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テクノクラシーとポピュリズム
学者の言うことを真に受ける必要はない。逆に、納得づくで自分の所見が受け入れられたのではなく、単に自分の肩書きにのみ惹かれて盲従されているというのなら、それは非常に危険で忌まわしいことだと考える必要が学者のほうにもある。また、一部の人だけが言論のプロとしてふるまい、多くの人がそれに盲従するだけという状況が生じているのなら、それは一種のテクノクラシーであって、デモクラシーではない。よく学者がポピュリズムを批判するが、この手のテクノクラシーもポピュリズム同様極めて危険な状態であることを銘記すべきであろう。