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悪逆非道で世界を平和に  作者: ストラテジスト
第6章:童貞卒業の時
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楽しい拷問(下)

⋇残酷描写あり

⋇拷問描写あり

⋇性的描写あり

⋇グロ描写あり

⋇リアはとっても楽しんでます






「アガッ!? ゴアッ、アァァアアァァッ!!」

「よいしょ、よいしょっと! アハッ、抜けた! 前歯が無くて馬鹿っぽい!」

「……ところで話は変わるんだけどさ、さっき僕はリアがサキュバスの女王と性知識のお勉強をするって言ったじゃん?」


 背後から聞こえてくる『ミシミシ……ブチィッ!』とかいう物騒な音と、それを裏付ける感じのリアの言葉を聞き流しつつ、僕はレーンとのおしゃべりを続ける。何か後ろ振り向いたらヤバすぎる光景が広がってそうだしね。


『ああ、言っていたね。しかしそれは嬉しいような悲しいような、複雑な気分だよ。私としてはリアが頼んできたなら性知識の講義をしてあげても構わなかったのだが……』

「ハハッ。処女の生娘が仮にもサキュバスに性知識の講義とか。面白いジョークだね?」


 あまりにも面白いジョークだったから、抑えられずに笑いを零す。根っからのエロ種族であるサキュバスに、人間の生娘が一体何を教えるっていうんですかね? せめて恋人の一人でも作ってから出直してきなよ。まあ僕以外の恋人を作るなんて許さんがな?


『………………』

「……もしかして、怒ってる?」

『私は怒りなど感じていないよ。ただこの携帯電話に電話越しに君の顔面を殴りつける機能があるのなら、躊躇いなく使用しているところだ』

「めっちゃ怒ってるじゃん。どの辺が感情薄いの?」


 やっぱり電話越しにパンチしたくなる程度には怒ってるみたい。ていうかむしろ沸点低すぎない? 長話をぶった切られて怒るのはまだ分かるけど、無知な生娘扱いされて怒るって相当だぞ。森の中を実質一人で十日近く歩いてるから、結構ストレスが溜まってるのかなぁ?


「まあそれはさておき、話の続きね。リアが性知識を学んだら、僕はリアで童貞卒業しようかなって思ってるんだ。いい加減そろそろ初めての相手に拘り続けるのも時間の無駄になってる気がするし……」

『まあ、良いんじゃないかい? リアとしても見知らぬ男性よりは、気心の知れた君の方が幾分マシだろうからね。君の方もサキュバスの女王から直々に性知識を賜ったサキュバスを相手にできるのだから、別に不満は無いだろう?』

「まあね。初めてを済ませれば、もう後は好き放題ヤりまくれるし」


 今まで僕が行き摺りの女の子を攫って監禁して犯してゴミのように捨てたりしてないのは、未だ僕が無垢な身体だから。記念すべき最初の一回を済ませてしまえば、後はもう躊躇う必要なんてどこにもない。めでたく凌辱も強姦も解禁に――ん? この二つってほぼ同じ意味かな?


『今まで君が働いた残虐行為は暴力と殺人と拷問だけだったが、ついにそこに強姦が加わってしまうのか……』

「そんな節操ない猿みたいな言い方しないでよ……ところで、レーンは僕がヤろうって言ったらいつでも準備はオッケーな感じ?」

『正しく節操が無い猿じゃないか。一体どこが違うというんだい?』


 改めて聞いてみると、呆れ果てた感じの声が返ってきた。

 そんなこと言われても、僕はちゃんと相手を選んでるからね。間違っても節操無しの猿じゃないよ。そもそも僕にだって相手を選ぶ権利はあるわけだし。


『……まあ、別に構わないよ。元より私の身は君に捧げる契約だ。そもそも私が嫌だと言っても抱くつもりだろう?』

「もちろん。むしろ全力で拒絶してくれた方がそそる結果になりそう」

『つくづく倒錯しているね、君は……』


 ポロっと性癖を零した僕に対して、二度目の呆れ果てた声が返ってくる。

 でも考えてみて欲しい。普段物静かで冷静な女の子が、全力で泣き叫んで必死に抵抗してくる姿を思い浮かべて欲しい。ほんの僅かでもSの心があるなら、絶対にそそられるはずだ。そうだろう? そうだよね?


