表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Repeat "one"  作者: 雪隠
1/3

序章 朧気な人生

俺は確かに運が悪かった。

受験ではA判定のところに落ち、1%で最高レアが出るソシャゲのガチャは500回引いても出ない、当然あたり付きの駄菓子で当たったこともなく、席替えでは何故かいつも一番前のど真ん中。


そんな俺にも一つの幸運が巡ってきた。

つい先月、彼女ができたのだ。

寒明朧。

綺麗な黒の細長い髪を腰まで降ろし、顔は日本人形のように整っている。手足も細くて長く、胸がやや小さいものの(本人曰くC。恐らくB)、綺麗なシルエットをしている。

あまり積極的な性格ではないが、とても聡明で、きちんと話す時は話し、友達も多く、クラスでは人気がある。


何故そんな彼女が俺と付き合っているのかと言うと、特にこれといった何かがあったわけではなかった。

ただ、家が近くて帰り道が同じで、入った部活が同じ、席も近くになることが多かった。

そんな積み重ねの中で俺は彼女が気になるようになり、想いを告げた。

彼女は特に悩んだ様子も見せずに了承をしてくれ、俺たちの新しい関係が始まった。


しかし、それもさっきまでの話だ。

クリスマスイブの夜、デートしていた俺たちは無差別な殺人事件に巻き込まれた。

犯人が朧を誘うとした時、朧の前に出て俺は刺されて死んだ。即死だったと思う。

本当に運がなかった。

でも、俺にしてはかっこつけられた最期だったんじゃないかなぁなんて思ったりもして。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