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Todo es una historia―全ては一つの物語―  作者: 海麟
4章 原点の出会い 撃雷side
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異形の手当て

 暖かい囲炉裏の傍。そこで秋達は手当をすることにした。

 スウもコウも火華と同じように、とりあえずは何も訊かなかった。

 ただ、秋に運ばれていた少女を視たコウは、一瞬驚いた顔をした。

 少女の正体が視えたのだろうが、何も言わなかったため、後回しにしてもいいくらいには危険性は低いのだろうと思い、秋も訊かなかった。

 まずコウに、毒がどのくらい回り、他にも外から見えないところに何もないか視てもらう。


「深読みし過ぎないようにしろよ?」


 コウは、ドライな雰囲気に反して、実は感受性が強い。そして他の子供達のように、チカラが強い。時に自分の意に反して、深く、それこそ記憶すら読んでしまう事があるほど。


「ん・・・」


 秋の注意にこくりと頷いた。

 そして、少女に目を向けた。


 コウの目は、様々な色が混ざって、それが曇ったかのような色をしている。

 しかし、能力を使うと、曇りが晴れ、鮮やかな色になる。


「っ!!」


「っどうした?!」


 瞳の曇りが少し晴れた瞬間、息をのみ、ぽろぽろ泣き出したコウに、秋は焦った。

 どうやらまた読み過ぎてしまったらしい。


「矢の傷と毒以外は大きなものはないっ、いいからはやく助けてあげてっ」


 思わず手を止めてしまった秋に、コウは叱咤するように叫ぶと、唇を噛みしめ、何かをこらえるように座り、手当の手伝いをし始めた。

 


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