T県F高等学校でのいじめ案件に対する事件簿
【2023年4月26日】
F高校にて暴行事件。被害者は男子学生3名で、加害者と目されるのは男子学生1名、男子学校三名は同高校の男子トイレで男子学生1名に暴行に会い、一名が右眼球の損傷、1名が右中指の骨折、最後に一名が右外耳の損傷を負う。
男子学生3名の供述では、三名で用を足していたところ、1名に突如として襲われたとの申告。しかし、トイレ内の暴行だというのに、下腹部、股間周辺の怪我を負ったものはいなかった。3名の証言にも幾つかの食い違いがあり、事情聴取を行った巡査が加害者と証言された1名に事情をさらに聴取。
加害者と他3名に名指しされた男子高校生は「現金を請求された」、「断ると体を殴られた」と述べ、抵抗した結果、3名が怪我をしたという申告。
状況から3名が虚偽申告を行い、1名への恐喝を誤魔化そうとした可能性が浮上。
学校教諭からも二次的な事情の確認を行うとのことと、学内のイジメは未だ可能性であること、被害者が定かでないことから現段階では荒立てたくないとの意図で被害届の受理については一旦見送りとなる。
【2023年5月10日】
F高校の男子学生より器物破損の被害届が県警に相談される。学内で鞄、教科書、ノートなどが卑猥なマークや言葉がマジックで記載されたり、引き千切ったような形で破壊されたものが提示され、被害届を出したいとの意図で相談を受ける。
保護者の同席を警官が促すと、その場で男子生徒は父親へ連絡。
一時間後に両親が到着し、被害届の提出を受理。
調査、ないし捜査の可否についての相談について、受付を行った警官より専門部署へ相談のうえの回答と説明。
男子高校生から「解答の次第で刑事告訴も検討したいので手続きだけ教えて欲しい」との申告。物証にあたる教科書、ノートなどはビニール袋に保管していることと、被害にあった机の周囲などをスマートフォンで撮影していたことなども申告があり、その時点で少年課の刑事が事情を聴取。
内容から学校へも一度事情聴取に伺うことが説明され、男子学生とその両親は帰宅となる。
【2023年5月11日】
放課後にあたる午後4時、同席する少年課刑事により担任教師に説明。事態の把握と状況の理解がどこまであるかが確認される。刑事到着後30分ほどして校長が同席、この時点で対象の生徒が同年4月26日に起きた恐喝事件の被害者であったことも判明。
恐喝事件について、因果関係からその後の経緯を聴取するも、担任教師から明確な回答はなし。
校長もその後の進展について報告を確認していなかったことも明らかとなる。
刑事告訴の検討、および器物破損における罪状確定時の対応について刑事より説明が行われるも、学校としての信用に関わると、男子生徒に同告訴の取り下げを校長が要望。
ただし、この時点で被害届の受理が済んでいることと、教育機関として自浄作用が不確かであることから現時点で教育委員会へも相談していることを更に申告。
経緯の如何によっては学校側へも民事訴訟が起こす可能性含め、男子学生が自身の身の安全を守る為に検討している旨を自ら告げる。
校長、および担任教師は対応について学内で検討させて欲しいと告げるも、男子生徒は前回の対応もその後の進展がなかったことを理由に拒否。ここで校長、担任教師、刑事が同席していた校長室に教育委員会職員到着。
被害後の経緯について再確認したところ、担任教師が教科書などの物的被害報告後に校長や他の教師への情報共有や報告も行っておらず、実際の加害者の調査、確認などにも一切行っていないことも判明。
教育委員会職員により被害者の生徒への保護や安全の確保についても動的な対応が見られておらず、そこから男子生徒も警察に相談するに至っていることを重要視せざるをえないとし、その旨をクラス内に明示し、対象者が名乗り出ない場合は介入を行うとした。
猶予期間を翌5月12日中とし、その後の経緯次第では実際の訴えを起こすことを男子生徒は明言。保護者にも相談済であることも加えて説明。校長、および担任教師は引き続き訴えの取り下げについて生徒へ促そうとするが、学業や生活態度、内申書などへの言及に及ぶ場面を刑事、および教育委員会職員が聞き咎めたことで強制的に事情聴取および相談にふさわしくないとして終了。
【2023年5月12日】
朝礼にて器物破損、いわゆるイジメ案件について校長より遺憾の意が告げられ、ホームルームにて心当たりがある者は放課後までに申告するように担任教師より説明。ただし、12日中に申告はなし。
【2023年5月14日】
該当の男子生徒による被害届から捜査が決定。教育委員会と協調のうえで保管されていた教科書、ノートから指紋および破損個所の確認、筆跡による個人の特定を行う旨を教師に説明。
翌週からの実施を学内へ周知して欲しいと説明。
【2023年5月18日】
保護者同伴のうえ器物破損の犯人として男子生徒2名が自首。
その他の犯人として更に1名を名指しで申告。
学校側の措置としては停学がなされ、示談交渉のうえ40万円の示談金にて被害届の取り下げが決定。
実調査は見送られ、警察は被害届の取り下げを受理。
【2026年6月5日 追記 】
以降は再犯防止、および経過確認の為の情報となる。
該当の3名の加害者については1名が転校、1名が停学復帰後は保健室通学、1名は自首退学措置にて決着。
転校した1名については、高校二年時点で同事件の関係者であるとの情報が転校先の学校で広がり、そちらで自首退学、その後、現在は引きこもりとなっている。示談金についても成立後に支払いを行わなかったことから強制執行が実施され、一部財産の差し押さえが行われる。同内容が職場でも問題となり、父親は職場を懲戒解雇。
保健室通学していた1名は家庭内の不和から両親が離婚、父親に引き取られる形で他県に翌年に転校。その後、通っていた学校で別の事件の加害者として逮捕、少年院へ送られる。
自主退学した1名は、その後、大検に合格し、他県の学校に通うも、その後に自殺したとの記録があった。
担任教師について、事件翌年に自主的に離職。その後、地元の中学校にて再度勤務するも、転校先の学校でも二年の在籍を経て再度自主的に離職。現在は精神科に通いながらフリーターとして生活。
当時F校の校長であった男に関しては同年12月に児童わいせつ罪で逮捕。余罪から現在も獄中である。
訴えを起こした男子学生は、現在大学生として文学部に在籍しており、数人の友人と共に大学へ通っているという。その後、事件被害者として報道関係者が接触してきた形跡はあるものの、取材が断られたあとに再接触はなし。
以上で、今回の事件は完了したものとする。
ー 終 ー
だいたいうそっぱちと雰囲気でこさえています。
サスペンス風な雰囲気をおたのしみいただければ幸いです。
そんな雰囲気なのでこまけーことは追及しないでください。