表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Todo es una historia―全ては一つの物語―  作者: 海麟
4章 原点の出会い 撃雷side
14/15

異形の来訪Ⅱ

 家へ連れて行くために、とりあえず逢魔に召喚してもらったはいたかに乗せようと、秋は少女を慎重に引き寄せた。

 体力を失い弛緩していたはずの少女の体は、しかし抱え上げると強張った。そして、意識も朦朧としてるはずなのに、身を捩り、懸命に秋の腕から逃れようと、抵抗にならない抵抗をした。


「っくうぅっ」


 秋にとっては微々たる抵抗だが、暴れると傷に障るため、傷に障らないように気を付けながら、昔に火華達にしたように、頭を撫でた。


 すると、疲れたからか、敵ではないと分かったからか。頑なに強張らせ続けていた体は次第に弛緩していき、少女は意識を失った。


「秋兄ぃ!おかえ・・・どうしたの?!だれ?!その子!!??」


「悪い火華、コウとスウ呼んできて、今すぐにっ」


 家に着く頃には、少女の顔色は最悪の状態だった。

 急を要する緊急事態だとすぐに察した火華は、何も訊かずに踵を返して家の中へ飛んで行った。


「コオオオオオオオオオウ!!!スウウウウウウウウウウ!!!今すぐにきてええええええ!!!コウは水もおおお!!!!」


 年の割に大人びて賢い彼女は、何をするのか、そしてこれから何が必要なのか心得ていた。


 逢魔の応急手当ての手伝いに奔走させられながらも、秋は火華の声に少し微笑んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