『ただ私はその手の経験があまりない。男を喜ばせる術も知識としては持っているし、何百年も前にはそれこそ死ぬまで命令で強制させられた記憶が朧気にあるが、それ以降に行ったことは一度も無い。だから期待を裏切る結果になったとしても、恨まないでくれたまえよ』

「平気平気。そういう事言う奴は実はすっごい上手いってお約束があるからね」

『何のお約束なんだい、それは……?』


 そして三度呆れ果てた感じの声が返ってくる。

 実際の所どうなんだろうね? レーンは上手いのか、それとも下手なのか……上手いなら上手いで楽しめるし、下手ならレーンを煽ることでそれはそれで楽しめそうだし……うん、どっちに転んでも悪くはないな!


「アアァァァアアアァァッ!! ギャアァアァァアァァッツ!!」

「んー、同じお肉のはずなのに焼けた匂いが美味しくなさそう……もっと別の場所のお肉なら美味しい匂いがするのかな?」

『……ところで、リアは先ほどからずっと拷問を続けているのかい?』

「うん。滅茶苦茶鬱憤が溜まってるんだろうねぇ。これはしばらく終わりそうにないよ……」


 後ろから漂ってくる人体が焼けた独特の焦げ臭さに鼻が曲がりそうになりつつ、レーンに答えを返した。見ればリアがアルコールランプみたいなのを使って金属棒を熱して、しっかり赤熱したそれをサキュバスの腹に押し当ててた。本当に容赦ないなぁ、アイツ……。

 しかし、サキュバスの肉を使った焼肉かぁ……そういやもう晩ごはんの時間過ぎてるな。魔法で焼肉でも創って食べるかな。もちろん白米もセットだぜ!






「――ご主人様、起きて起きて!」

「んあ……う……ああ、ごめん。ちょっと寝てた」


 ゆらゆらと身体を揺すられて、僕はうたた寝から目を覚ました。

 晩御飯に焼肉を食べつつしばらくレーンと電話で話をしてたんだけど、レーンの声は耳心地が良くて基本的には平坦な感じだから、どうにも眠くなってきてね。気付いたらそのまま寝落ちしてたっぽい。いつの間にか携帯落としたみたいで椅子の足元に転がってるし。


「それでどう? もう満足した?」

「うん! これでしばらくはサキュバスを前にしても我慢できそう!」

「そっか、そりゃあ良かった。しかしこれだけ非道の限りを尽くしたのに、しばらくしか我慢できないとか闇が深すぎるね……」


 チラリと部屋の中の光景に目をやると、もう正に地獄みたいなものになってた。最早血が降りかかってない部分の方が少ないし、そこら中に肉片やら何やらが飛び散ってるスプラッタな光景と化してるよ。

 真っ白だったはずのベッドなんか、もう完全に真っ赤になってるし。ていうかもう足元まで血の池が広がってるし……これ結界使ってなかったら階下に血の雨漏りが起きてそう。

 ついでに言えば、この惨劇を創り出した張本人であるリアの姿も凄かった。まるで血の池で泳いできたみたいな全身返り血塗れ、それこそ頭のてっぺんからつま先まで。それなのに純真無垢な笑顔を浮かべてるし、僅かに見える肌の艶がありえないくらいに輝いてる。分かっちゃいたけど明らかに健康になってる辺り、やっぱりそういうことなんだなって。


「見て見て、ご主人様! おっきなおっぱい!」


 そしてリアは何を思ったのか、サキュバスから切り取ったと思しき大きな胸の膨らみを、自分の胸に当てて見せつけてきた。もちろん切り取られた胸は血が通ってないから、ゾンビみたいに青白くなってて一ミリも興奮しないね。さすがの僕も死体愛好の趣味は無いよ。


