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神々と行く異世界物語  作者: 雪待涼介
第一章-ダレイ国-
16/28

決意

ここはダレイ国の城下街。ここには大きく分けて、庶民区、貴族区、兵舎区に分かれている。

そして今は王宮へ向かうため大通りを渡っている。ドラゴンの死骸を引き連れてだ。

自分は隊長の馬の後ろに跨りぼーっとしている。待ちゆく人々の歓声が恥ずかしかったが、それよりも先の戦闘で疲れているのだ。

「良かったじゃないか!街の皆に認められているんだぞ!」

「それは嬉しいんですが、後ろの人達の視線が痛いんですが・・・」

そう言って隊長に後ろを示した。その後ろにあるのは、ドラゴンの死骸・・・と大勢の王宮騎士団だ。ドラゴンは別に良いとして、王宮騎士団の妬みの視線がかなり痛い。こういった目立つことは面倒事を引き起こす原因になるので避けたかった所だったのだが、なってしまったものは仕方ない。

「あれらは気にするな。野心が高い者ら故、闇討ちするような輩が出るかもしれないがシナツヒコ殿等が入れば安心だろう!」

どうやらシナツヒコ達は自分を守ってくれると思い込んでいるらしい。だが実際はそんなことは無く、自分に無理難題を押し付けてくるのが彼らなのだ。

もし、闇討ちする者が現れたとしても自分でなんとかしろと言われる事は目に見えている。だが、そんな事を言う気はなく隊長のシナツヒコ達の思いを壊さないよう適当に誤魔化した。










そしてここは王宮。ドラゴンは中には入れないので外に置いてくことにした。

「それで、彼が一人でドラゴンを討伐したと?」

自分はもう王の正体が少年だと言うことに気付いているが、公の前では初代トロヴァ王の姿として出ているらしい。

「左様でございます。我々が到着した時には、既に討伐されていました」

跪き頭を垂れながら隊長は答えた。自分はこの世界の作法や礼儀を知らないので、隊長や他の者がしているようにした。

「信じられませんね・・・そこの者。どうやって倒したか説明してみなさい」

キツめに言ったのは、王の側近と思われる人物だ。この人物は知らないが、どことなく王子と似ていると思った。もしかして姉なのだろうか。後でツラナギに聞いてみることにしよう。

「答えられないのですか?」

自分が考え事をしていたら、不信に思ったのか問いかけてきた。

「いえ、答えられますが・・・グロいですよ?」

そう言って王子の事を見た。

「・・・構いません。説明だけなら問題ないでしょう」

その言葉で王子の事が気になったのか少し考え、構わず続けるよう指示してきた。

「では簡潔に・・・」

そう言って事の経緯を話した。それでも信じられないと言われ、実際に使用した魔法を使ってみせた。

「ではまず垂直に飛ぶんですが・・・うるさいですよ?」

「・・・構わん」

トロヴァ王子の許しを得て垂直にイグニッションを使った。この技を垂直に使うには魔力の消費が多いので、今はあまり使いたくなかった。

「確かに・・・これなら空に舞う事も出来るかもしれませんね。うるさいですが」

「戦闘が始まればうるさい事など些細な事ですよ」

そう言って次の魔法。ドラゴンを落とした魔法を放つため、防御魔法を使わせるようにお願いした。

「これで構わないか?」

「多分大丈夫です」

パンツァーファウストの威力は、柔らかいとは言えドラゴンを叩き落とした程の威力を持つ。並大抵の防御じゃ傷付くかもしれない。

「心配は無用だ。彼らは騎士団の中でも防御面に長けた魔法の持ち主達だ」

そう言ってトロヴァ王子が心配事を無くしてくれた。

「わかりました。ですが、先の戦闘でこちらも魔力がかなり消耗しているので、叩き落としたほどの魔力は持っていませんのでそこはご理解ください」

「いいだろう。それを考慮し、本当に叩き落とせたのかこちらで判断しよう」

そう言ってトロヴァ王子は耳に手を当てた。先程の爆破魔法を体験し、次もうるさいのだろう思ったのだろう。王子と側近、そして隊長と数名以外の者は耳を塞いでいなかった。どうやら、大したことないと思い込んでいる者が多数いるようだ。なんだか馬鹿にされている気がしてちょっと無理をしてみた。

「要塞すら鉄塊にする破壊の権化、今こそその力を示し彼の者らに鉄槌を!帝国の拳!パンツァーファウスト!」

魔法は真っ直ぐ飛び、魔法防壁に当たったと同時に爆音を出し術者をふっ飛ばした。自分の中では現状、一番火力がある技でありその名を名付けたのだが、近距離ということもあり思った以上に火力があった。元の兵器の名前からしてかなり破壊力があるのは知っていたが、ここまでとは思わなかった。

