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05.気を取り直して、スキル実践です...が?

昨日は早めにぐっすり寝たので、気分は爽快!

朝ごはんもしっかり食べて今日はスキルの実践も兼ねて少し散歩をすることにした

とりあえず、机の上に出かけることを連絡する置き手紙を書いて...早速、スキル「気配遮断」を試してみる

ついでに、「気配察知」で後をついてきている人がいないか確認するために試すことにした



**********


驚いた…隠れることなく誰にも気づかれず、家を出ることが出来た

使用人達の見てる目の前を通ったり顔の前で手を振ったりしたが、何のリアクションもなかった

「気配察知」でも追いかけてくるような人はいなかった

...これは、つまみ食いや苦手な社交ダンスのレッスンを抜け出す時に使えるかもしれない

不安だったスキルの幸先の良いスタートに鼻歌を歌いながら城下町を歩く

気配遮断を解いても不信がられないように変装をしているので大丈夫だ

ちなみに服装は()()()()()()()()の庶民の服...ガチャで希にでる本当に使い道のないクズアイテムなまさか役に立つ日が来るなんて思ってもみなかった


まぁ、そんなことはさておき次のスキルを実践することにする

今試せそうなのは…「探索」「魅了」「鑑定」くらいかな?

「身体強化」も出来そうだけど、LvMAXに嫌な予感がしてやめておくことにした


まずは、「探索」で鑑定が使えそうなお店を探して…あった!

見つけた店はトレジャーショップ…ダンジョンで見つけた珍しい品を売る店だ

庶民のしかも子供が一人で店に行くと怪しまれそうなので、「魅了」を使って誤魔化しが聞くようにして入店する


「いらっしゃい!おっ、珍しいね。女の子が一人でこんなお店に来るなんて、なにか気になるものでもあったかな?」


「うん!キラキラしたものや不思議な壺とかあって近くで見たくなったの!...ダメですか?」


「…っ!いやいや、こんな小さい子がお宝の魅力に気づいてくれて嬉しい限りだよ!もし、お嬢ちゃんが大きくなって冒険者になったらうちの店にいらないお宝を売ってくれると嬉しいな...なんてな!なっはは!!気がすむまで見ていきな!」


案の定、少し怪しまれたが、魅了の効果は絶大で店主は照れながらも許してくれた


「ありがとうございます!」


お礼を言って品に目を通す

もちろん、「鑑定」を使いながら..

