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魔女と熱砂の島3

「これが隠し遺跡……」


突如、砂の海から目の前に姿を表した巨大な建造物を見上げたウォルタが言った。


「随分とでかい建物だなぁ、ミラストーンがありそうな感じがする!」


フレイが言った。


「しかし、まさかあの蟻地獄の主が本当に遺跡の番人だったとは、ついていましたね」


フウが言った。


「つっても、まだ遺跡を発見しただけにすぎない。本当の仕事はこっからだぜ」


グランが言った。


「ええ、そうね。それじゃあ行くわよ、皆!」


ウォルタが言った。四人は遺跡の中へと足を踏み入れた。





「……意外と中は明るいんだな」


遺跡内を進むグランが言った。


「いわゆる魔の遺跡って奴ですね」


フウが言った。


「ウチとウォルタも前に行ったことがあるよ。確か遺跡内に魔力が宿っていてそれで明るくなっているんだよな?」


フレイが言った。


「ええ、そうよ……おかげで安心して進めるわ」


ウォルタが言った。


「ああ、ウォルタは暗いところ苦手だか……んごご」


「ちょっとフレイ! 余計なこと言わなくていいのよ!」


顔を赤くしながら、フレイの口をとっさにふさいだウォルタが言った。


「ほほう、それはまた面白いことを聞きました」


「だな、ウォルタの弱点おーぼえた」


フウとグランが顔をニヤつかせながら言った。


「……だから嫌なのよ、よりにもよってこの性悪な二人に知られるなんて」


ウォルタは肩を落とした。


「あ、あはは、悪いウォルタ……ん?」


突然、フレイは足を止めた。


「どうしたの? って、あら分かれ道ね」


ウォルタが言った。彼女達の前方の道は二つに分かれていた。


「マジかよ、めんどくせぇな。どっちに行くよ?」


グランが言った。


「せっかく人数もいることですし、二手に別れるのはどうです?」


フウが言った。


「そうね、そうしましょ。誰がどっちに行く?」


ウォルタが言った。


「ウチは右の道にするよ、ウチの直感がこっちが正解の道だって言ってるからな」


フレイが言った。


「ホントかよ、お前の直感なんていまいち宛になりそうもねぇけど」


グランが言った。


「な、なんだとぉ! だったらついてきて確かめてみなよ!」


「いいぜ、お前の直感が眉唾物だってこと、この目で確かめてやる」


そう言うとフレイとグランは右の道へと歩き出した。


「まったくしょうがないわね、てなわけでフウ、私達は左の道に行くわよ」


「……」


「ちょっとフウ、聞いてる?」


「おっと失礼、そこの壁に何か文字らしきものが書かれているのを見つけたものですから」


フウは別れ道の壁を指さして言った。


「文字? ……確かに何か書いてあるわね、なになに……右の道、知の道なり、左の道、力の道なり?」


ウォルタは壁の文字を読み上げた。


「知の道に力の道ですか、しかしよく意味が分かりませんね」


「ま、とにかく進んで見ましょう、こっちの道は……力の道ね、行くわよ」


「ええ」


ウォルタとフウは左の道へと歩き出した。





「……これは」


ウォルタが言った。


「……困りましたね」


フウが言った。遺跡内を歩き進んだ二人はある開けた場所へとたどり着いた。しかし、二人の足はそこで止まることとなった。それもそのはず、二人の目の前には底も見えない巨大な溝ができていて、向こう岸に渡ることができなくなっていたからである。


「フレイの直感が当たっていたってことかしら、どうやらこっちの道はハズレだったようね」


ウォルタが言った。


「しかし、向こう岸には道が続いていますよ、一概にハズレとは言い切れない気もしますが」


フウが言った。


「いくら道が続いていてもこの溝を越えないことにはどうしようもないでしょう、そんな跳躍力、私達にはないわ」


「まあ、そうですね……ん、跳躍力?」


「どうかした?」


「……もしかしたらこれが力の道の意味なのかもしれませんね」


「力の道の意味?」


「ええ、力の道とは遺跡に入って来た者の身体能力を試す道という意味なのでしょう」


「なるほど…ってことはもうひとつの知の道ってやつは頭脳を試す道……あの二人が頭脳……」


「人選ミスですね」


「き、きっぱり言うわね。あの二人、大丈夫かしら?」





一方、左の道、知の道を進んだフレイとグランの二人は道を塞ぐ巨大な岩の前で唸っていた。


「おい、分かったかよ?」


グランが言った。


「……うーん、全然分からん!」


フレイが言った。


「おいおい頼むぜ、この壁に書いてある、問題解かねぇと、この岩どかせねぇんだぞ」


「そんな事言ったて、わかんないものはわかんないよ。えーと"朝は四本足、昼は二本足、夕は三本足の生き物"だろぉ、うーん」


「アタシの"なんかの魔物"って答えは違ったし、こいつはお手上げかぁ?」


「いいや、なんとしても答えてみせる! でないとさっきのウチの直感が外れたことになるからな」


「んな小せぇこと気にしてもしょうがなねぇだろ。向こうの道はどうなんだろうな、まぁ、あの二人なら例えこんな問題出されてもすぐに解いちまうか」


「ウォルタとフウは頭いいもんな、ウチらと違って」


「そうだな……ってお前と一緒にするな!」


「だってグランこの問題解けないじゃん」


「うう、そいつは……やってみなきゃ分からんだろ!見てろよ、お前より先に解いてやるからな!」


「勝負ってわけか、負けないよ!」


二人は岩の前で頭から煙が出る程にしばらく考えこんだ。

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