。


『北欧ではサウナに入る時は全裸、とお作法で決まっておりますのよ』

『しかも混浴がスタンダードですわ』

『よって股を開くのも問題ありませんわ』


『なぁ、諸説無いか?ソレ……』


『ありませんわね(キッパリ)』


『とんだお作法だなぁ』

『まぁいいや』

『作法は人の数だけあるからな』


『心が広いですわね、貴女』

『それは美徳ですわよ』


『う~ん……そうなの、か……?』

「あっ」

「たぬき汗スゴい」


「たぬき汁全開だぜぇ……?」


「汁溜まり出来とるで」

「うゎ、ワイの足元まで来とる……!」


フェルゼンはイチカに言う。


『こちらの方達は……?』


『ハルカとレイカ』

『丸いのがハルカで火傷がある方がレイカだ』


『宜しくお願いしますわ、ご両人とも』


フェルゼンは二人の手を握っていく。


『美人さんばかりですわね』

『それぞれタイプは違いますけれど』


『嬉しいなぁ、爆乳ちゃん』

『その乳触らして貰ってエエか?』


『出た』

『レイやん恒例のセクハラ』


『同じおっぱいなら揉まなきゃ損!損!』


「揉む阿呆は一人だけなんだよなぁ」


しかし、フェルゼンは悠然とそのデカパイを差し出した。


『揉まれて減るモンではありませんわ!』

『それに恥じる所等何一つありませんもの』

『是非!この感触を確かめて下さいまし!』


『カッケェ……』


『ほんなら、お言葉に甘えて……』


レイカはゆっくりと指をフェルゼンのデカパイへ沈める。


『国宝級やこれ……』

『奇跡の北欧産爆乳やで……』


『どれ……』


イチカも続いてクソデカホワイトマシュマロへ指を沈める。

アイカとハルカもそれに続く。


『『『すっっげぇ……』』』


『パイは世界を救うんやなって』


『激しく同意』

『嘗てない程心穏やかだわ……』


「全員揉む阿呆で草」


エレナは水の入った桶を持ってサウナへ入って来る。


『イェリス……!』

『今日という今日こそは……!』


『白黒付けよう、って事ですわね?』

『良いでしょう!望む所ですわ!』


『何を始める気なのかな??』


彼女は一気に水をサウナストーンへブッ掛ける。

蒸気が大量発生し、サウナの中へ立ち込める。


『イェリス!』

『この中の一人でも脱落したらアナタの勝ち!』

『その前にアナタが脱落したら私の勝ち!』

『それで良いわね!!』


『ええ!』

『よろしくてよ!』


『全然よろしくない』

『皆出るぞ、早く整いたいからな』

『ぜひ露出狂同士で決着を着けてくれ』


しかし、イチカの手は扉に跳ね返される。


『バリアを張らして貰いましたわ』

『勝負が終わるまで……出る事相成りませんわよ!』


『ヤロー』

SSS(セカイサウナサークル)(※1)の仲間か?』


『私はりぼん派ですわ』

『私はゲオルグ様の戦乙女(ヴァルキリー)!』

『あの人の伴侶として、私は恥ずかしくない振る舞いをするのみ!』


『まーたこんな展開ですか』

『休みに来たのに、休むヒマがないですね』


「ええ~!?」

「出られないのぉ~~!?」


「SSSの魔の手が北海道にも……」

「ワイのサウナライフへ暗雲が……!」


こうしてアラサー地獄のサウナデスマッチが始まった。


※1 サウナウォーズを読めば分かる。


サウナウォーズ大好きです

己の意志の限界へ挑戦し、克服するのがサウナなんだ


※ ロウリュ


サウナウォーズを読まなければ、一生知る事が無かったであろう言葉。


ここまでお読み下さりありがとうございました。


「面白かった」「次も期待している」「お風呂シーン遂にきたな……」「たぬきスゴいムチムチしてそう」「レイやんはブレないなぁ」「サウナ好き」「なんだこの勝ち組女」

「ヴィーナス(全裸)」「戦乙女(全裸)」「とんでもねぇお作法だ」「ヤロー」「サウナウォーズ面白い」「こういうアホなノリも好き」「男も女も大きいおっぱいは好きなんだ」


と、どれか1つでも思って頂けたら、ブクマ・評価・感想頂けると励みになります。

宜しくお願い致しま

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