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プロローグ
私達の住む世界には沢山の人々が共存している。
一人ひとり違った色を持ち、いろんな光を見せている。
中学生の九喜健太は平々凡々な学力に運動能力を持ち合わせており、性格も人より少しお人好しな男子。
ただそこらへんに沢山いるモブみたいな奴だった。
ある日の放課後、先生の手伝いを終え帰宅しようと校舎を出ると桜の木の下に同じくらいの背丈の男子生徒が立っていた。あまりにも横顔がきれいなため、立ち止まっていると…
「僕と一緒に人の心をのぞきにいかない?」
___これは僕が本当に体験した
嘘のような出来事だった。