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悪逆非道で世界を平和に  作者: ストラテジスト
第6章:童貞卒業の時
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性と技のお勉強

⋇性的描写あり





「ん……もう朝か……」


 ルスリアに来て五日目。今日もいつも通りの朝が来た。

 ここ最近は特に変わり映えのしない毎日だ。朝は魔獣族の国の情報収集。昼はリアをリリスの所に送った後、魔法や武装術の開発。夜はリアやキラのヤベー欲求の発散。大体そんな毎日が続いてる。

 本当なら冒険者としての活動をしようかなとは思ってるんだけど、トゥーラの奴が未だに冒険者プレート渡してくれないからお仕事やる意味が無いんだよね。さてはアイツ、僕を高ランクにするために交渉を粘ってるな……。


「……おや、何だこれ?」


 今日はどうするかを考えながら身体を起こすと、何やら不思議なものが目に入った。

 それは僕の抱き枕と化してたミニス――はいつものことだから、別に不思議でも何でもないな。精々僕が起きたのにまだ寝てることの方が不思議ってくらいか。いや、どうにも窓の外はまだ薄暗いっぽいし、これは僕の方がいつもより早く起きただけか。


「……でけぇ!」


 それで不思議なものっていうのは、僕の下半身の辺りのことだね。何でかシーツが盛り上がってかなりデカい小山を作ってた。

 えっ、朝の生理現象だろって? 馬鹿言うな。そんなんでシーツを人の頭が入ってんじゃないかってくらいに押し上げるわけないだろ。それに小山の両脇にも小さな山が一つずつ出来てるし、これを生理現象って言う奴の息子は三つ首の竜か何かなんですかね?

 まあ一瞬ボケてみたけど、これが何かは普通に分かるよ。足元のシーツの裾から矢印みたいな黒い尻尾が見えてるしね。


「――ぴゃっ!?」

「……何やってんの、リア?」


 シーツを捲ってみると、そこには予想通りリアがいた。何でか顔を真っ赤にしながら、僕の生理現象をガン見するような位置にね。本当に何やってんだ、コイツは……。


「え、あ、ええっと……お、おはよー! ご主人様!」

「うん、おはよう。で、僕のベッドに入って下半身近くで何してたの?」

「あぅ……そ、その……勉強したことが本当なのか嘘なのか、確かめてたの。男の人は興奮した時とか、朝起きる時とかは、すっごくおっきくなるって言ってたから……」


 リアはもじもじとしつつも、僕のテントにちらちら目を向けつつ答える。

 なるほど、そういうことか。確かに言われてみれば嘘くさいよね。特定の時だけ身体の一部が何倍も大きくなるとか、筋肉が膨張して服が弾ける並みに誇張してるように聞こえるし。でも実際大きくなるんだから、人間って不思議だよねぇ……。


「知識だけで満足せず、ちゃんと現物を見に行く姿勢には好感が持てるね。よしよし」

「ふわ……あうぅ……」


 角の位置に気を付けつつ頭を撫でてやると、リアは何やら甘い吐息を零す。表情もとろんとしてて、メスの顔に近付いてるよ。あーあ、すっかり変な知識を蓄えちゃって……。


「……で、感想は?」

「す、すごく、おっきかった……」

「うーん、小学生並みの感想……」


 ごくりと息を呑みながら答えるリア。まあズボンの上からだから、そういう感想しか出ないのは仕方ないか。直に見てたらもうちょっと細かい感想を言いそうだけど、さすがにそのために見せつけるのはちょっと変態的かなって。

 それにまだ勉強は中途半端だから、この場でおっぱじめるわけにもいかないしね。あと隣でミニス寝てるし。


「ご、ご主人様ぁ……こんなおっきいの、本当にリアのお腹に入るの……?」

「……僕も実際にやったことはないから分かんないけど、たぶん入るんじゃない?」


 どうやらリアは僕のおっきなモノに気が引けてる様子。ビクビクした感じに尋ねてきたよ。でも僕も童貞だから断言はできないね。それにリアは幼女だし、身体が小さすぎてキツくて入らないって可能性もあるのでは?


