なろうは、数万人以上のなろうユーザーのお陰で得られたその凄まじい宣伝力をもっと有効活用するべきだと思う
参考にした動画
ナカイドのゲームラジオ
【結果発表】ソシャゲ案件は高い!?YouTuberに案件出して意味あるのか?について
https://www.youtube.com/watch?v=Vsir-vLsIMA
小説投稿サイト“小説家になろう”のトップページには、2021年10月現在、月間ランキングのトップ10が表示されています。もちろん表示されているだけじゃなく、リンクをクリックするとそこに飛ぶ事ができて、その小説を読めもします。
――さて。
小説家になろうをご利用の皆さんに質問があるのですが、このトップページに魅力を感じていますか?
もっと言っちゃうと、他の何かにトップページが変わったら、「小説家になろうを利用しなくなる」人っていると思いますか?
もしかしたら、少しはいるかもしれません。例えば、なろうのトップランカー、またはトップランカーを目指していて、トップページに自分の小説が表示される事を目的に小説を投稿しているって人だとか。
でも、ほとんどの人は特に気にしないのじゃないかと思うんです。ランキングページに行けばランキングくらいいつでも見られますし、月間ランキングって別に毎日確認したいものでもないでしょうし。
――なら、こんな宣伝力の高い場所に、月間ランキングを載せておく意味って実はあまりないのじゃないですかね?
あるなろう系の書籍化作品で、“900万以上PV達成”というようなキャッチコピーを見た事があります(個別の作品批判がしたい訳じゃないので、分からなくする為に少々キャッチコピーの内容は変えてあります)。
「それだけのアクセス数を稼いでいるのだから、面白いに違いない」
って宣伝効果を狙った煽りなのだろうと思いますが、どうもこの作品、あまり売れなかったみたいです。
僕はこの作品を少しも読んでいないので、内容の評価はできないのですが、販売サイトのレビュー内容を読む限りでは評価はかなり低かったです。
じゃ、どうして900万以上のPVを達成できるのだよ?って話だと思うのですが、まぁ、これは別に不思議はないでしょう。何故なら“小説家になろう”サイトにおいての、上位ランキング作品への宣伝は凄まじいものがあるからです。
つまり、この作品が凄いのじゃなくて、“小説家になろう”の宣伝能力が凄いのですね。力のない作品でも、900万PV以上も達成できてしまうくらいに。
ここでまた別の話をします。
僕は長らく小説家になろうの上位ランキング作品に興味のない人間でした。自分とは関係のない世界だと思って特に気にしていなかったのです。
その意識が変わったのは、ある切っ掛けで“とんでもなく低いレベルの作品”が上位にランクインしていて、しかも書籍化が決定しているのを見た時でした。
その作品、まるで文体が箇条書きのようで、しかも敵キャラクターの描写や戦闘している場所の説明が一切なかったりといった「日本語を勉強している外国人が書いた」と言われても納得ができるくらいに拙い内容だったんです(しばらくぶりに見たら、描写が追記されてありましたが、多少マシになった程度でした)。
正直、創作意欲が一時的に削られるくらいのショックを僕は受けました。
いや、だって、流石に限度ってものがありますから。
それから上位ランキング作品を多少は気にするようになったのですが、それでまた酷い作品を見つけました。
RPG風のファンタジー作品なのですが、敵に遭遇してからの戦闘描写や倒した描写がほぼなく、倒した事によってレベルが上がった結果だけが書かれていて、ただただそれが繰り返されるという…… 断っておきますが、これも書籍化作品です。
書籍化を決めた出版社が何を考えているのか正直僕には分かりませんでしたが、内容で判断した訳じゃないのは明らかです。やっぱり売れていないみたいですし。つまりはアクセス数で決めたのだと思います。
早い話が、これら作品が書籍化できたのは“なろうの宣伝力”のお陰じゃないのかと僕は考えているのです。
2021年10月1日の月間ランキングのトップ10のPVを見てみると、1位が1500万(昨日17万)、10位でも640万(昨日15万)という凄まじい件数になっています。
もちろん、この件数はトップページで紹介されている事だけが原因ではないでしょう。その作品自体の力もあるだろうし、ランキングページのお陰でもあるはずです。僕の立場では調べようもないので、本当に信頼できないてきとーな予想に過ぎませんが、仮に10分の1がトップページのお陰だとするのなら、トップページには1日1.5~1.7万人程度のアクセス数を稼ぐ力がある事になります(もちろん、作品タイトルが人目を引くものでなければ、アクセス数は稼げないでしょうから、これは飽くまで参考値です)。
信頼できるかどうかは分からないのですが、YouTubeは一回の再生で、広告収入を1円強くらい得ているという予想を見た事があります。かなり乱暴な比較ではありますが、これが本当だとするのなら、小説家になろうのトップページによる宣伝には、一日で約2万円くらいの価値がある事になります(ちょっと高過ぎる予想かもしれません)。
つまり、月間ランキングのトップ10作品は、トップページだけで一日2万円相当の宣伝力を得られている事になります。もちろん、他のランキングも含めたら、それを遥かに超える額の宣伝力があるでしょう。
もしかしたら、人によっては、この宣伝力を狙って“小説家になろう”に投稿している人もいるのかもしれません。
何故、そう思うのか?
