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エゴ5

今更戦闘スーツの説明


まずは頭

ここは全体を覆うフルフェイス型のヘルメットで口の部分は横にスライドさせることで全て外さなくても物を食べることが出来るぞ!

ちなみに全て外す時は首筋と顎下のボタンを3秒押して外側に開かないと外せない安心設計!

強度は対物ライフルで凹みができるくらいかな!


胴体と下半身は内側からの力には伸縮自在で自由な運動が可能だが外側からの力は衝撃を流してしまう超ご都合素材でできている!

20メートルの落下でもヒーロー着地ができる!

※元に戻った胸部もこの仕組みのおかげでラバースーツのようになってるぞ!!!


腕は胴体と下半身の動きで生まれた電気を溜め込んで電気ショックを起こすことが出来るぞ!

1分も動けば特殊素材により十分に溜まるから殴って一瞬の隙を作れるも良し!心肺蘇生するも良し!

応用として支給されている銃と2時間分の電気を使えば超電磁砲にもなっちゃう!


靴は安全靴どころか凶器靴と言っても過言じゃないぞ!

その硬度は戦闘スーツのヘルメット並!

蹴ればナイフが、踵落としすればジェット噴射が、走る時には電気で1cm浮いてジェットスケートにも!!


ベルト!横に色々取り付けてあるぞ!

1番使う機能は分析装置!肉片や植物をすり潰したものを当てるだけでエイダスとリンクして解析してくれるぞ!


腕輪型エイダス

人工知能型戦闘支援システム

針を刺して人体の神経とリンクすることで近く情報の増幅や敵の射撃予測線(GGO的な)の視覚化

毒の有無や推奨行動の提示までしてくれる超高性能孤立型AI!その他諸々も状況ごとに進化していくぞ!部隊ごとのリーダーに貸し与えられる



俺の考えた最強の戦闘スーツ...?

胃が落ち着いてきた、あんなにに苦しい思いをしたのは初めてだ

訓練の苦痛に比べれば半分以下だが自業自得の苦しみがこんなにも苦しいとは思いもしなかった


「シィ、寝る時もそれ外さないつもりか?」

「内側がクッション、枕代わりになる」


ギースから寝ろと言われたから寝ようとしたのだが先程から取り留めのない会話ばかり投げかけてくる


「ずっとしてたら臭くないか?」

「問題ない。寝るんじゃないのか?」

「いや寝るよ?寝るけどよ、人とこうやって寝んの初めてでよ」


すぐ横でゴソゴソと動く。

スペースがあると言ってはいたが、それでも2人が寝転がると腕1本分ぐらいしか間がないからあまり動けないな。いや、突然の襲撃にあってもあの硬度なら問題ないか


そんなことを思っているとエイダスがギースの身体検査を始めた。夜間のうちに不特定情報を確認していたのだろうが、先に気になる情報が出てきた。


【ギースの心拍数の増加と股間への血液集中を確認 推定 発情】


「またそれ見てんのか。なんか意味あんのか?」


ギースの下半身を見ると明らかな膨らみを見つける


「気にしなくていい。それよりギース」

「なんだ?」

「性行為したいのか?」


上位市民は定期的に性行為をしてストレスを発散したりすると聞く


「うっ?!そんなこたァねぇ!」

「どうして声を荒らげる?」


【図星を突かれたことによる虚勢と判断】


「...やはり別々に寝た方がギースの為」

「いや!こんなもんただの生理現象だ、ほっときゃ収まる!」


ギースはこちらを見ないようにして目をつぶった


「おやすみ、ギース」


小声で言うとギースがビクリと震えた





翌日

ギースの寝袋を脱ぐ音に目が覚めた。いつもなら鳥の声で起きるのに...