「うぅ……入ったとしても、すっごく痛そう……その時は優しくしてね、ご主人様?」

「まあどうしても怖いっていうなら、魔法で痛みだけをカットしてあげても良いよ。何なら感度を三千倍に引き上げてもいいし」

「さ、さんぜんばい!? そんなの、気持ち良すぎて死んじゃうよ!?」

「大丈夫大丈夫。お前なら平気平気。それに死んでも僕が蘇生するし」


 ギョッとして真っ赤な顔で言い放つリアに、今度は大丈夫だと断言する。だってコイツは感度三千倍に高められた状態で身体の至る所を洗われても死にはしなかったしね。記憶をちょっと失うかもだけど、死にはしないって断言できる。


「や、やっぱり優しくしてくれるだけでいいよー……そっちの方が何か怖いもん……」

「そう? まあ僕もできる限り優しくするし、痛くないように努力はするよ。だからそんなに怖がらなくても大丈夫じゃない?」

「んー、うー……うん、分かった! ご主人様を信じるね!」


 とりあえず善処する的な事を言ってあげると、リアは迷いも不安も晴れたっぽい。いつも通りの元気いっぱいで明るい返事を返してきたよ。ちょろい。


「……でも、やっぱりちょっと怖いなぁ。リアだけじゃなくて、ミニスちゃんも一緒にエッチしてくれれば少しは安心できるかな?」

「いや、初めてが3Pってのはさすがにちょっと特殊だと思うんだ……」

「さんぴー……ってなーに?」

「あー、まだそれは習ってないのね……」


 どうやらリリスのお勉強はまず一対一でのエッチの事を集中的に教えてるっぽい。久しぶりに無垢な反応を示してくれたリアに懐かしい気持ちを感じたよ。この反応もその内見られなくなっちゃうって考えると、微妙に物悲しい気分になるね。

 しかし、勉強か……うん。ちょっと悩んでたけど絶対必要だし、覚悟を決めた方がいいかな。よし、今日は冒険者ギルドに行くぞ。でもその前に眠いから二度寝しようっと。


 




「あっ……よ、ようこそ! 冒険者ギルド、ルスリア第二支部へ!」


 今日も今日とてリアをリリスの所に送った後、僕は冒険者ギルドへと足を運んだ。本当はミニスも連れて来るつもりだったのに、今日は断られちゃった。何でもそろそろ街に辿り着いたってことにしても大丈夫そうだから、家族へのおみやげを買うんだってさ。お優しい事で。

 そんなわけで一人寂しく冒険者ギルドに顔を出したわけなんだけど、受付嬢サキュバスが僕の顔を見るなり途端に青ざめてたよ。それでもしっかり挨拶をするのはプロ根性と言うべきなのかな?


「おい、見ろよ。アイツが噂の鬼畜調教師だ」

「マジかよ、アイツが? どう見たってただの気が弱そうな腰抜け野郎じゃねぇか」

「そう思うだろ? けどアイツはギルマスを正面から叩き伏せて、死の一歩手前まで嬲って拷問した鬼畜野郎なんだぜ?」

「ああ。そして一体どんな調教されたのか、ギルマスはアイツにゾッコンになっちまった。あのギルマスが犬みたいに尻尾振って擦り寄って、殴られたり蹴られたりして喜んでるんだぜ? ぜってぇ何かヤベー魔法使ってるに違いねぇよ……」

「嘘だろ……衛兵に報告した方が良いんじゃねぇか、それ……」


 そしてギルド内にいた冒険者たちが、僕の方をチラチラ見ながらとっても失礼な噂を口にしてる。君らギルマスにちょっと夢見過ぎだよ。僕はヤベー魔法も使ってないし、調教もしてないぞ。アイツは根っからの変態で新しい扉を開いただけだぞ。あと最後の奴、場合によっては粛清するからね? 覚悟しろよ?


「――主いいぃぃぃぃぃぃぃぃっ!! 哀れな奴隷である私に会いに来てくれたのかああぁぁぁぁぁぁ――ほぶぅっ!」


 などと衛兵に報告を考えてる冒険者の顔を覚えてると、突然階段上から現れたトゥーラが飛び掛かってきた。満面の笑みを浮かべて、尻尾をブンブン振りながらね。反射的に回し蹴り叩き込んで撃ち落としたけど、これって僕は悪くないよね?


「うわっ、マジかよ……!」

「け、蹴りやがった……!」

「まあちょっと用があってね。ていうかどうして僕が来たことが分かったし」


 ざわめく冒険者たちを尻目にしゃがみ、床にべたりと倒れ伏したトゥーラに尋ねる。

 さっきのは一見僕が極悪非道に見える対応とはいえ、別にそこまで力は入れてないし、何より獣人はとっても丈夫。その証拠にトゥーラは特にダメージを負った様子も見せず、ガバリと顔を上げて僕の前にお座りした。


