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悪逆非道で世界を平和に  作者: ストラテジスト
第8章:夢のマイホーム
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リアとのデート3


「ケーキ美味しかったー! また行きたいなー!」


 カフェを後にした僕らは、また手を繋いで街を歩いてた。リアがご機嫌な笑顔を振りまいてるおかげで、僕が通行人に変な目を向けられることも無いから助かるよ。

 ランチというにはちょっと甘すぎて重すぎるものだったけど、リアには全然関係なかったみたい。しっかりとケーキ二ホールを完食し、なおかつ追加で更に別のケーキを一ホール食いやがったからね。その上でケーキを五ホールお持ち帰りするんだから参るよ。ちなみに邪魔くさいから僕の空間収納に放り込んである。異空間が甘ったるい匂いに侵食されそう……。


「お金ならあるんだから、好きな時に行けば良いよ。お前の食生活を縛る奴はいないしね」

「えー? リアはおにーちゃんと一緒に行きたいなー?」

「その内ね。僕、甘い物はあんまり好きじゃないんだ」

「そうなのー? でも確かにおにーちゃん、ケーキ一切れしか食べて無かったね」

「甘い物をいっぱい食べるとどうにも胸焼けがね。脂っこい物は平気なんだけどなぁ……」


 反射的にケーキの甘さを思い出して、思わず胸焼けしそうになる。結局僕は一切れ、それも一ホールの八分の一を四分の一くらい食べた時点でダウンしたからね。うーん、女の子の甘い肌なら無限に舐めていられるんだけどなぁ……。


「それでおにーちゃん、今度はどこに行くのー?」

「そうだね、今度は洋服屋にでも行こうか。今の格好も似合ってるけど、他の格好も見てみたいからね」


 そこで僕はちらりとリアの格好を見る。清純系の純白ワンピースはとっても似合ってるけど、これはせっかくのデートなんだ。もっと変なもん着たりしてるのを見たいし、もっとエッチなのを着たりしてるのを見たい。全然関係ない話だけど幼女がビキニ着てると変にエロく見えるよね?


「おにーちゃんが選んでくれるの? やった! じゃあ早く行こー!」

「こらこら、飛んで引っ張るな。パンツが見え、見え……見えないっ! もっと高く飛べ!」


 喜びのあまりに羽ばたいて浮かぶリアだけど、手を繋いでるせいかそこまで高く飛べてない。そのせいで翻るスカートの中が見えないぞ! 今日はどんなパンツを履いてるんだ!?






「いらっしゃいませー! シャドー洋服店へようこそー!」


 しばらく歩いた僕らは、手近な洋服店へと入った。そこまで広くない感じのお店だけど、ラインナップには色々と期待できそうだ。店頭のショーウィンドウにはウェディングドレスとか水着とか飾ってたしね。でもさすがにリアサイズの花嫁衣装は無いだろうなぁ……。


「さてさて、ちなみにリアは何か欲しい服とかある?」

「んー、えっとねー……下着! エッチな下着が欲しい! 今夜おにーちゃんに見せるのにピッタリな感じの、エッチな下着が欲しいな!」

「なるほどぉ。分かったから大声で言うのはやめてね? 店員さんの視線が痛い」


 入店した時には仲の良い兄妹を微笑ましく見る感じの目だったのに、リアの発言で一気にゴミを見るような冷たい目になった。心なしか他のお客がひそひそ言ってるのも聞こえる……やっぱり見た目幼女とのデートはまずかっただろうか……?


