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家電開発部門相良  作者: ゆんべ
1章 ここから
7/9

プロローグ

外あったかいと思って半袖で出掛けたら意外と肌寒かった・・。


ちょっと急ぎ足な感じだったのでちょこっと修正。


そして女神の説明が始まった。


 

 今のこの世界には地球の様に沢山の国があるわけではなく、複数存在する大国によって世界は成り立っていた。




 その昔、国と言えるような国は無くただ人々は部族と言えるような集団ばかりであった。


 その部族の中に神使(しんし)と言われる者が天から舞い降りた。


 その者は神イーリスから国を作りこの世界を発展させる様にと神託を授かって地上に降りた。


 天から舞い降りた神使を見た部族は神を信じ、神に祈りを捧げる為に国を作った。


 それは世界最古の国であった、女神イーリスを信仰とし世界の人々と共に世界を発展させようとまい進し精進していた。


 それが最古の国イーリス大教国だった。

 

 

 イーリス大教国が出来てからは他の部族達も様々な国を作ったと言われている。


 そして領土拡大の為に戦争も起こった。


 だがイーリス大教国にだけはどの国も戦争を仕掛けなかった、仕掛けてはいけないと各国には鉄の掟があったのだ。


 始まりの国と言われたイーリス大教国はこの世界を創造した女神イーリスが建国させた国である。


 神の怒りだけは買ってはいけないと世界中の誰もが周知の事であった。


 ある時、神をも恐れぬ国が出来た。


 その国は神は存在しないと、神などただの愚物だと、神を汚す者共が現れた。


 その国は鉄の掟を破りイーリス大教国に戦争を仕掛けた。


 戦争を仕掛けた国には天罰は下らなかった。


 神は国が出来てからは全ての出来事を傍観する様になったからだ。


 その国は、やはり神など存在しないと確信しイーリス大教国を滅ぼそうとした。

 

 その国は知らなかった、神に信仰を捧げるイーリス大教国には魔法と呼ばれる神の御業があった事に。


 信仰を捧げてから人々の体には魔力と呼ばれる物が体に宿った、人々はそれを神の加護と信じそれを世界の発展の為に行使していた。


 結果は神の御業と言われた魔法に、その国は滅ぼされたのだった。戦争はイーリス大教国の圧勝であった。


 その戦争は世界のタブーとして周知されたのだった。


 それから世界は少しずつ発展し、沢山の国はいくつかの国に纏まった。


 今は大きな戦争は起きてはいないが小競り合いが続く国もあるようだ。


「と、まぁこんな感じですかね~」


 そんな軽い感じで世界の生い立ちを説明し終えた女神は、ふぅと一息ついていた。


「なかなかファンタジー感溢れるエピソードですね」


 素直な感想を言ったつもりだったが。


「プロローグの間違いでは?」


「うるさいわ!」


 この女神ちょいちょいめんどくさい所があるな。


 

 世界の生い立ちと神の力は絶大だったという事がわかった。


 あとは何だろうなー・・どんな国があるかとか教わってもバリバリのネタバレ感があって何か嫌だしな・・基本的な事を教わった方がよさそうだな。


 とは言ったものの基本的な事って何だろうな・・まずは前世で基本的な事に置き換えて考えてみよう。


 生きていく上で基本的な事・・住む家があって仕事があって・・お金が・・あぁ、お金のシステムとかどうなってるんだろうな、日本じゃ円だけどこっちは何だろうなドル的な感じなのかな?


 ふと女神を見ると、うるさいと突っ込まれた女神は女の子座りして床を指でイジイジしていた。


 うわー・・。


「あの女神様?本気で言った訳じゃないので気にしないでくださいよ。ていうかこっちの世界のお金ってどんなシステム何ですか?地球とは違うと思うし気になるんですが・・」


 冗談と言われた女神はしょぼくれても美人な顔に元気を取り戻して、また喋り始めた。


 この世界の通貨は銅貨、銀貨、金貨、白金貨(はっきんか)、が流通している。


 日本で言うと銅貨1円、銀貨100円、金貨1万円、白金貨100万円


 そして円ではなくイーリスと呼ばれていた。


 なかなか王道的な通貨だな。


「なるほどなるほど・・ちなみに紙幣とか無いんですか?」


「そんな一枚一枚絵を書くの何て大変に決まってるじゃないですか~」


「そう・・ですよねー」


 ちょっとバカにする感じで言われた。ちょっとイラっとした。


 もう大体聞きたい事は聞き終わったな・・、あと何かあるかな・・と女神が取り出したイスを見て居たら、ふと思い出した、スキルとか貰ったは良いけど使い方わかんないじゃん。


「そういえばスキルとかの使い方教わってないんですけど、どうやって使うんです?」


 女神も忘れていたのか思い出した様な顔をしたが、すぐ笑顔に戻った。


 この女神絶対忘れてただろ・・。


「はい、使いたい魔法を唱えて魔法を行使する体の部位に意識を向けるだけですよ」


 魔法を唱えるってちょっと恥ずかしい詠唱とかをしないと発動しないんじゃ・・。


「もしかして何たらこんたらファイアーボールとか言わないといけないんですか・・?」


 何を言ってるのか理解出来ないのか変な物を見る様な目で首をかしげている。


 もうその首傾げてる姿見るだけでちょっとイラっとするな!


「何たらこんたら?はわかりませんが、手から放出する様に意識してファイアーボールと唱えるだけですよ?」


 詠唱とやらは魔法名だけのようだった。


 あとはよくわからない剣術中級の使い方だけだな。


「あ、そうなんですね・・あと剣術中級ってどうやって使うんですか?」


「剣術中級は剣の技ではなく技術力ですね、剣の扱いがそこそこ上手になっているはずです」


 まず剣なんて持ったことないし、振り回したことすらないな・・。


 というか根本的な問題がある。


「てか、剣術があっても振り回す剣が無いんですが・・」


 これまたハッと思い出した様な顔をした女神だが、またすぐ笑顔に戻った。


 本当に大丈夫かこの女神・・。


「ハイハイ、今渡そうと思っていたんですよ~」


 何故かちょっと大根っぽい女神だった。


 貰えた剣が一般的と思われる鉄で出来た剣だった。




 こうして無事女神の異世界講習?は終わった。



 「あとはここから地上に転移するだけです、他に何か気になる事はありませんか?」


 女神自身に若干の不安はあったものの他の事は大体満足のいく説明を受けて不安は無い。まぁ、魔物とかは不安があるが・・。


「いえ、特にこれと言って無いですよ」


 自分の説明が完璧だと思ってるからかお腹辺りで腕を組み、目を瞑りうんうんと満足気に頷いている女神。


「では、転移しますよ?準備はいいですか?」


「はい、お願いします」



 こうして相良は異世界に降り立つのだった。

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