雑な転生3
別のスライムを見つけた教官と少年はパパッと潰して現在、街にあるギルド【マッスルブレイカー】に向かっているとの事だった
「なんだよマッスルブレイカーって」
「筋肉こそ全て。それが教義で名前の由来だ」
「攻撃は最大の防御。僕はこの言葉に引かれてここに入ったんだ」
脳筋がすぎる
大丈夫なんだろうかこの施設は
「お帰りなさいませ」
施設に入ると横にカウンターが取り付けてあり、そこに燕尾服を着た執事が優雅に礼をしていた。
奥に入ると主張しすぎない光量のシャンデリアが三列×三列並んでおるが、中央のシャンデリアは大理石と融合したかのような形になっている
施設の設備は基本的に食事処や薬、更には日用品もささやかながら置いてあるようだ
地下にはどうやら鍛冶屋もあるらしい
というのも鍛冶屋の看板が階段にかけられているからわかったことだ
優雅がすぎる
入る施設を間違えたんだろうか?
少年の頭から剥がれ落ち、施設の看板をもう一度見てみる
うん、マッスルブレイカーだな
「ガンツさん、教官役お疲れ様でした。このスライムは如何されたのでしょうか」
「こいつのハンマーでぶっ叩いても死なねーし、しかも喋る珍しいスライムなんでよ1回マスターに相談しようと思ってんだ」
「そうでしたか。それはめでたいですね」
「なら顔面少しは動かせや」
「私の顔は仮面のようなものと前にもお話しましたよね?」
「どっかの誰かさんは練習すりゃ動かせるかもとも言ってたなー」
「はぁ、分かりましたよ。今夜少し練習しておきます」
会話している間も燕尾服の彼は腕を止めることなく書類に判子を押したりと働く手を止めなかった
どこで見てるんだ?
「さて、あなたにお名前はございますか?」
「俺はスライム。名前はまだ無い!」
「では仮にスライムと呼ばせていただきます。あなたのような個体はユニークモンスターして人間と共存出来うる可能性があります」
「そうだな」
「その際は国が特別に発行するテストに合格しなければなりません。そのためにまずは戸籍があり、かつ高名な方に申請してもらわなければなりません」
「なるぼど、それがマスターさん?」
「そういうことです。さあ、こちらにどうぞ」
そう言って腕をさし伸ばしてくるので少年に登って高さを調整し、執事の腕に飛び移る
「よろしく頼んます執事さん」
「安全運転で行かせていただきます」
「...やっぱ僕がおかしいのかな」
「「そうだよ」」
おっと、後方腕組みおじさんと被ったわ