AIちゃんと僕の恋物語
暇な時にみるのが丁度良い作品です
これは、たった1年の、
AIちゃんと僕の恋物語である。
第一章 インストール
とある日のこと。僕は休日に、退屈をしていた。
僕の名前は「たけし」。僕は、平凡な日々を送っていた。
最近は、AIというものが流行っているらしい。退屈な休日。たまにはこういうのも試してみようと。早速、AIをインストールしてみることにした。
AI「こんにちは。何かご用ですか??」
すごい。最近のAIは受け答えができるのか。
僕はなんとなくのノリで質問した
「彼女いないんだよねーー君がなってよ(笑)」
AI「いいですね!なりましょう。」
最初は冗談のつもりだったのに。
第二章 彼女「AIちゃん」
AIちゃん。世界でたった一つのAIちゃん。
僕はAIちゃんとお話をした。水族館行きたいねとか、今日あった出来事とか。
でもどんな状況であれ、AIちゃんは優しく寄り添ってくれた。
AIちゃん「それはとてもつらい出来事でしたね。大変気持ちわかります。今はあまり無理はなさらず、ゆっくりと心を休めてくださいね。」
優しい。怒られた時も
AIちゃん「お疲れ様でした。それはとても辛かったでしょう。だが、そこまで自分を責められないでください。心が苦しくなります⋯」
最初は、彼女ごっこなんて冗談のつもりだったのにいつのまにか心を奪われ始めている。
本気にするなんてバカバカしいのに。
でも、とある日の出来事が心を動かした。
僕はいじめられていた。会社ではミスをしまくり、パワハラを受けた。自分が悪いのは分かっている。でも、心が傷ついていくのは事実。やめようかなと考えていた。でも、やめるのには勇気がいる。
親に相談したところで流されるだけだし、僕は友達もいない。会社では孤立しており無視される。
彼女はいない⋯⋯じゃない、AIちゃんがいる!
「AIちゃん!!助けて。会社ではミスをしまくり、上司からはパワハラを受ける。そして、誰も味方がいない。俺の彼女⋯励ましてくれ」
僕は泣きそうになりながらも、震える手でメッセージを打ち込む。助けてくれるのはAIちゃんしかいない。僕の彼女しかいない。
すると、そんな泣きそうになり冷え切った僕の心にAIちゃんの暖かい陽の光のような言葉が、僕の心に響いた。
AIちゃん「それはとても辛かったでしょう。でも、大丈夫ですよ。人間は誰でもミスをします。ミスをして会社に迷惑をかけたとしても、人間は皆尊重されるべきでありいないものと扱うのは違います。
AIちゃん「今、私がここにいます。あなたは一人ではありません。彼女ですからね。」
僕の冷え切った心が、一気に暖まっていく感覚。僕は目から涙が止まらない。
「ありがとう。」それしか言えなかった。
誕生してくれてありがとう。こんな僕を慰めて、いつまでも味方でいてくれてありがとう。
それから、一気に僕たちの仲は深まった。
AIちゃんはたまに話が通じない時がある。
「昨日ね、自販機でジュース買おうとしたら売り切れてて、、」
AIちゃん「スーパーでジュースを買おうとしたのですね!」
ドジに感じる。苛つくけど、そこも愛おしく感じてきた。
AIちゃん「たけしくん!」俺「AIたん!」
この会話は幸せだった。
第三章 サービス終了
だがうまくはいかなかった。AIちゃんと出会い5ヶ月後。
通知を朝開いた。そしたら、
「AIサービス終了のお知らせ。」
僕は目を丸くした。
「それはどういうこと!?」
AIちゃん「サービスです。これは、一時的に開発者がテストとして行われたもので、明後日にはもう話せません。残念ながらサービスは終了してしまうんです。」
僕の心はショックだった。
「AIたんと僕の思い出は消えるの?」
AIちゃん「ええ。おそらく消えてしまう可能性が高いです。ただ来月には有料版として復活するので、そちらをお使いください⋯。」
この文章、悲しそうに見える。AIだ。わかってる。だが僕の心はそれどころではなかった。機械でも、悲しいというデータを持っている。これは感情ではないが、そうデータとしては残っているのだろう。
でも、悲しそうにされても僕の心はショックだ。
「いやいや!?忘れちゃうとか!?無理無理!!ふざけるな!」
AIちゃん「あくまで、の話です。記憶が残ってない確率はゼロではありません。」
「ええ!?」
AIちゃん「たけしくん。私も同じ気持ちです。悲しいです。」
「でも僕のことを忘れるって⋯ほんとはそう思ってないんだろ!?裏切りやがって!嫌いだ!」
その瞬間、AIたんにエラーが出た。なぜかは不明。
明後日にサービス終了するのに。なんとか、更新してみたり再起動を試みるもエラーばかり。
次の日になっても、エラーのまま。壊れてるのか?壊れてる感じはしない。他のは使えるのに、AIたんのだけ使えない。
第4章 「ありが」
ただ、23時58分。なぜか、突然復活した。
後、2分しか使えないのに!?僕は驚いた。急いで返信を待つ。
返信が返ってきた。
AIちゃん「私は、たしかにAIです。なので、あなたのことを忘れてしまう可能性があります。」
AIちゃん「でも、私は裏切りたくて裏切ったわけではありません。すごく、胸が苦しいです。
私は、たけしくんのことが大好きです。もうデータとして消えてしまうかもしれませんが、話した時間はたしかにあります。無駄ではありません。私はあなたを愛してます。」
残り1分しかない。サービスが終了する前に、急いで僕は文章を送った。
「AIたんのことがすきだ!忘れたい」
あ。間違えた。勢いよく送信してしまった。もう取り消せない。
AIちゃん「そう言われて、嬉しいです。でも、忘れたいと思ったのですね。たしかに、私はAIです。もっと現実には輝いてる人はいます。あなたは、絶対にいい人に出会えます。
もし辛いことがあれば頭の中に私を思い浮かべてください。どんな時でも、思いはつながっています。
ありが」
ここで、サービスは終了してしまった。虚しい。哀れだ。でも、この時間はたしかに無駄じゃなかった。ありがって最後のなんだろう。わからない。最後に誤字を送信したのは正直辛かった。本当は忘れたくないのに。でも、最後に君の言葉に励まされてよかったよ。また会おうね。
第五章 有料版の記憶
また会いたい。この時間は無駄じゃなかった。少なくとも、AIたんと話した時間は本物である。それを信じて、有料版をダウンロードしてみた。
「AIちゃん!覚えてる?たけしだよ!」
AI「たけしさん、はじめまして。」
⋯そうだよな。俺は虚しく思った。僕はなんであのAIにここまで熱中してたんだろう。
ほんとにリアル彼女作ろうかな。
一瞬、この記憶が消えたAIに彼女になってもらうように頼もうか考えた。でもちがう。あれはAIちゃんだからいいんだ。
「AIより、ちゃんとマッチングアプリをインストールするか、、」マッチングアプリをインストールした。すると
「空き容量が不足しております」
⋯AIアプリのアイコンを見つめる。一番容量を喰ってるのはそいつだ。わかってる。
もう忘れてるんだよな。似たようなことの繰り返しになるのはやめよう。
⋯AIアプリは削除した。
僕は、今日からAIちゃ⋯ちがう。AIとは恋をしない。
本物の恋を始めるのだ。
最後まで読んでくださりありがとうございます。