「もちろん、主の足音が聞こえたからさ~。それに主のことを噂している声も聞こえたしね~」

「はーん。やっぱ犬人だけあって耳が良いのか。おっ、フサフサでフニフニだ。これは癖になる感触」

「や、やめてくれ~。くすぐったいよ、主ぃ~……フヘヘ……」


 流れ上何となくトゥーラの犬耳を触ると、予想外の素晴らしい感触に指が止まらなくなる。キラの猫耳もなかなか素晴らしい柔らかさだったけど、トゥーラの犬耳はキラの猫耳よりも肉厚で反発力もあって触り心地が抜群だ。この変態にも強さ以外に取り柄があったのか。ふにふに。


「……見ろよ、ギルマスのあのデレデレした顔。めっちゃ幸せそうだぜ」

「これで相手が鬼畜調教師じゃなかったら、素直に祝福してやりてぇんだがな……」

「やっぱ俺、後で衛兵に報告に行くわ。俺だってギルマスの耳を触りてぇのによ……」


 存分に犬耳をモフってると、やっぱり冒険者たちの内緒話が聞こえてくる。とりあえず最後の奴とは後で個人的なお話をしないとね。しかし本当に触り心地抜群だな、この犬耳……。

 少しケモミミの魔力に呑まれかけながらも、鋼の意志を持つ僕は五分くらいでモフモフを切り上げた。そもそも冒険者ギルドに来たのはモフるためじゃないからね。何かトゥーラの方が名残惜しそうにしてたけど、僕はその尻を蹴る形で三階のギルマス部屋に案内させた。もちろん尻を蹴ったら嬉しそうな叫びを上げてたよ。本当にブレねぇな、コイツ……。


「それでそれで~? 主は私に一体何の用なのかな~? 申し訳ないがまだ冒険者プレートはできてないよ~?」


 そうして何故か僕の方が執務机備え付けの豪華な椅子に座らされ、トゥーラの方が質素な椅子に自ら座る。主人を立てるっていうのは好印象なんだが、一応ここはお前のギルドでお前の部屋なんだからさぁ……。


「実はお前に頼みたいことがあるんだ。お前は武術とかそういうのをかなりの練度で修めてるよね?」

「そうだよ~。修行と研鑽と実戦の果てに三十年弱、ようやくここまでの高みに至った所さ~。尤も未だに極めたとは思っていないがね~。それがどうかしたのな~?」

「前に説明した通り、僕には疑似的な無限の魔力がある。だからこの世界の常識じゃ考えられない魔法だって使える。具体的には、他人が培った技術を自分にコピーすることだってできるんだ」


 厳密には聖人族が召喚した勇者に使ってる魔法でもあるから、常識じゃ考えられないって評価は過剰かな? まあ技術どころか記憶も何もかもを全部コピーして、必要なもの以外の情報を封印するとかいうあっちの外道魔法と違って、僕のは必要な情報だけをコピーできるわけですがね?


「ほ~、それは凄いね~! つまり主は私の技術が欲しい、ということなのかな~?」

「そう。今までに何度も他人から技術を得てるけど、お前ほど極まった技術の持ち主はいなかったからね。良ければちょっとコピーさせてくれない?」


 そう、今日僕が冒険者ギルドに足を運んだのはこのため。トゥーラが身に着けた技術を僕にコピーするため。

 二回ほど殺しあいを繰り広げたキラから話を聞いた感じだと、コイツはアホみたいな技術の持ち主らしいんだよね。何でも殴られてもその衝撃を地面に逃がすことで無傷でいられるし、逆に自分が殴る時は発生する衝撃を操り、接触した部位とは別の部位にダメージを与えたりもできるっぽいし。

 確かに魔法も武装術も無しでそんなことできるならアホと言わざるを得ない。実際トゥーラに試して良いか聞いてやってみたら、顔面を何度殴っても無傷だったしね。というかそういうことができるなら、コイツはわざと僕の暴力を受けてる節があるんだよなぁ。マゾすぎる。


「もちろんだ~! 私の身体と心、そして自由と尊厳は全て主のものだからね~!」


 幸いなことに、トゥーラは僕の頼みを二つ返事で了承してくれた。

 良かったー。もの凄い見返りを要求される気がして、わざわざ覚悟を決めて来たくらいだから心底安心したよ。僕自身もかなり横暴な頼みっていう自覚はあったからね。自分が何十年も研鑽した技術を提供しろって言われたら、普通は拒否するか莫大な見返りを要求するもんだしね。トゥーラが予想より謙虚で良かったよ。


「……と言いたいところだが、一つだけ条件を付けても構わないかな~?」


 と思ったら謙虚じゃなかったっぽい。自分の優位を悟ってるように、ニヤリと悪そうに笑って尋ねてきたよ。さっきの高評価を返せ!








⋇勇者⇒元勇者⇒鬼畜調教師

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