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コンビニ転移魔王さん

変なお客様を対応する店員のお話

ドサッッ


カウンターに置かれたおにぎりやサンドイッチ、袋菓子飲料水新刊日用品などなどなど...

盛りだくさんに積まれたカゴが来店者の正体をすっぽりと隠した状態でソイツが催促してくる



「お会計お願いします、あとチキンと肉まんとソフトクリームも」


「お帰りくださいお客様」



こいつの名前は知らん、心の中で魔王と読んでいる


しかしここは日本で西暦が始まってから、天界や魔界といった場所と繋がったと観測された事例は無い


ゆえに、この側頭部から生えた巻角だったり明らかにこの世の生物とは思えないような大きな鱗のついた鎧だったりは作り物だし額の第3の目が動いてるのは見間違いだと思う、うん絶対そうだそうに違いな──


「おい、店員よ」


額に血管を浮かばせた魔王が口調を荒くし呼びかける

目尻がピクピクしているあたりかなりイラついているのが伺えるが...


店員にはこのお客様を返さねばならない理由がある


「なんでしょうか」


「前回貴様に言われた通り他の客に対して丁重に扱った、それに我はしっかりと金を払うと言っている」


「すみません、前回言い忘れていましたがこのお店では日本円のみのお会計となっておりまして」


「なんだと!?」


皮袋ごと出された明らかにこの世の貨幣では使われないであろう紫色の光沢のない石出できた平たい丸の物体


「では換金場所は無いか、その辺で狩ったものを売ってこよう」


「お調べしますので少々お待ちください」


「ぐぬぅ...はようせい」



おーこわっ

そう心内で思いながらスマホを取り出す



「えーっとですね...狩りとの事ですが、この近くにはございませんね、貴金属の換金等ならございますが」


「貴金属...そうか」



そんなこと考えるより働け魔王

どっかから金属持ってくるよりその方が楽だろう



「ではまた来る、次こそはその商品たちを買わせてもらうぞ!!」


「ありがとうございました」



いち店員としての対応をしつつ、店員は目の前に積まれた山を見て心の中でため息を吐いた



「商品...戻せよ魔王...」



独りごちていると裏からハゲ店長が頭だけ出してこちらを伺ってくる



「...彼、帰った?」


「店長、私も帰っていいですか」



ブンブンと顔を横に振る、残り少ない髪が宙を舞うが気にした様子は無い


それもそうだ、ピークタイムはこれからだしまだまだ仕事もある



「それにしても...彼なんなのかね」


「厨二病こじらせたおじさんじゃないですかね」



絶対違うよ!とハゲ店長が小さく叫ぶ



「なんか変なオーラ立ち上ってるし!目が3つあるんだよ!?」


「は?オーラですか...?」



あれですか、カリスマ的なオーラ

そんなもの、微塵も感じなかったけどなぁ



「違う、そうじゃなくて──」


「あ、いらっしゃいませ、袋はお付けしますか?」


「あっ、私も仕事しなければ」


今日の変な一日は忙しさに翻弄され、過ぎていくのであった

異世界に転移する魔法陣を作成することに成功した魔王は手始めに斥候を送り込んだが、今日も異世界の全貌を掴めずに帰ってきた


何やら身綺麗に風呂に入ったり言葉使いを綺麗にしたりと面倒なことをしていたが、次は貴金属を持っていくとのこと...


何が起こっているのかと聞くが、異世界のものと交流していると聞く

その割には欲望が透けて見えるが...まさか絆されたわけではあるまいな...


次回!

魔王(仮)はただの斥候だった

魔王(真)のオーラに店長の髪、死す

店員、肝っ玉最強?

以上の三本をだれか書いてください


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