「・・・これならドラゴンも撃ち落とせそうですね」

そう言って納得してくれた。耳を塞がなかったものは、爆音を聞いてキーンと言う音がなっているせいか今になって耳を塞いでいる。

「では最後に・・・と言いたいところですが、術者もああなっていますし今の技の威力からして信じるしか無いでしょう。なにより、うるさいですし」

そう言って伸びている術者に目を向けた。爆破魔法は衝撃力も高く、いくら防壁を張っていたとしても衝撃までは防げなかったらしい。

「・・・やりすぎたかな?」

自分の中ではドラゴンを撃ち落とした程の力は入れていなかったが、それでもかなりの威力があるらしい。

この技は弾速も遅いので簡単に避けられるので大型の魔獣や遅い相手にしか使わないようにしようと思った。

「実力は把握しました。あのドラゴンを倒したのは貴方一人だと信じましょう」

そう言ってお辞儀をし感謝の言葉を述べた。

「この度のご無礼、失礼いたしました。そして、王国を救って頂き感謝しています」

「感謝しているぞ・・・して名前は?」

「申し遅れました。神堂道影(しんどうみちかげ)です」

そう言えば名乗っていなかった。やっぱり疲れているのだろうか頭が回らない。

「では神堂とやら。そなたは王国を救った英雄として勲章と謝礼金を与える」

勲章とか自分にはどうでもいい物なのだが、これを貰っておくことで損は無いらしいので貰っておくことにした。

「ところで、王様にご相談があるんですが・・・ドラゴンの肉を買い取っていただけませんか?」

そう言って、ドラゴンの肉を国に売ることを話した。

「「えっ!?」」

王子と側近がハモった。その場にいた全員も淀めいている。

「いやなら構いませんけど・・・」

「い、いやちょっと待て!」

そう言って側近とヒソヒソ話し始めた。

その時、ツラナギ等三人がやってきた。どうやら彼らは顔パスらしく簡単に通れるようになっていたようだ。

「一先ず、おめでとうございます道影君。素材はどうするんですか?」

「角や牙と言った装備に使えるものは貰って、肉は売ろうと思ったんですけど・・・」

そう言ってヒソヒソ話している二人を見た。

「ドラゴンの肉か・・・美味いと聞くがどれほどのものか」

「毒とかねえのか?」

そう言えば、ドラゴンには毒が存在するのだろうか。毒というより人間にとって有害な物かどうかだが。

「確か血には毒があり、体内に入ると苦しんで死ぬらしいぞ」

「だったら血を抜けばいいだけか」

そう言ってタケミカヅチはドラゴンを解体しにいった。シナツヒコは王子に毒の事を話し、ツラナギはこちらを見つめていた。

「・・・」

黙ったまま見つめていた先は腰にある剣だ。この剣はドラゴンに刺さっていた剣でありそれが気になっていたようである。

「道影君、その剣は・・・」

「ドラゴンの尻尾に刺さってました。それを引き抜くと光ったんですが、周りの人は気づかなかったらしいです」

そう言って説明すると剣を渡すよう言ってきた。

「これは十拳剣ですね。我々の国の一般的な剣です」

我々の国と言うのは日本の事ではなく、高天原のことだろう。その剣を見つめて何やら考え事をしていた。こうなってしまってはこちらの声は届かないのでタケミカヅチの方へと行った。








「解体の経験はあるんですか?」

「いや、全然」

そう言っておもむろに斬りかった。が、ドラゴンの鱗に阻まれてしまった。

「なるほどな」

「何か分かったんですか?」

「ドラゴンってのはどれ位硬いのか調べたかっただけだ」

そう言って次は牙に触れた。

「牙は簡単に加工できるか。と、なると問題は角だな」

ドラゴンの角があるところまでひとっ飛びし、角を切り伏せた。それと同時に剣も折れてしまったが気にしていないようだ。

「悪いがこいつは貰っていくぜ」

「構いませんけど、加工には向いていないと思いますよ?」

加工しようにもドラゴンの外郭は硬すぎるので加工には向かないそうだ。それを指摘すると、関係ないと言わんばかりに魔法を放った。タケミカヅチの放った雷は角へ直撃し、日本刀のような形をした大剣を象った。