しかし、鑑定のスキルレベルが低いせいなのかそのアイテムの名前・効力程度しか分からなかった

しかも、高レアアイテムは名前しか分からなかった

まぁ、それは今後のレベル上げ次第で変わるからまた来た時の楽しみとして取っておくことにしてついでに人も鑑定出来るか試すため店主を鑑定してみた



〈ステータス〉

名前:ゴルゾフ・アフタヌール


種族:人間


Lv35



スキル

測定不能


称号

なし


やはり、レベル不足でスキルの部分は調べなれなかったが他は問題なく調べられた

実践は成功したのでゴルゾフさんにお礼を言って店を出た

ゴルゾフさんは見た目はマッチョで厳つい感じのおじさんだけど、とっても優しい人だった

今度はスキルのお試しはなしで


人間も鑑定出来ることが実証出来たし他のスキルを試すことにも成功した

案外、すんなりと試せるスキルの実践は終わってしまった


これから何をしようか悩んだが、そのまま家に帰っても何もすることがないので、町を歩き回ることにする

町はとても活気に満ちていて明るい声が響いていた


「新鮮で美味しい野菜はどうだ〜い!生ですぐ食べれるよ〜!!」


「今朝仕入れたばかりの新鮮な魚!そこの奥さん!今日の夕飯にどうかい?」


「今、新商品の加工した魔獣肉の試食をしてるよ〜誰でも歓迎!ぜひ食べてって〜」


食べ物を見ているとぐぅーとお腹が鳴った

そういえば、スキル実践することばかり考えてお昼を持ってきていなかった

ということで、食べ歩きをすることにした

さっそく、お肉屋さんで魔獣肉の試食をしてみた

魔獣肉はソーセージのようになっていて味も全く一緒で美味しかった

そんな私を見て店主さんが


「おっ!嬢ちゃん美味しそうに食べるね〜ほれ、サービスだ」


そう言ってこっそり魔獣肉(ソーセージ)が少し入った袋をくれた


「それはな、少し余っちまったもんだ。売りもんにならねぇから、母ちゃんに今晩料理してもらえ」


「はい!ありがとうございます!!」


ニカリと笑う店主から魔獣肉を受け取る


「おう!母ちゃんにも家の店おすすめしといてな!」


店主さんはどうやら私をお使い中の子供だと思ったみたいだ

母様は無理だけど料理長におすすめしておこうと思いながら、こっそり店主さんを「鑑定」する

もちろん、レベル上げのためだ


〈ステータス〉

名前:ロードル・バッチェス


種族:人間


Lv28


スキル

測定不能


称号

なし


誰にも見られないように路地裏に入って魔獣肉をボックスの中に入れておく



************


その後も色々な店に行き「鑑定」をしつつ食べ歩きをした

そろそろ、お腹がいっぱいになってきたので、最後のデザートが食べれるお店を「探索」で探す

見つけたお店はパンケーキのお店で少し行列が出来ていたが、行列があるということはそれほど美味しいお店だということだ

私は前世から甘いものに目がないので、鼻歌を歌ってしまいそうなほどテンションが上がっていた


だが、あと少しで自分の番というところで店の前で今にも泣きそうになりながらキョロキョロと辺りを見渡している少年に気づく

しかも、目が合ってしまった

今更、見なかったフリをすることも出来ず私はそっと列を抜け少年に近づいた


「どうしたの?」


少年に聞いてみたが下を向いたまま何も言わない


「何も言わなかったら分からないよ?」


だが、少年は何も言わない


「えっと...私は、『ぐぅーー』...」


名乗ろうとしたら盛大なお腹の音で遮られた

もちろん、さっきまでご飯を食べていたのだからお腹がなったのは私ではない

ということは他には一人しかいないわけで...

少年を見ると顔を真っ赤にして私を見ていた


「ち..違う!俺じゃない!!」


「あ...あーさっきのは私だよ!ちょうどお腹減っててごめんね!えっと...よければ一緒に食べ歩きしない?」


私は少年の様子に察して嘘をついた

それに、正直、パンケーキ分残してたから腹八分だし少年のお腹も膨れるから一石二鳥!

少年も『食べ歩き』という言葉に反応しているから問題なさそうだ


「しょ...しょうがないからついて行ってやる」


「うん、ありがとう。それじゃあ、行こうか!」


少年は照れながらも了承してくれた

また、迷子になられても困るので手を繋ぐことにする

手を繋ぐと少年は驚いたが、


「私が迷子になりそうだから、手を繋いでてほしいんだ。お願い!!」


と頼むとすぐに了承してくれた

口には絶対出さないが、この少年結構ちょろいと思う

その後、今日食べ歩いた店でお気に入りの場所を再び巡り、少年がお腹いっぱいになるまで食べ歩いた

まぁ、流石に私は途中で限界が来て胃が小さいと嘘をついて食べるのをやめたんだけど…



「はぁ〜美味しかったな!」


「うん、そうだね!」


「...なぁ、また「ああ!!やっと見つけたよ!!!」...あ」


お互いに食べ歩きに満足していると少年の言葉を遮る叫び声が響く

そして、その声の主である青年が走ってきた


「やっと見つけたよ!勝手にいなくならないでくれ!!」


「ノク…兄さんが迷子になったんだろ!!俺は何も悪いことしてないからな!」


「分かった、分かった。あの、弟をありがとうございました...えっと、弟と歳が近いように見えるけど、もしかして君も迷子?」


現れた青年はどうやら少年のお兄さんのようで、私より5〜6歳上に見えた

まぁ、そんな人から見たら私もまだ子供で一人だから迷子と考えられるのは分かるが…このまま、迷子だと思われて家まで連れていかれると町に行っていたことが皆にバレてしまう

なので私は咄嗟に嘘をつきこの場を立ち去ろうとした


「いや、違います。家がこの近くなので...お兄さん見つかってよかったね!それじゃあ」


「待て…な…名前を教えてくれないか?」


しかし、それは少年によって止められた

少年に言われて思い出したが、お腹の音のせいでまだ名乗っていなかったことに気づく

流石に無視して立ち去るわけにもいかず、苗字は伏せつつ名乗っておいた


「名前?あっ!そう言えば、まだ言ってなかったね。私はルナ、あなたの名前も聞いていい?」


「ルナ…か。俺は…レオ…レオだ!また、機会があったら遊んでやってもいいぞ!」


「うん、また遊ぼうね!」


私が名前を聞くとレオも名乗ってくれた

少し、名前をいう前に間があったことに違和感を感じるが...今は気にしてられなかった

手を振ってレオとお兄さんと別れると私は急いで「気配遮断」をかけて家に帰った

誰もいないことを確認して庭で「気配遮断」を解いて家に入る


この時、私はまだ知らなかった

『散歩に行ってきます』

とだけ書かれた置き手紙を残して昼ごはんも持たずに消えた私を使用人・家族総出で捜索していることも両親が心配しすぎて先程、国王に捜索依頼を出したことも...そして、いつも温厚なお母様がキレて大説教されることも私が知るはずがなかった



スキルの話長く書くぞ〜と思ったら結構、序盤に終わってしまったので、次回書く予定だった話とくっつけました( ̄▽ ̄;)

タイトルが少し変ですが、気にしないで貰えると嬉しいです!


今回は今後の布石となるようなキャラの登場でした

...布石ってほど隠してもいないし結構バレていると思いますが、その人が今後どうやって絡んでいくのか楽しみにしてもらえると幸いです!

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