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拾ったのはシスターじゃなくて聖女様?

 女の子を背負い村に帰ってきた僕は自宅に戻って来た。


「おぉ〜、オリル戻って来たか、てどうしたんだ? その子」


「森で倒れていたから連れてきたんだよ、はいコレ頼まれていた焚き木ね」


 頼まれていた焚き木をお爺ちゃんに渡して僕は家の中に入った。


「何も無いとこですけどどうぞ」


「ありがとうございます……、人に優しくされるなんていつ以来でしょうか……」


「あ、自己紹介してなかったね、僕はオリルて言います」


「私はエルリラと言います、一応周囲からは聖女と呼ばれていました」


 ……え?


「聖女て……、勇者パーティーにいた聖女様ですか?」


「えぇ、その認識で間違いありません」


 そう言ってエルリラはニッコリと微笑んだ。


 確かにその笑みは聖女様に相応しいぐらいに神々しい。


 不思議と彼女は嘘をついていない、そんな感じがした。


 ただ、そうなると1つ疑問がある。


「あのなんで勇者パーティーと一緒じゃないんですか?」


「そう思いますよね、私も理由がわからないんです。 気がついたら魔王城に取り残されていたんです」


 魔王城に取り残された?


 そんな事ってある?


「そ、それじゃあ魔王城から1人でここまで来たんですか?」


「はい、魔王城から歩いて来ました、なんせお金もありませんからね」


「相当な距離があるじゃないですか?」


「そうですね、でも力のおかげで無傷でなんとかなりました。途中魔獣にも遭遇しませんでしたし」


 いやいや特になんともなかった風に言ってるけど結構壮絶ですよ?


「あの魔王は倒されたんですよね?」


「はい、それは間違いなく倒されました。 そして地下深くに魂ごと封印しました」


「魂ごと?」


「えぇ、魔王は体が消滅しても魂は残り他の者の体を乗っ取る事が出来るんです。 だから魂を封印しないと完全に魔王の脅威を取り除く事は出来ないんですよ」


 それは知らなかった事実だ。


「封印出来る力を持っているのは聖女だけなんです。勇者様達は魔王を弱らせる事は出来ますが完全に倒す事は出来ないんです。 それで私が魔王の魂を封印して終わって周囲を見たら誰もいなくて『あれ?』て思ったんですよね」


 ……それって意図的に置いてけぼりになったのでは? 


 


 

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