「あと選んであげるのはやぶさかじゃないけど、どちらかと言えばリアが自分で選んだ下着で僕を驚かせて欲しいな。予めどんな下着か知ってたらちょっと驚きが薄れちゃうでしょ?」

「あ、そっか。じゃあ下着はリアが自分で選ぶから、おにーちゃんにはもっと別の可愛い服を選んで欲しいな? いつものお嬢様みたいな服も好きだけど、たまにはもっと別の服も着てみたいもん」

「ふうん? 普段着かぁ……」


 言われて思い出してみると、リアはいつも僕があげたお嬢様風のゴスロリドレスを着てた。基本この世界では魔法で汚れを洗浄する事だってできるから、同じ服を使い回す事だって簡単だ。僕だっていちいち衣装を変えるの面倒だから、毎日魔法で洗浄して常に落ちぶれた盗賊みたいな恰好してるしね。

 でもリアは年頃の女の子だし、毎日同じ服だから飽きてきたのかもね。オシャレしたい気持ちがあるとか、お前の精神まともかよぉ?


「確かに毎日同じ服じゃ飽きて来るよね。それに最近暑くなってきたし、温度調整も施してあるとはいえアレは黒づくめで厚手で露出も低いし。見てて暑いから夏用の普段着も必要かぁ」


 別にオシャレを否定するつもりはないし、何よりそろそろリアの格好が季節に合わなくなってきた。リアの望み通り、ここでイメチェンも兼ねて新しい私服を買ってあげるべきか。その方がデートっぽいしね。


「そういう事なら任せてよ。とびきり可愛い服を選んであげようじゃないか」

「わーい! 楽しみー!」


 ピョンピョン飛び跳ねて喜びを露わにするリア。ああもうっ、そんな薄手でヒラヒラした格好してるのに飛び跳ねたからパンツが見え――クソ、また見えない! どうなってんだ! 今日は鉄壁過ぎるだろ!

 などと自然なパンチラに遭遇できない事に若干の憤りを覚えながらも、僕はリアが下着を選んで買ってる間に良さげな私服を見繕った。ただ下着と普通の衣服の陳列場所が違うせいで、僕が一人で女児服漁ってる変態みたいな状態になっちゃったんだよね。そのせいで客に白い目で見られながら後ろ指さされるし……まあ、通報されたりしなかっただけ良しとしよう。やっぱり僕のこの人畜無害そうな顔は役に立つね!


「――そういうわけで、まずはこれを着てみて?」

「はーい!」


 多少居心地の悪さを覚えつつも幾つか衣装を見繕った後、僕らは試着室の前で合流した。理由はもちろん、選んだ服をリアに着てもらうため。

 別にお金には困って無いから試着なんてせずに店ごと買い取ったって構わないんだけど、それはデートっぽくないからね。やっぱりデートなら試着して貰って、その姿を見せて貰うのが一般的じゃない? エロゲなら試着室に押し入って差分たっぷりのCGを獲得するチャンスだろうし。


「着てみたよー。どうかなー? 似合ってるー?」


 そうして試着室で着替えてたリアが、カーテンを開けて僕にその姿を見せてくる。ボタンで留める水色のシンプルな上着に、ほぼパンツ丸見えなびっくりするくらい短い赤のスカート。更に子供用の黄色い帽子を被った姿。

 うん。どっからどう見ても幼稚園児だ。あとは肩掛けカバンと花の形の名札でもあれば完璧かな。たださすがに試着で穴を開けるわけにはいかなかったみたいで、帽子は角に引っ掛ける形になってるし、背中側は微妙に曝け出されて翼が覗いてるのが鏡に映って見える。何か、アレだ。悪魔の仮装をした幼稚園児って感じだね。実際はサキュバスなんだけど。


「……うん、びっくりするくらい似合ってる。可愛いよ。マジで」

「本当? でもおにーちゃん、これって普段着じゃないよね?」

「チッ、気付かれたか……」


 さすがのサキュバスでもこれはおかしいと思ったみたいだ。まあスカートからパンツが普通にはみ出てるもんね。なるほど、今日のパンツは白とピンクの水玉か……。

 は!? 待てよ!? もしかして女神様にこの格好をさせれば、女神様がどんなパンツを履いてるかが明らかになるのでは!? 女神様のスカートの中というブラックボックスを暴く、最強の手札を手に入れてしまったぜ……これは次に何かあったら絶対に幼稚園児服を着せないとな。うん。


