表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生者とバグでない異世界人の物語  作者: @000-ooo


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/13

9.ポーション作成

 索敵で魔物の姿を避けながら、森の中で薬草を探して歩き回った。とにかく鑑定をしまくった。

 鑑定をかければそれが薬草かどうか、そしテーな効果があるか、そして不足する材料とそれを用いたポーションの作り方までわかる。

 俺の鑑定魔法はとにかくレベルが高い。そのうち、索敵で薬草の位置まで分かるようになった。そうして大量の薬草を集めた。


 今日も森の中を歩いていると大根に似た変わった草が生えていた。鑑定をかけると、

「テンサイ、晩秋になると、根に砂糖を蓄える。根をきれいに洗って粉砕して、抽出した液を煮詰めると砂糖が取れる」

と出てきた。

 これはいい。この世界に生まれてから甘味がないので、物足らなかった。特に前世の記憶がよみがえってからは甘いものに飢えていた。

 早速、テンサイを周りの土ごといくつかをアイテムボックスに収納した。

 薬草を見つけた時はすべて取るのではなく、いくらか残しておく。そうしないと薬草が絶えてしまう。これは薬草を採取する者の基本である。

 今回もそうした。それに、いくら周りの土ごと取ったとはいえ家の庭に薬草が根づかなかったら、また取りに来なければいけない。


 早速家に帰ると、父に

「変わった薬草があったので、どこか植えてもいい場所があるか」

と聞いたら、

「庭の空いているところなら植えてもいい」

と言われたので、そこに植えることにした。

 畝を作って取ってきたテンサイを植えていった。とりあえず取ってきたテンサイの半分ぐらい植えた。

 後で父から

「場所とりすぎだ」

と言われたが、

「貴重な薬草だ」

と言って押し切った。


 テンサイのことが落ち着いたので、ポーション作りに取り掛かることにした。

 まず庭の隅にかまどを作った。もう土魔法も慣れたものでこれくらい朝飯前である。その後、これも魔法で大きな土鍋とポーション瓶を作った。

 土鍋をかまどにセットして細かく刻んだ薬草と水を入れかき混ぜながら下から火魔法で加熱した。

 鑑定魔法を絶えずかけていると最適な精製方法を教えてくれる。俺の鑑定魔法はレベルが高い。

 とりあえず傷用の上級ポーションの出来上がり。

 できたポーションの9割ほどを瓶に入れてすべてアイテムボックスに収納した後、今度は土鍋に残ったポーションを水で薄めて、再度9割ほどを瓶に入れた。

 これで中級ポーションの出来上がり。これもすべてアイテムボックスに収納した。

 そして、再度土鍋に残ったポーションを水で薄めて、初級ポーションを作った。

 これについては、半分ほどをアイテムボックスに収納して、残りは家族にあげることにした。

 いきなり上級ポーションを作ったとしたらまずいが、何もできなかったとしたら、後で家族に何か言われるかもしれない。

「初級ポーションがいくらかできた。これなら問題なく、今後もこの作業を続けさせてもらえるだろう」

そう思った。


 同様にして、病気用、対毒用のポーションを作ったが、これらはすべてアイテムボックスに収納した。

 病気と毒については症状を見ないと、作ったポーションが利くかどうかわからないので、下手に使うとかえって危険である。


 次に栄養剤のようなものを作った。これは常用してもいいと思っているので効果の小さいものを大量に作ることにした。材料が不足するといけないので魔力をいっぱい入れることにした。

 先ほどのポーションと区別するため、少し大きめのポーション瓶を大量に作った。そして、土鍋に薬草それに、これまで取った魔獣の肉や素材を粉砕して入れて、目いっぱいの魔力を注ぎ込んで材料をかきまぜた。

 材料が均一に混ざり、色が変わった段階で、これをアイテムボックスに収納した。俺はこれを原液と名付けることにした。

 そして空になった土鍋にアイテムボックスから先ほどの原液をほんの少し出して、そして土鍋を水でいっぱいにした。そして加熱しながら、大量の魔力を注ぎかきまぜた。また色が変わってきたので加熱をやめて、ポーション瓶に詰めた。これで栄養剤の出来上がりである。

 鑑定してみたら

「栄養剤、効果小」

と出た。いい出来である。

「これならば、ばれないだろう」

そう思った。 

「栄養剤なら飲んでも問題ないだろう」

と思って、少し飲んでみた。

「まずい」

それが感想だった。毎日飲むにはまずすぎる。

「甘い果実でも混ぜたら飲みやすくなるかな」

と思って、索敵で森の中で果実がなっている木を探して、小屋の陰に入って森に転移した。

 そして、大量の果実をとってきて、先ほどの栄養剤に混ぜてみた。

「何とか飲めるかな」

それが俺の感想であった。

 味の改善は今後の課題である。砂糖があればいいのだが、テンサイは今日植えたばかりだし、晩秋にならないと砂糖はできないし。難しい問題である。


「ひょっとしたら、この栄養剤をテンサイにかけると元気になって、早く砂糖ができるかもしれない」

そう思って、先ほど植えたテンサイにかけてみた。

「まあ、栄養剤といっても人間用だし、植物に効くわけもないか。気休めだな」

そう思って、ほっておくことにした。


 それから何日かしたら父から、

「なあハルトが植えた庭の薬草だけど、すごく立派なのだけど、あの薬草ってあんなものなのか」

と言われた。

 それで、テンサイのところに行ってみた。そしたら、青々として大きさも2周りぐらい大きくなっていた。鑑定をかけたら

「テンサイ、状態:精強」

と出た。

「うわ、植物にも効いたみたい。やばい」

と思ったが、もう結果は出ているわけだし、ごまかすわけにもいかないので

「この間作った、栄養剤をこの薬草にかけてみたの。そしたら、薬草が元気になったみたい」

と正直に答えた。

そしたら、父から、

「お前の作った栄養剤、草に効くのだったら、うちの麦にもかけてくれないか」

と言われた。

「麦って、うちの麦畑全部にかけようとすると、大量に栄養剤作らないといけないし、かける手間も大変なのだけど」

と言ったら、

「全部でなくてもいい。それにかけるときは家族全員で手伝うから」

と言われたが、俺がぐずっていると、

「麦畑にかけてくれたら、うちの手伝いは免除する」

と言われた。正直、栄養剤作るだけで家の手伝い免除はありがたかったので、この仕事を受けることにした。


 ちなみに、この年の我が家の麦の出来は、これまでの最高、いつもの年の約1.5倍であった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