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「幼馴染」のことはなんでも知っている

そんなことがありながら何とか学校へとたどり着いた俺は今日も教室へと足を進める。


教室に入ると真っ先に不機嫌そうな渚が目に入る…なんで隣の席なんだ…

なんなら小学校から数えて10年間同じクラスである。

これもう狙ってるだろ担任。

ちなみに未来は同じ学年なのだが階が違うため行き帰りや昼休み以外はあまり話す機会はない。

『渚の機嫌治しとかないとな…』

まぁ10年間の経験から俺は渚の機嫌を治す方法を熟知している。

『さっきはごめんな、渚』

『そんなこと思ってないでしょ』

まずい、バレてる。

『ソンナコトナイヨ』

『感情こもって無さすぎじゃない!?』

俺のアカデミー賞並みの演技が見破られてしまった…なんでだ…?

こうなったら……最終奥義を使うことにするか……そう思った俺は渚の頭へと手を伸ばす。

『ちょっと翔、なにして――』

そして、そのまま優しく、渚が落ち着くように頭を撫でる。

渚はこれが大好きなんだ。

『…ずるい』

『何がだ?俺はやりたいことをしてるだけなんだけどな、それに、渚が喜んでるの見るのは俺も嬉しいからな』

『……そんなこと言われたら勘違いするじゃない……』

『何か言ったか?』

『何も言ってない!』

その後も他愛のない話を俺たちが繰り広げていると、教室前方から声がした。

『お前ら、イチャイチャするのはいいけどホームルームの後にしてくれないか』

俺たちの担任である(たき)(つむぎ)の声だ。

イチャイチャはしてないんだけどな…

そう思いながら周りを見回すと、クラスメイトから俺達…いや、俺に謎の視線を感じる。

『なぁ渚、なんか俺見られてないか?』

『さぁね?なにか悪いことでもしたんじゃない?』

どうやら俺達には一切心当たりがないらしい。

隣の席のやつに聞いてみるか。

『なんか俺達…というか俺はみんなから睨みつけられてるんだがなんでだと思う?』

『睨みつけてる…と言うよりみんな嫉妬してるみたいだよ。というかもうずっとみんなこんな感じだけどやっと気づいたんだ…』

そうだったのか…今まで全く気づいていなかったが俺たちはみんなからそういう目で見られていたらしい。

『質問なんだけど皆ってもしかして私達が付き合ってると思ってるの?』

『え、付き合ってなかったの?』

『『付き合ってないわ!』』

そんな俺たち2人の絶叫が朝から教室に響き渡るのだった…

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