気を抜きすぎてるのかもしれない


今日は早朝から町に向かい、およそ10時頃門が開くらしいからそれまでに出来ればたどり着くということだ


【未確認の植物を発見 採取を推奨】


街道端の草むらから指示された植物を摘み取り、すり潰してエイダスの成分分析機器に押し付ける


【解析完了 食 可 薬効 無】


「何やってんだ、道草食ってる時間ねぇぞ」

「すまない、見たことない草だったからつい」


咎められたので横に戻ると今度はギースが道草をし始める


「草を積むんならそうだな...これとこれと〜あとこれみたいな薬草がいいぞ」

「...ありがとう」

「っておいおいおい、何すり潰してんだよ」


【解析完了 3種 食 非推奨 薬効 有】


「植物の解析をしていた」

「解析って...そうやってやるもんなのか?」


少なくとも自分はこうやる

こっちはどうか知らないけど







10時頃、予定どうり町にたどり着きギースが冒険者カードという身分証を提示して自分まで入れてしまった...随分と緩い規制だ


ギースの借家に いの一番に向かい歩いている途中、いくつかの屋台の店主に恋人かと聞かれギースに怒られていた


前にいたところでは遺伝子の相性を組み合わせて有用な人材が生まれるよう管理されていたため恋人なるものは少ないし、そもそも会う機会もなかった


「ギース、恋人とはどういうことをするんだ?」

「なんだよ藪から棒に」

「恋人というものを見たことがない、知的好奇心だ」

「って言われてもな〜...俺も恋人なんざ出来た試しがねぇからわからねぇよ」


ギースの借家に着いてすぐに荷物の整理をしているとシャワーを浴びてこいと言われた


「待て、まずは装備の整理から」

「いいから入って来いって!」


無理やり脱衣場に押し込まれてしまった


「ぎ、ギース?」

「んじゃごゆっくり」


「あ、えと...エイダス?」


【入浴を推奨】


「...わかった」


フルフェイスヘルメットを外し、棚に置いてからエイダスを除いた装備を外し浴室に入る


「あれ?...シャワーがない。エイダス」


【入浴方を表示します】


えっと、まずは頭を濡らして────


シャンプー...これ?────


目が染みる、多すぎた────


流した...次はリンス...リンス...────


無いなら体...ボディーソープはこれか────


え、ここは違う奴?...無いよ。とりあえず水だけで?────




やっと洗い終わった...あとは湯船に体をつけて100数える...か


ザバーン


「ふぅ...面倒」


『シィ、代わりの服置いとくからな、上がったらこれに着替えてくれ』


「わかった」


思えばここまで水を贅沢に使ったのは初めてかもしれない


...いや、海岸沿いにあったレジスタンスの地下拠点を潰すために海水で埋めたことがあったか


だがこういう使い方は...案外悪くない


「はぁ〜〜っ」


風呂が気持ちがいいとはこういうことか


短く切りそろえてある髪をかきあげながら湯船を肩まで沈めると自然と声が出てきたシィは、はっとして気を持ち直した


何となく自身の再生された胸部を見るとプカプカと浮いており少々邪魔に感じていた重みから解放された気分になった


「なぜカミはここを再生させたんだ?」


指で沈めては離してを繰り返しながら自問するが、直ぐに自答を諦めて湯船から上がる


浴室から出るとバスタオルが横にかけており、それで体を拭きながら用意された服を見ると、ギースサイズのシャツとズボンが置いてあったので袖を通してみるも、首周りのところから片方に寄ってしまうほどダボダボだった


「こんなに身長差あったか?」


【推測 筋肉量 骨格による相対的幅の差による物】


「...ズボンがゆるい」


これでは押さえてないと行けないと判断したシィは裸にシャツ1枚という攻めた格好でリビングに向かってしまったためギースの顔が真っ赤に染まった


「おまっ!なんつー格好してんだ!」

「緩かったから履けなかった」

「ベルト!腰にベルト巻いてただろ!」

「...なるほど!」


再度脱衣場に戻り戦闘スーツからベルトを抜き取りズボンに通してみるとピッタリ装着できたのだった

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