誰が為のオリハルコン2
数年後、彼はすくすくと成長しこの国の学園に通うことになった
珍しい金の鉱石を持つ彼は他の人より幸運になるという特性を持っており、当たり付きアイスを食べれば十中八九当たりが出るなどの力を持っている
ちなみにそんな彼が当たり棒で交換しようとすれば10万の罰金が課せられる
ガッデム
「はーあ、なんで弓に加えてシーフ系のスキルまで習得せにゃならんのだ。俺はレイモンド家の三男だぞ?上級貴族なら前線に立ってみんなの道をこじ開けるぐらいはしたいよ全く」
そんな彼は今、学園の庭園で盛大に愚痴をかましていた
「威勢がいいのは結構だけど、せっかく金を持って生まれたんだよ?。幸運が絡むスキルを覚えれば一騎当千間違いなしじゃないか」
呼応するように友人である、鉄のアズモンドが人好きのする笑顔を浮かべながら正論を垂れる
だがそうじゃない、そうじゃないんだ
「剣を握り!大立ち回りしても弓にも当たらず剣も掠らずバッタバッタと薙ぎ倒す!それだっていいじゃんか!」
「絶対に掠らない自信あるの?」
そう言って指さす先には庭園の目と鼻の先
宝石組の魔法演習だった
宝石に意識を集中させ、生み出した魔力を前方に打ち出すと人が10人は飲み込むであろう火炎放射が放たれた
「気合いで耐える!」
「その前に溶けるね」
「くっ!なぜ金なんだ!神様のバカヤロー!」
「いるかどうかわかんない奴に罵倒飛ばして楽しいかい?」
「スッキリ!!よし、次はアローレインの習得だ」
「リーラ君は悪感情がサラサラだなー」
「褒め言葉として受け取っておくよ」
ちなみにオリハルコンを持つ人は他の石と同じ効果を出すことが出来るすげー石なのだ
金と言われ、自分自身も金なんだと思い込むが故に金の特性と同じになり、発見されることが無かったというわけ
そしてなぜあると分かっているかは古代文明の時に石碑に書いてあったから