これは確実性のない話で、単なる憶測に過ぎないのですが、YouTubeに投稿されていたある“なろう系ツッコミ動画”で、小説家になろうを追放されたあるなろう作家とその作品を紹介していました。
(本来なら、その動画を紹介したいところなのですが、憶測でその作家を攻撃する事になってしまうので載せません)
その動画では、その作家は複数アカウントによるポイントの不正加算をやっていたのではないかと予想していました。追放されたのだから、罰は受けていると思う人もいるかもしれませんが甘いです。
その作家の人、同じ作品を小説投稿サイトのカクヨムにも投稿していて、かつどうも小説家になろう内でそれを宣伝していたようなのですね。
カクヨムは小説家になろうと違って、PVによって利益を得られます。そして、その作家はカクヨムの方では不正行為は行っていないのか、追放されていません。
つまり、
『収益性のない“小説家になろう”では、追放覚悟で不正を行ってポイントを得て作品を宣伝し、本命の“カクヨム”にユーザーを誘導して収益を得る』
みたいな悪事をしていたのではないか?というのですね。因みに、この作品、書籍化もされているらしいです。
これが本当だとするのなら、当に“悪は栄える”って感じですね。
これ、小説家になろうにとっては、もちろんマイナスでしかありません。
不正によって、トップランク作品が得られる数百万円~1千万円以上(トップページ以外の宣伝力も含めるのなら、それくらいあるでしょう)相当の宣伝力を“盗まれ”、しかもそれによってライバルサイトにユーザーまで奪われてしまっているのですから。
そして、これはもちろん、一般の優良ななろう作家にとっても迷惑な行為です。
“小説家になろう”がこれほどまでの宣伝力を持つに至ったのは極一部のトップランカーや運営の力ではありません(そりゃ、少しはあるでしょうが)。縁の下で小説を投稿してなろうを支える数万人~数十万人のなろう作家達のお陰です。
もし、なろうランキングの宣伝力がなければ、トップランカー達は絶対にこれほどまでのユーザーを獲得できていなかったでしょう。
そんななろう作家達のお陰で得られた凄まじい宣伝力が、一部とはいえ、悪事を行っている作家に利用されているのです。
――もう少しくらい、何か改善をして欲しいと願うのは当然なのじゃないでしょうか?
ここで少し話を変えて、プロモーション・ビジネスの話をします。
何度も繰り返し述べているように、小説家になろうのランキングには凄まじい宣伝力があります。1000万Pを超えるって、日本国内どころか世界から注目されているアーチストの動画の再生回数と同程度の規模です(まぁ、何度も読む長編なので単純比較はできないのですが)。だからこそ出版社も書籍化を決めるのでしょう。
ですが、実は小説家になろうから書籍化されている作品は一部の例外を除いてあまり売れていないのです。
コミカライズ版の方はそれなりに売れているらしく、だからなのか今では書籍化なしでコミカライズしかしないなんてパターンも多くなっているそうです。つまり、“小説家になろう”じゃなくて、“漫画原作者になろう”になりかかっているのですね、このサイトは。
冒頭で述べたうちの2作品は僕が自信を持って言えるくらいにレベルの低い作品ですので当然だとしても、素晴らしい書籍化作品だってあるはずです。
何故、売れていないのでしょう?