「ロリボディに合ってないからバランスが悪い。マイナス二十点」

「えぇーっ!?」

「何にせよ、満足してくれたなら僕も嬉しいよ。後片付けは僕がやるから、お前はもう部屋に戻って休みなよ。あ、ちゃんとシャワーは浴びるようにね」


 リアの全身を濡らしてる返り血と床の血を浄化(ピュリフィケイション)で綺麗にしつつ、後片付けを引き受ける。正直面倒だからやりたくないけど、リアにできるようなことでもないからね。部屋中に飛び散った血肉はもちろんのこと、もう完全に心が壊れてるサキュバス本体も片付けないといけないし。


「はーい! 今日はありがとね、ご主人様! だーい好き!」

「うーん、満更でもない自分がいる……」


 心底嬉しそうに抱き着いてきたリアに若干ムラっとしつつ、抱きとめて頭を撫でる。普通なら父性とかが目覚めそうになるのかもしれないけど、残念ながら僕にその手の欲求は存在しないからね。あるのは純粋な欲望です。


「さて、それじゃ後始末を始めるかな」


 リアが部屋を出て行った後、早速僕は後始末を始めた。と言ってもそこまで本格的な掃除にはならないけどね。部屋全体を浄化(ピュリフィケイション)で綺麗にして、床とベッドに散らばった拷問道具を異空間に放り捨ててくだけだし。

 後は完全に目も心も死んでるサキュバスから自動蘇生オート・リザレクションを解除して、その首をへし折って一旦殺す。そして僕に話しかけた瞬間から今に至るまでの記憶を全部消去。細かい編集とかは必要ないから、時間もかからずすぐに処理を終えられたよ。


「よし、後は適当な裏路地に捨ててこようっと」


 あとはお互いに消失(バニッシュ)をかけた状態で、サキュバスの死体を担ぎ上げて宿を出る。目指すはどこか目立たない裏路地。生き返らせてからその辺に捨てようかなって。わざわざ店まで送り届けるのも面倒だし。


「ここで良いかな? お、何やらガラの悪そうな男たちがいる……よーし、良い事思いついたぞ」


 適当な裏路地に着くと、明らかに不良っぽい集団がたむろしてるのが見えた。煙草を吸いながら何やらおしゃべりしてゲラゲラ笑ってる。正直常識も品性も欠けてそうな奴らだ。

 だからちょっとその人間性を試してみることにした。なーに、奴らがまともな人間なら何も起こらないさ。幾ら不良でも同じ種族に対してはまともな対応をするはずだしね。僕は信じてるぞ、不良共。


「ん……んーっ!? んううぅぅぅぅっ!!」

「ん、何だ? 変な声が聞こえるぞ?」

「こっちの方だな……お!? 何だこりゃ!?」

「へぇ……手足を縛られて目隠しされたサキュバスとか、こりゃ堪んねぇな……」

「魔法を使えば簡単に逃げられるだろうにそうしねぇってことは、俺たちに遊んで欲しいわけだな?」

「へへへ、良いじゃねぇか。みんなで遊んでやろうぜ?」

「んううぅぅぅぅぅううぅぅっ!!」


 うん、駄目だったね。知ってた。サキュバスの両手両足を縛って目隠しと猿轡をした状態で蘇生させて、魔法も封じた状態で適当に放置したんだけど、誰一人として助けるっていう選択を取らなかったわ。

 むしろその状態のサキュバスを担ぎ上げて、ゲスな笑い方しながら裏路地の更に奥へと運んでくし。この後サキュバスが不良たちの玩具になるのは火を見るよりも明らかだね。


「――よし、帰ろ。あとは皆さんごゆっくり~」


 歩き去って行く不良共を見届けた僕は、そのまま踵を返して裏路地を出た。

 えっ、助けないのかって? 別に良いじゃん。必須栄養素である快感を提供してもらえるんだから、サキュバスだって嬉しいでしょ。それにリアに拷問されるよりはマシだろうしね。

 そんなわけで、魔獣族もクソが多いって知識を得た僕は、満を持して帰路につきました。はあ、今日は何か滅茶苦茶忙しかったなぁ……。




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