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見習い死神はじめました。  作者: 駐車場のネコ
第二章
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第五話

「こんにちは、はじめまして。


受付のキーアと申します。


ギルバートさんご一行の対応にあたらせてもらいます。


本日はどのようなご用件ですか?」


「どうも、ギルバートだ。


これからパルムに向かう予定なんだが、盗賊や魔物の最新の情報を教えて欲しい。」


「承知しました。」


キーアはタブレット型の道具を取り出してそれを操作し始めた。


「そうですねぇ、一番近いルートですと、ビッグボアの目撃情報が2、3件届いていますね。


戦闘を避ける場合は遠回りして行かれると良いと思います。


あとライト盗賊団の被害がここ最近多くなっている印象ですね。


国のトップの後継者争いで難民が増えて勢力は増しています。


ギルバートさん達でしたら相手は手を出さずに隠れてやり過ごしそうですが、油断はしない様にすることをお勧めいたします。」


「なるほど、ありがとう。


明日にはここを立つ予定だけども、それまでに何かあったら対応するつもりだから遠慮なく宿まで尋ねて欲しい。」


「有難うございます。旅立つまでごゆっくりお休みください。」


「あ、忘れていた!智也くん。ここでハンターの登録をしていくといい。すぐに終わるだろうから気楽にやってくれ。」


智也は軽く説明を受け、必要事項を記入した紙を提出し、7級ハンター証をもらった。


**************


宿についてそれぞれが自分の時間を過ごし、食事手前の時間にギルバートの部屋に全員が集まった。


「智也くん、それ程急いでいないと言ったね?


君さえ良ければビッグボアとライト盗賊団の殲滅をしようと思うんだけどもどうだい?」


「そうですね、全く力になれないと思うので非常に不安です。」


「そこは心配しないで大丈夫さ。


今回はロビンの修行の一環だね。


ビッグボアはロビンに丁度いい魔物だし、盗賊団はお小遣い稼ぎになるから進んで受けているんだ。」


「ビッグボアなら僕一人で余裕だし、そんな聞いたこともない盗賊団なら簡単だよ!」


「じゃあ僕はついていくだけでも大丈夫ですか?」


「もちろんいいとも。


ただもし君が少し経験を積みたいなら、スモールボアとの戦闘を私が手引きするからやってみたらどうかな?」


少し悩む智也。


ー せっかく一級ハンターに見てもらえるんだ。


このチャンスを手放すわけには行かないな!


「ぜひお願いします!


やったこと無いですけど、魔物に対応できる力を身につけたいです!」


「了解だ。ご飯を食べたら道具の手入れをしてゆっくり休むといい。」


「わかりました!」


***************


「うわぁ!美味そうな夕ご飯だね!


なんの肉だろう?」むぐむぐ


料理が次から次へとロビンの口に吸い込まれていく。


「この料理美味しいですね!食べたこと無い味だ。」


「あぁ、これはね、スモールボアじゃ無いかな。


丁度明日智也くんに倒してもらいたい魔物だね。」


「これがスモールボアなんですね。


猪だから硬くて臭いのかと思ってましたけど全くそんなこと無いですね!」


「ビッグボアはもっと美味しいぞ!


討伐できたら道中でパーティーにしよう。」


笑顔の絶えない食事であった


*************


「智也くん聞こえるかい?」


「あ、死神様ですね。」


「調子はどうだい?」


「そうですね、そこそこ順調にいっていると思います。」


「そうか、よかったよかった。


どうやら明日戦闘をするみたいだね。」


「そうなんです。少し心配ですが今後を考えて頑張ろうと思います。」


「そんな君に僕からささやかなプレゼントを送るよ。


マジックポーチとマジックソードだ。


マジックポーチは見た目よりもずっと物が入るバッグで、マジックソードは破壊不可の長剣だよ。


これからの旅に役立つだろうから大事にしてほしい。


では、また!」


「ありがとうございます!


何かあればまた連絡します!」


死神との連絡を終え、智也は眠りについた。


**************


「ハッ!セイッ!ヤッ!」


声に起こされて目が覚めた。


「あ、おはようございますギルバートさん」


「おはよう、智也くん。」


「今日は鍛錬ですか?」


「あぁ、道中で一応盗賊と魔物に遭遇するだろうから万が一のことが起こらない様にしないといけないからね。


そろそろいい時間だから朝ごはんにしよう。


食べ終わってお腹が落ち着いたら宿の裏口から静かに街を出よう。」


一行は朝食を食べに行き、準備を整えた。


朝食に遅れてきたロビンが「鍛錬をしていて遅れたんだ。」


と目を擦りながら髪の毛がものすごい跳ねている状態で来た事は彼の名誉のために言わないでおこう。


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