平和な世界
やぁ、紳士淑女、それと少年少女達よ
この平和な世界へようこそ!
早速だけどみんなに問いたい
みんなは平和とはなにか言えるかな?
...うん、みんなが笑顔で楽しくて安心して暮らせているって言うのが多いね
だけどそれは違うんだ!
本当の平和というのはね────
「戦争の中にもルールがあるっていいよなぁ」
「んだよ藪からスティックに」
銃弾が飛び交い、硝煙の臭いが立ち込める堀の中、くだらないジョークをかます戦友に目を向ける
「だってよ、ルールがなかったら俺ら五体満足に戦えてねえぞ?絶対に」
ルールその1
偽りの旗を掲げての戦闘行為禁止
医療班の旗を掲げて安心したとこに死神の鎌が来たら誰だって疑心暗鬼にしかならないだろ?
ルールその2
戦略破壊兵器、及び道徳的に問題のある兵器の使用禁止
戦略そのものを破壊できる威力の爆弾なんて地球がいくつあっても足りなくなっちまうし、爆弾犬なんて言うクソみてーなやつサイコパスしか使わねぇよ
ルールその3
超能力の使用禁止
鍛えればいい肉体と違って超能力は産まれ持った以上成長はごく稀だ。ダンボールを切るレベルから隕石を消し飛ばすような頭おかしいんじゃねーのって威力まで様々なくせして成長ができねえやつを使うなんて不平等だろ?
空になったマガジンを敵陣にほおり投げて注意を逸らしている間にリロードを済ませ、敵に向けて牽制撃ちをする
「まぁ、確かにな!!」
続けて戦友がリロードをするというローテーションを既に3回も行っている
弾の心配なら問題ない。銃は敵から奪ってあるし弾薬なら周りに腐るほど落ちてる
既に戦線は崩壊寸前で周りは敵だらけ
だが俺らは五体満足だ
こんな平和な世界があるだろうか?
「さて!捕まっても死、逃げ帰っても吊し上げ。どうしたもんかね」
「ここまで来たら行ける所まで行って死のうぜ!ん...?あれは」
「しめた、戦車だ!乗っ取れ!!」
「はぁ!?お前っ、あんなん超能力使わなくちゃ太刀打ちできねぇよ!」
平和な世界ばんざい!
だが俺はアウトローに生きるぜ!!