もし仮に、なろうでポイントを入れている読者層が、深い“読書好き”ではなく、ライトな“読書好き”に偏っていて、実は漫画やゲームの方が遥かに好き…… というのであれば、この説明は付くと思うのです。
例えば、小説家になろうのトップ作品の多くには、空行の多用など、文章を軽くする工夫がされている場合が多いです。そして、場合によってはその所為で文章や話のリズムが崩れてしまっていたり、風景やキャラクターの描写や説明などを省略してしまっていたりもします。
恐らくこういった工夫はスマートフォン向けの読み易くする為のものなのでしょうが、正直、僕のような読書好きはそれでは物足りなさを覚えてしまいます。いえ、それどころか、読みづらさを感じてしまう場合すらもあります。
本当の読書好きなら、多少文章が重くても苦にはならないと思うのです。
その他にも、ゲームの中って設定じゃないのに、何故かステータスやレベルって概念があったり、ゲーム好き向けなのではないか?って要素を多分に含んでいる作品が多いみたいです(最近はそうでもないのですかね?)。
宣伝…… プロモーションは、その商品を需要するユーザーへ情報を届けるのが基本です。新たなユーザーを獲得する目的でなければ、嗜好のないユーザーにアピールしたってほとんど効果はありません。女性向けファッション雑誌にゲームの広告を載せたってほとんど効果はないでしょう?
もし仮に、なろうユーザーが読書好きではなく、漫画やゲーム好きなのであれば、なろうランキングの“書籍化作品”への宣伝効果はどうしたって低くなってしまいます。
そもそも、普通の読書好き向けの作品じゃない気がしますしね、なろう作品。
僕は読書が好きですが、正直、なろうのトップ作品を買って読もうとは思いません(“鵺の碑”っていつ出るのですかねぇ。いや、本当に)。
――そして、恐らくは“小説家になろう”の運営もそのように考えているのではないかと思うのです。
2021年の初めの頃、なろう運営はアンケートを実施して、なろうユーザーの需要を調査していました。そしてそれから数か月後、ゲーム産業にどんな形かは分かりませんが、参入するような動きを見せています。
つまり、なろう運営はアンケート結果によってなろうユーザーには“読書好きよりも、ゲーム好きが多い”と判断したように思えるのですね。
なろうランキングシステムを改善すれば、“売れる作品”が上位に入るようにする事も可能でしょうが、この動きを考えるに、なろう運営はランキングは今のままで、宣伝する商品を小説からゲームに変えようとしているのかもしれません。
つまり、“小説家になろう”ではなく、“ゲーム原作者になろう”にしようとしている……
ただ、なろう作品をゲームのシナリオを当てるのは、ゲーム会社さんの立場からすれば、けっこーハードルが高いようにも思うのです。
例えば、前述したようになろうのトップ作品は描写や説明を省略している場合が多いです。
“書かない”というのは、小説において必要な技術で、何を書いて何を書かないかの選択は非常に重要です。ストーリー、文章の長さやテンポ、メッセージ性などを考えて何を削って何を詳しく書くかを考えるのですね。
が、なろうのトップ作品は、明らかに必要な記述を省略してしまっている場合が珍しくないのです。自分の恋人や住んでいる家…… いえ、周囲の環境が重要なシーンでそもそも何処に登場人物がいるのかまで書いていなかったりします。
ただし、それでも“小説家になろう”という場においてはそれほど問題になりません。何故なら、なろうでは作品の設定やキャラクターなどがテンプレートとして確立していて、省略してしまってもユーザーにイメージが伝わるからです。
もちろん、僕のようなそれほどなろう作品を読んでいない人はそれではイメージができませんから、よく考えたり予想したり(場合によっては調べたり)、しないといけなくなってしまうので、はっきり言って読み難いです。だからなろう読者以外を対象にするのなら、加筆修正するべきでしょう。
つまり、なろう作品を一般向け作品にするには、“なろう文化の翻訳”が必要になって来るのです。
実際、書籍化に際し、そのような作業をしているなろう作家もいるようですが、“そのまんま”というパターンも多いようです。或いは、なろう作品のコミカライズがそれなりに売れている理由はそれなのかもしれません。漫画家さんが、その“なろう作品の翻訳”作業をやってくれている場合もあるみたいなのですね(絵にする時点で描写の欠如を埋めざるを得ないって点もありますが)。
ですから、もしなろう作品をゲームのシナリオにするのなら、翻訳作業という手間が入る事になります。
また、なろう作家さんには、行儀があまりよろしくない人達も混ざっているようです。
前述した不正疑惑の作家もそうですが、盗作・盗用疑惑も頻繁に聞きますし、イラストレーターさんを誹謗中傷してしまったり、宣伝の為にネットスラングを主張して後に嘘がばれたり、ヘイトスピーチをしていたりと色々とやらかしてしまっている人達の噂をよく耳にします。
もし、ゲームのシナリオ担当にそのような醜聞がつけば、ゲーム全体のイメージダウンに繋がってしまいます。採用したシナリオが著作権違反の盗作だったなら、下手すれば大金を失います。
或いは、それでもチャレンジャーなゲーム会社が少しは現れるかもしれませんが、限定的なのじゃないでしょうか?
