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信長様と行く戦国時代  作者: 焼ミートスパ
第1章 家督相続編(信長18歳)
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11 柴田勝家登場

「田んぼが忙しいのでこられないとのことでした」


それを聞いて柴田勝家は激怒した


「農民のくせに無礼な!」



・・・まったくその通りであった









時間を少し戻す




兄である信長が家臣に対してなにやら働きかけをしているとの噂が弟の信勝まで届いた


信長の居城は名古屋城


信勝の居城は末森城


両者の距離は徒歩2時間


噂がすぐに届いたのも当然のことだった






家老である勝家はすぐさま詳細を調べるように部下に命じた


そしてあっさりと調べが付いた




信長の参謀である熊が後ろにいた


そう言う訳である





簡単に調べが付いたのには訳がある


兄弟でいがみ合っていても下々のものまでは至らない


いやどちらかというと兄弟で仲が悪いな、という程度なのである


所詮、家督争いなんてものは些細事そんなもの






庶民曰く


トップが誰でも庶民の生活は変わらない


至言である




そんなわけで熊が裏に居ることがアッサリばれた




熊といえば信長の元服前からの悪友である


二人して領内を騒がせまくった過去がある





領内を荒らしていた無法者を二人して成敗した


悪どく儲けていた商人を嵌めた


評判の村娘を襲おうとした家臣の馬鹿息子を逆に襲い返して木に吊るして晒しものにした


・・・事が事だけに信長の父である信秀も怒るに怒れなかった





ただでさえ大うつけの名が高かった信長


その信長をいい意味でも悪い意味でも操った熊




信長あれを操縦するとは以外と賢い


熊の評判は意外と良かった




もっと良いのが民の評判である




熊は大男であるからそれだけで恐れられていた


また小さい頃からの奇行があることで評判は悪かった





だが以外と親切なのだ


病になった時に薬草をタダでくれた


戦に追われた敵兵に乱暴されそうになるところを助けられた


等々、である




不良が子猫を可愛がっただけで良い人呼ばわりされるのと同じであった







もっとも見た目が悪いので誰も近づかない


いや子供は泣いて逃げ出した





「悪い子のところには熊がくるよ」


子供は一度ならず親に脅された経験を持っていたりする





まあ


襲ってきたヤツの目に簪を突き差してやればいいんだよ


そんなアドバイスを襲われた娘に平然という熊に近づく変わり者は大うつけだけなのである





・・・実際に襲われた娘がそれで身を守ったことから年頃の娘は簪を身につけるようになったのは別の話である







信長の動きに危機感を抱いた信勝一派は熊を呼び出すことにした


早い話、懐柔して取り込む、である






そのため熊に出頭命令が出された


それを伝え、連れてこようとした使者


だが使者は手ぶらで帰ってきた



熊からの返事が冒頭のそれだった








信勝は農民が平然と断わったことに困惑した


兄の信長が裏で糸を引いているのかと疑ったのだ


普通農民が断ることなぞないから当然であった





逆に柴田勝家は激怒した


根っからの武人だからである




勝家は権六と呼ばれおり、熊の権三が自分の関係者だと間違われているというのも少しはあった


なにせ勝家もその体格の大きさとヒゲもじゃから熊などと時々揶揄されていたのだ




名前と身体つきがそっくりな両者


関係者と思われていも仕方が無かった



はっきり言って同族嫌悪なのである






大うつけどもめ!




・・・信長よりも12歳年上の30歳の勝家は以外と大人げなかった

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