「これならいいだろ」

そう言って、こちらへ降りてきて剣を渡してきた。

「俺からのお祝い品だ。ありがたく受け取れ」

そう言って二本目も同じように剣を作っていった。その度に轟音と光が炸裂し、中にいた騎士団がぞろぞろと出てきた。

「何をしている!?」

そう言ってきたのは副隊長だ。どうやらこの轟音に驚いているらしく震えた声で問いかけてきた。意外にビビりなのかもしれない。

「ああ?文句あるか?」

「げえっ!タケミカヅチ様!!」

そう言って一歩下がってしまった。

「い、いえ!なんでもございません!!」

そう言って騎士団を戻しに言った。

「よくあんなんで副隊長をやってられるもんだ」

「隊長に聞いた話だとコネらしいですよ」

帰り道に隊長と話していて分かったのだが、騎士団は貴族出身の者が大半でその実力よりコネで入ったものが殆どだそう。

「なるほどな・・・通りで弱い奴らばっかなわけだ」

散々な言われようだが最もだ。実力で入ったならともかく、コネで入って偉そうにしているのはどうかと思う。自分も加護と言う一種のコネがあるが、偉そうにしたり見下したり絶対にしないよう心に誓った。













時刻は23時。ドラゴン討伐から3時間経って屋敷へ戻ってこれた。

「心配したんですよ!!」

屋敷へ戻るやいなやレンさんが抱き付いてきた。どうやらずっと待っていてくれたらしい。

「すみません・・・けど、この通り無事ですから安心して下さい」

「それは良かったです・・・けど、二度と無理をしないようにして下さい!」

そう言って目と目があった。

「「・・・」」

レンさんの真剣な目から背くことは出来ず、お互い見つめ合ったままの状態が続いた。そして、レンさんはそっと目を閉じた。

この状態に皆は何を期待しているのか分かった。確かに恋人になったのだが、数時間でそれはどうかと思う。

だが、今の自分は疲れているので、恥ずかしいとか理性とか諸々が崩れていたのでレンさんに口づけをした。

それを見た皆が各々言いたいことを言って茶化したが、そんな事はお構いなしに息苦しくなるまで続けた。



「・・・」

お互いが離れ、そして顔を真赤にした。それを見ていたシナツヒコが切り出した。

「さて。スサノオを見つけるのが先か、子供ができるのが先か・・・」

「この様子だと子供が先かと」

「子供が出来る前に強化し終える事も難しいな」

そう言って、各々茶化しに来た。今になってようやく恥ずかしいことをしたと思い、その事を振り切るようにドラゴンの肉の事を話した。

「そ、それより!ドラゴンの肉を持ってきたので、明日にでも食べましょう!!」

「「「「「えっ!?」」」」」

何とか三人以外をドラゴンの肉にターゲットを変更させることが出来たので、この話しは終わりにすることになった。









翌朝。起きたての自分にツラナギがやってきた。

「おはようございます。道影君」

「おはようございます。で、どうしたんですか?今日はお休みのはずですよ?」

今日は、一人でドラゴン討伐と言う課題をクリアしたのでお休みになることになっていた。

「それがですね。昨日の剣について少し考えたのですが・・・」

そう言いながら腰掛け、続いてフェリックスさんが紅茶を用意してくれた。

「おはようございます旦那様」

「だから、まだ付き合ってるだけですから!」

「まだ、という事は近いうちに子供が」

「ツラナギさんももう止めて下さい!!」

そんな賑わう朝を満更でも無く味わいながら、紅茶を口にした。

「それでは私は朝食の準備がありますので、失礼させていただきます」

「お願いしますね」

「畏まりました」

そう言って出ていったフェリックスさんを見送った後、ツラナギが真剣になって口にした。

「まず、この剣のことなんですが・・・これはスサノオの物です」

そう言って預けたままだった剣を指差した。

「この剣は十拳剣と言いまして、我々のいた場所、高天原(たかまがはら)でよく使われているものです」

トツカノツルギ。日本神話で、スサノオが八岐大蛇を倒した時に使われた剣だ。他にも、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)火之迦具土(かぐつち)を殺めた時にも使われた。

「この剣自体には何の効力もありませんが、人には扱える代物ではありません」

その言葉に、昨日目にした事を振り返った。自分は軽々と扱えたのだが、隊長はすごく重いと言っていた。自分も人なのだが、加護を宿しているからなのかもしれない。

「これは私が預かっておきます。この剣は貴方が持つには相応しくない」

そう言って、ドラゴンの鱗で作った鞘に収めた。ドラゴンの鱗は硬いのでこういった鞘等に向いているのだそう。お祝い品に貰ったタケミカヅチ製の剣も、ドラゴンの鱗で作った鞘に収めてある。