――ただし、それでもやり方によっては、ゲーム業界への“なろう”の面白い関わり方もあるように思うのです。
既に何度も繰り返し述べていますが、なろうの宣伝能力は凄まじいです。ならば、ゲームのシナリオを任せるのではなく、ゲームのプロモーションならば、なろうは充分に魅力的な“場”になるのではないでしょうか?
実は最近のソシャゲのプロモーション費用ってどんどん高くなっているらしいのです。YouTubeチャンネル『ナカイドのゲームラジオ』の『【結果発表】ソシャゲ案件は高い!?YouTuberに案件出して意味あるのか?について』という動画によれば、1億かけて開発したゲームのプロモーション費用に3億円もかける場合もあるのだとか。
開発費よりも宣伝の方にお金をより多くかけているというのですね。しかも、3倍です。
俄かには信じ難かったので、検索してみたのですが「2億円かけた」といったような記事がヒットしたので、仮にこの通りではなかったとしても「当たらずと雖も遠からず」といった感じなのじゃないでしょうか?
この話を踏まえると、ゲームを趣味にしている人が多く集まる“小説家になろう”を、宣伝の場として提供すれば、試してみようと考えるゲーム会社が現れても不思議ではないと思うのです。
冒頭で述べた通り、2021年10月現在、“小説家になろう”のトップページには月間ランキングのトップ10が表示されています
これを宣伝の為の場に変えるという案はどうでしょうか?
一日2万円程度で、“小説家になろう”内に投稿されている何らかの作品へのリンクに変えるのですね。内容はゲーム作品のノベライズでも良いし、スピンオフでも良いし、なんなら直接、ゲームの体験リポートでも良い。全部で10のリンクがありますから、仮に全て埋まるとしたなら、1ヵ月で約60万円、年間約7200万円もの収入になります。
このような事をすると、月間トップ10に入ってもなろうトップページによる宣伝力を得られなくなるので、トップランカーにとっては、なろうの魅力が少なくなってしまうという懸念を抱く人もいるかもしれませんが、そんな事はありません。
有名な作家がこのような宣伝用作品を手掛けた方が、宣伝効果が高くなるのは言うまでもないでしょう。
案件動画って知っていますか?
企業などからの依頼で投稿される商品宣伝の為の動画をいいます。ネットで軽く調べてみたところ、平均再生回数およそ50万~500万回で、101万~1000万円くらい支払われるのが相場だそうです。
(『はじめまして松尾です』が、東京都の案件動画を手掛けていたのですが、小池都知事が出て来た時にはビックリしました)
ソシャゲの場合は通常よりも高いらしいので、もっと上かもしれません。
この企業案件の宣伝作品を、なろう作家が受注できるようになれば、なろうのトップランカーにとってとても魅力的だとは思いませんか?
仮に書籍化に成功したとしても、得られる収入は一冊で100万円程度だと言います(ある書籍化作家がそのように言っていたので取り敢えず信じます)。
つまり、大体、10万文字で100万円って事です。
が、このような宣伝用案件作品ならば、恐らく5000文字~2万文字程度で30万~50万円程度にはなるのではないでしょうか?
いえ、こんな事例はないと思うので、どの程度の金額になるかのかは全く分かりませんが、それでも書籍化するよりも、効率の良い収入源になるのではないかと思います。
もちろん、自然とこのような仕事を企業がなろう作家に依頼する事はないでしょうが、「案件用作品の制作」を、小説家になろう運営が企業に向けてアピールすれば、新しいビジネスとして成立する可能性は充分にあります。
(因みに、「なろう作家の案件受注」のマージンを運営が取れば、それも収入になります)
もしこれが成功すれば、なろう作家もなろう運営も収入を得られ、企業は有用なプロモーション手段を得られ、そしてなろうユーザーは新しいゲームの情報を得られる事になります。
つまり、みんな、得をします!
