言葉の誤用は刃傷沙汰の恐れあり
敷居が高いをレベルが高いという意味で使うことは、最早誤用とは言えないという話をしましたが、昔は誤りとされていたものが、正しくなるというのは何だか不思議な感じがします。
間違った意味であっても、それを広めて大勢が使うようになれば正しい意味になるわけです。
自転車はチャリンコという呼び名もありますが、誰もがコギコギと言うようになれば「自転車(チャリンコ、コギコギとも言う)」という認識になるのでしょうか。長い年月をかけてみんなで頑張れば、意図的に変な言葉を正しい呼び名にするということも夢ではありません。そんなことをしたところで、大したメリットはないでしょうが。
ちなみに、敷居が高いの使い方が間違えすぎていることに耐えられない病の私は、敷居が高いをレベルが高いという意味で使うことは、最早誤用とは言えない事実によって病が治ると思ったのですが、別の病が発症しました。それが、敷居が高いの誤用が正しい意味に昇格したことに耐えられない病です。
レベルが高いというのは誤用であり、完全に部外者だったわけです。それが、大勢の人たちが使うことで正しい意味に昇格したのです。私から言わせると「この出しゃばりが!」といったところです。田中が高橋の家に居座って、いつの間にか田中も高橋家の一員になるようなものです。
昔「俺はKinKi Kidsの真ん中」と言っている友人がいました。KinKi Kidsはデュオですが、彼から言わせると3人組なのでしょう。まあ、ただの冗談なわけですが、こういった嘘をつき続けてそれ相応の活動をしていったらどこかのタイミングからKinKi Kidsが3人組になる可能性はゼロではありません。
あちこちで仕事をする度に「俺はKinKi Kidsの真ん中」と言って回ったらいい意味でも悪い意味でもとにかく注目されるでしょう。顔や歌やダンスが上手いなど一定の条件が整うことで「よし、お前明日から加入!」とか言われるかもしれません。敷居が高いであんなことがあったのですから。
ちなみに、誤用が定着化して昇格化現象が起こるのは言葉の世界では繰り返し起きてきたことですが、そこに行き着くまでの間に面倒くさいことがあるのも事実です。下手したら刃傷沙汰です。ですから、やはり言葉は正しく使っておいた方が良いこともあります。
例えば「役不足」という言葉がありますが、この言葉も誤用だらけです。今まで何十年も生きてきて正しく使っている人を見たことが一度もありません。
この言葉は、その人の能力に対して仕事が簡単な時に使います。しかし、私が今までに見てきた人たちは、誰もが仕事に対して自分の力が不足している時に使っていました。ことごとくこちらの意味で使っています。
ここで、刃傷沙汰になる恐れがあるケースを紹介します。
A「君がこの仕事をしているのはおかしい、役不足だよ」
B「何だと!てめえコノヤロー!」
Aは褒め言葉として使用したわけです。能力に対して簡単な仕事をしているBを見て「君ならもっと難しい仕事ができる」ということを言いたかったのです。しかし、正しい意味を知っていないBからすると「お前みたいな能力不足の奴が何でこんな仕事してんねん」と言われた気がしたのです。
役不足の正しい意味を知っている人が少なすぎるため、この言葉は慎重に使わなければなりません。なるべく他の言葉を使った方が良いでしょう。
このように、言葉の使い方というのは、時には危険が伴います。世の中で起きている動機がよくわからない刃傷沙汰は、こういったことが原因なのかもしれません。
遺書を読んだ時点での、敷居が高いの正しい意味を知ってから今までのことを色々と思い出し「世の中誤用だらけじゃん!」と思い、気持ちが悪くなり病気になった私は、現在頻繁に目眩や吐き気や息切れに襲われています。
テクノロジー犯罪・集団ストーカーで苦しんでいる場合、まずはそういった問題があるということを世の中の人たちに知ってもらわなければなりません。私も同じです。言葉の誤用が目眩や吐き気や息切れにつながる病気があるということを知ってもらわなければなりません。そうしなければ私も遺書を書くしかないかもしれません。
この世の中では、何かの名前を口にする時にアクセントのつけ方を間違うだけで笑われてしまうことがよくあります。言葉の誤用はどんどん広がっていくのに、ちょっとアクセントのつけ方が違うだけで笑い者です。ひどい話です。
この世の中では、突然電話がかかってきて「俺だよ、俺」と言われることがありますが「誰だよ、誰?」とは思わず息子と思って話が進みます。正に、嘘はつき続けると本当になるのです。嘘はつき続けると本当になるということを知っていると、こういった悪事が発生します。この世の中は、現在大変危険な状態なのです。