「そう言えば、なんて書いてあるんですか?」

刀身の部分には何やら文字が書いてあるが自分には全く読めない。

「これは我々が使っている神代文字ですね」

「神代文字って確か嘘だとか何だとか言われてるやつですか?」

神代文字とは、日本に漢字が伝わる以前にあった文字である。だが漢字が伝来する以前には、日本に文字が存在しないと言う説がある。

「神代文字は高天原で使われているのですよ。下界では普通に今の日本語を使っていますがね」

どうやら神代文字は祝詞等の祈りを捧げる時にしか使わないらしい。そしてこの剣には祈りが込められているようだ。

「なんて書いてあるんですか?」

(わざわい)を絶ち太陽の加護を与え給えと」

「じゃあこの剣は厄払いの剣って訳ですか?」

「文字自体はそうなのですが、剣の方は違いますね。」

そう言ってこの剣に付いている加護を教えてくれた。

「この剣には、スサノオの加護が宿っています。その効果は、使用者の力を増幅させるものとなっていますね」

それだけ聞けばチート級の武器なのだが、そうは問屋が卸さない。大きすぎる力には常に代償が付き纏うのだ。

「代償は、魔力を消費し続ける事です。なんてことの無い代償ですが、桁が違うのです」

「それって、魔力を大幅に持って行かれるって事ですか?」

「魔力どころか魂そのものを持っていかれますね」

「それじゃあ振ったと同時に死ぬんですか?」

「いえ、この剣に魔力を込めると死にます。ですが魔力を込めなければ、ただの剣ですよ」

魔力を流し込むと一時的に回路が開き、そこから代償が流れ込んでくるらしい。だが、魔力を流し込まなければ回路は開かず、代償が流れることは無いとの事。

「この剣に宿っている加護は、我々でも持っていかれる程強大です」

転生したとは言え元は神様なのに魔力どころか魂を持っていかれるのか・・・それってもう魔剣じゃないのかと思った。

「魔剣・・・確かにこれは魔剣と言われても仕方のない代物ですね」

スサノオの力はそれだけ強大という事であり、それは加護になっても変わらないらしい。そのスサノオが危ぶむほどの出来事がこれから起ころうとしている。

この先危険な出来事を体験することは想像がつくが、スサノオを見つけるために彼が走った轍を歩むことに不安と恐怖が押し寄せてきた。

それを察してかツラナギはこう言い放った。

「不安や恐怖は鍛錬で払拭しなさい」

そう言って、剣を持ち出ていこうとしたツラナギを呼び止めた。

「自分に可能性はありますか?」

その答えに彼はニッコリと笑みを浮かべ

「大丈夫。貴方には三人の神と加護が宿っているのですから」

そう言い残し部屋を出ていった。

「・・・」

スサノオを探し出すためには彼が走り抜けた轍を歩んでいかなければならない。それは、スサノオが体験した困難に自分たちも当たる可能性が出てくる。スサノオにとっては些細な困難だろうと、自分には途轍もなく大きな壁となって立ちはだかるかもしれない。そう考えてしまい憂鬱になってしまう。

「自分には関係ない・・・とは言えなくなったもんな」

そう一人で愚痴っていたら、部屋をノックする音が聞こえてきた。どうぞ、と入るよう促しやってきたのはレンさんだった。

「どうかしましたか?」

「いえ・・・その・・・」

どうやら話を聞かれてしまったらしい。だが自分たちが話した内容だけでは詳細を把握できていないはずだ。

「どんな困難が立ち塞がろうとも私はあなたの側にいます」

そう言って真っ直ぐこちらを見据えた。

どんな話をしていたかは分からないはずだが、自分が困難に当たることだけは分かったらしい。その困難を共に歩もうと言ってきたのだ。

その想いを受け取り、自分は自分の想いをぶつけた。

彼女を危険な目に合わせられない、彼女を失いたくない。自分の想いを押し通したが、彼女は彼女の想いを押し通した。

「危険な目に合いますよ。後悔も一杯しますよ。それでも自分に付いてきて来れるんですか?」

「それでも、私はあなたの側にいます」

その言葉だけで理解した。彼女はどんな困難だろうと自分と一緒なら乗り越えられると信じているのだ。

「どれ程の困難なのか私には分かりません。絶望的状況に陥るかもしれません。それでも私は、あなたの側にいます。それだけは譲れません」

そう言ってこちらへ近づいてきた。

「大丈夫。私はここにいますから」

そう言って抱きしめられた。暖かく柔らかくいい匂いがした。

「・・・」

その温もりを感じながら、このままは駄目だと思った。どんな困難が立ち塞がろうともレンさんを守り、降り掛かる禍全てを粉砕する。その覚悟を今感じた。

「格好いいですよ」

自分の覚悟が決まったのを察したのか、そう言ってニッコリと笑った。

「例え困難にブチ当たろうとも、必ず守ってみせます」

「守られるだけじゃ、私は嫌です」

そう言って自分の想いを否定した。







「私達で困難を打ち破りましょう!」

「・・・はい!」

そう言ってお互い抱き締めあった。








暫くそうしていると、ノックする音が聞こえた。朝食の時間はとっくに過ぎているので知らせに来たとのこと。

「じゃあ、朝食を頂きましょうか」

「そうですね!」

お互い気恥ずかしさはなく、不安や恐怖は完全に無くなっていた。あるのは、共に全ての障害を乗り越えられると言う確信だけだ。

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