ここまでを読んで、もしかしたら、「自分には関係ない」と思ったなろう作家さんもいるかもしれません。
一見すると、この話、トップランカー以外にはあまり関係なさそうですからね。
がしかし、そんな事はないと僕は考えています。
企業が案件を依頼するのは、それなりに実力のあるなろう作家でしょう。いえ、なろう運営が責任をもって実力のある作家を企業に推薦するべきですが、とにかく、つまり、実力もないのに、不正な手段でトップランカーになったような人は利益を得られません。
すると、宣伝力が少なくなった分、そういった不正作家にとって、なろうはメリットが低くなります。そして、不正作家が少なくなれば、その分ランキングが上がり、他の作品が注目される可能性も大きくなります!
つまり、一般の作家にもメリットがあるのです!
……って、「その程度かよ」って声が聞こえてきそうですが、少なくとも気分的にはプラスの効果ですよね。
因みに、もし個人でも一日2万円でトップページで宣伝してくれるって言うのなら、僕は一日くらいは利用するかもしれません。
通貨循環モデルっていう経済理論を、可能な限り思想的な偏りがないように説明して、それで「役に立つんだよ」って訴えたいですねぇ……(小説じゃないのかよ)
つまり、これが実現すれば、どうしても広く読んでもらいたい作品ができた場合は、お金さえ払えば、トップページで宣伝してもらえるというメリットもある事になります。
ところで、今まで読んで来て、なろうの中で報われない立場のなろう作家さん達がいる事に気が付きませんか?
ポイントさえ得られれば、なろうではランキングに載る事によって宣伝力を得られます。ですが、ポイントが入らなければ良い作品でも宣伝力は得られません。
ポイントを入れられるのは、なろうユーザーのみですから、なろうユーザーに人気のある作品しかその優遇を受けられないのです。
逆に言えば、ポイントが低くても、アクセス数の多い作品はなろう外の読者に人気のある作品である可能性が高いと言えるでしょう。
そして、そういったなろう外の読者にとって魅力的な作品は、「“小説家になろう”に貢献している」と言えるとも思うのです。
なろう向け作品は、もちろん、なろうユーザーの需要に応えるという意味では重要ですが、ポイントを得られ易いだけあってたくさんあります。アクセス数が多くても、それはなろうランキングで宣伝してくれているからで、しかも、もしその作品が消えたとしても、他に似たような作品がある場合が多いので、実はそれほど貢献していません。
また、そういったなろう向け作品ばかりになれば、一般の読者はどんどん離れていってしまうでしょう。
ですが、ポイントは少なくても、アクセス数が多い作品は、少なくともなろうランキングの宣伝力でアクセス数が多くなっている訳ではありません。なろう運営は広告収入で稼いでいますが、ですからそれら作品の貢献度は仮にアクセス数が同じでも、ポイントの高い作品よりも高く、新たななろうユーザーの獲得にも貢献している事になります。
……が、なろう運営は、そういった作品に恩返しをするシステムを作って来ませんでした。
一日一作品……、いえ、一週間に一作品で良いので、そういったポイントが少なくてもアクセス数が多い作品をピックアップするようにしたら、恩返しになると思うのですが。
(アナリティクスを使えば、外部からのアクセスかがより正確に分かりますが、流石にそこまでの手間はかけられなさそう)
いえ、“恩返し”と言うか、なろう作家のモチベーションが上がるので、運営にとってもメリットがあるのですがね。
あと、できれば、長期間なろう“だけ”(ここ重要)に投稿し続けているユーザーもなんか優遇してくれませんかねぇ?
(自分の事らしい)
他のサイトにも投稿している作品よりも、小説家になろうだけに投稿してくれている作品の方が運営にとって価値があるのは言うまでもありません。
ヘビーユーザーは厚遇するものですが、なろう作家に長く書き続けてもらいたかったなら、そういう工夫も必要だと思うのです。
このエッセイを書く為に、プロモーションや宣伝に関して色々と調べたのですが、その影響か、YouTubeでの広告が、Googleの宣伝ばかりになりました。もう随分と時間が経っているのに、まだ半分くらいはGoogleの宣伝…… やっぱ収益の肝だからですかねぇ?