「むーっ。リアに変なもの着せて遊んでるー?」

「そんなことは無いよ? さあ、次はこれを着てみて?」

「はーい」


 ぷーっと頬を膨らませてたリアだけど、僕が次の衣装を渡すと素直に試着室に引っ込んだ。案外コイツも楽しんでるのでは? まあ一応デートなんだし、リアも楽しんでくれてるなら間違いではないか。


「着替え終わったよー、おにーちゃん。でも、これも絶対普段着じゃないよねー?」


 しばらくしてカーテンが開かれ、現れたのは煽情的な恰好をしたロリサキュバス。黒のレオタードに網タイツ、そして頭の上にはぴょこぴょこ揺れるウサミミ。紛う無きバニーガールの格好だ。

 うーん。やっぱり年端も行かない幼女にバニーガールの格好をさせるのは最高ですわ。特に瑞々しく若々しい太ももを網タイツがぎゅっと締め付けてるのが堪らないね。ご飯三杯はいけそう。

 でもリアの場合はデカい角があるせいか、頭の上はちょっと過剰積載って感じがするね。ウサミミない方が良かったかもしれない。


「……やっぱりロリにバニーガールの格好は映えるね。エクセレント」

「むーっ。おにーちゃん、真面目に選んでよー。ポイントマイナスしちゃうよー?」


 ここまで完全に僕の趣味と遊びだったせいか、リアは頬を膨らませてそんな事を口にした。でもマイナスされても失うものは何も無いんじゃ……?


「ごめんごめん。ここまでは僕のお遊びで、こっちが本命だから。というわけで、これを着てみて?」

「本当かなー? ちょっと信じられないかもー……」


 僕を疑いの目で見つつも、リアは素直に試着室のカーテンを閉じる。

 幾ら僕でもデートで自分の欲望だけを優先するつもりは無いから、今度こそ本命の衣装を渡したよ。気に入ってくれるかどうかは未知数だけど、比較的真面目に選んだから喜んでもらえると嬉しいなぁ?


「おぉー……これはちょっと良いかもー」


 なんて考えてると、カーテンの向こうから満更でもなさそうな声が聞こえてきた。どうやら案外気に入って貰えたみたいだ。珍しく真面目に選んだ身としては嬉しいね。


「着てみたよー、どうかなー?」


 そうしてカーテンが開かれ、そこに現れたのはちびっこ女盗賊って感じのロリサキュバス。動きやすそうなタイトなスカートに膝辺りまであるブーツ、それに加えてへそ出しルック。胸から上だけは普通に露出度低いし袖も長いけど、それは短剣をいつも通り袖に隠せるように選んだんだ。

 そんな恰好で翼と尻尾と角があるからか、コスプレ感が半端ないね。でも似合ってるし、本人もかなり嬉しそうに自分の姿を眺めて笑ってるから問題ないかな?


「似合ってるじゃん。ちびっこ女盗賊リアって感じだね」

「えへへー、ありがとー。おにーちゃんとお揃いって感じもするし、これなら普段着でも良いかなー?」


 やっぱりリア自身も満更でもないみたい。胸から下の露出度が高いからもしかしたら気に入らないかも、って心配してたけど杞憂で助かったよ。サキュバスだけあって露出が高くてもそこまで気にならないみたいだね。何にせよ喜んでもらえて良かった。


「気に入って貰えたみたいで何よりだよ。じゃあ次はこっちのメイド服を着て貰おうか」

「やっぱりおにーちゃん、リアを着せ替え人形にして遊んでるよね!? でもメイド服は着てみたいから貸してー!」


 本命を渡して気に入って貰えたから、再びお遊びと趣味に戻る。でも今回はリア自身がちょっと着てみたいって言ってたメイド服だからか、むしろノリノリで衣装を受け取って試着室に入ってったよ。

 ククク、こっちにはまだまだ衣装があるからなぁ? デートにかこつけて色々着せてやるぜ!





⋇リア、イメチェン

 ゴスロリお嬢様ロリサキュバス ⇒ ちびっこ女盗賊ロリサキュバス


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