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第01話 何故いきなりこんなことになっているかと言うと…


争いはなくならない。

最初にそう言ったのは誰だっただろうか。

まあ、どの時代の誰が言ったとしてもおかしくはない。

なぜなら、争いなんてものは無くならないからだ。

1000年前も、500年前も、100年前も、今のこの時代ですら争いは絶えない。

なぜなら、争いのもとになる物などいくらでもあるからだ。

貧富の差、宗教観、人種の差、利益の奪い合い、そんな物によって人々は争う。

戦争は起こり、人は人を殺し、憎しみの連鎖は続く。

それでも、人は争う事をやめない。

だから何度でも戦争は起こるし、差別は止まらず、テロリズムは繰り返される。

誰に止められるものでもない。

大多数の人間は戦争など嫌だと言うのに戦争は起こる。

しかし、それは当然ともいえる。

戦争のように分かり易くなくともあらゆる場所で争いは起こっているのだ。

最も身近なものはいじめだ。

小学校や中学校、高校、大学、社会に出たとしても人は人を差別する。

こんなにも身近でも争いが起こり、しかしそれを止めるのは難しい。

たったそれだけの事でも止められないのに戦争など止まるはずがないのだ。

だから、争いが無くなることはない。

まあ、なぜ俺がこんなスケールの大きな話をしているかと言うと、


「あ~!それあたしの餃子!何盗ってんだよ!このイカレ極悪高慢欲深堕天使女が!」


「な、なんですって。(わたくし)に向かってなんてことを言うんです!この尻軽ビッチ悪魔女!」


「どっちがビッチだ! 男を誘惑しに来た淫乱天使のくせに! 天使が聞いてあきれるぜ」


「あ、あなただって男を誘惑しに来たんじゃない!」


「悪魔ってのはそういう本質があるからいいんです~ あんたは天使のくせに男を誘惑ってなんなんだよ。 淫魔か!」


「こ、こ、こ、この私に向かって淫魔とは聞き捨てなりませんわ! こんな侮辱は初めてです! 決闘を申し込みますわ!」


「望むところだ! 受けてやるよ! 餃子の恨みを思いしれ!」


ガキィイインという甲高い音が室内に響く。

長い金髪に白い翼を持つ女の子の持っている杖と赤い髪を結いあげて背中に蝙蝠のような翼と黒い尻尾を持つ女の子の三叉槍が激しくぶつかる音だった。

そんな二人を見てさっきの会話に加わっていなかった白髪じゃなくて銀髪の女の子が止めに入ろうとする。


「二人とも喧嘩はやめてください~」


「あなた」「あんた」 「「は口を挟まないで」」 「ください!」「くれ!」


「ひう・・・。」


二人に怒鳴られて喧嘩を止めに入った女の子は小さくなってしまう。


と、このように俺の前でも己の利益(ギョウザ)のために争いが起こり、俺は止められないでいる。

つまり、俺がなんであんなにスケールの大きな話をしたのかと言うと、目の前で餃子の奪い合いなどと言うスケールの小さなことを発端に自分の家の食卓がなんで槍やら杖やらが乱舞する闘技場になるのかという疑問が生まれたからだ。

いつから俺の家の食卓は古代ローマ時代のオリンピア会場になったのだろう。

もちろん二人の争いは止まることなく現在も続行中だ。

少し意識を二人の方へ持っていけば、武器を振う二人のはぁッ!とかいう掛け声が聞こえてくるが、あえて俺は現実から目をそらしたい一心で聞こえないように心をそらす。

うん、分かってる。

気をそらしても、色々な物が壊れていく光情報が目を通して脳に訴えかけてくるからな。

あ~あ、俺の湯のみが。

今度は俺の茶碗が。

俺のコーヒーカップが、っっってえぇぇなんで俺のものばっかり壊れてくんだよ。

わざとかわざとなんですかぁぁぁああん!?

なに、これは二人の喧嘩じゃなくて、二人で俺にケンカを売ってるのか!?

しかし、はっきりいってあんな槍が降り杖の踊る死地に向かって生き残れるほど俺は人間やめてない。

だから、文句も言わず心の中で叫んでいるのだが、いかんせん物が壊れすぎだ。

はあ、どうしたら止まるのやら。

可愛ければ何をやってもいいのか!?

確かに目の前で暴れている二人と止めようとしてもオロオロするしかない一人は可愛い。

ハッキリ言って美少女と言って間違いはない。

だからって美少女なら何をやっても許されるかと言われればそんなことはあるはずがない。

はあ、このあいだまで俺の家には俺しか住んでいなかったはずなのになんでこんなに五月蝿く(うるさく)なってしまったのだろう。

確かに誰も居ない家に一人いるのは少しさびしかったが、家がコロシアムになってほしいと願ったことは一度もないのだがな。

あーどうも、うちのアホ共が騒がしくてすいません。

この家の家主、神宮寺(じんぐうじ)悠哉(ゆうや)です。

なぜこんなにうちが騒がしくなっているんでしょう。

正直、俺自身も完全に理解しているわけではありません。

でも、こんなことになった始まりは()るわけで・・・

まあ、ここに至るまでの回想を始めます。



はじめて投稿するオリジナルです。

うまく書けるかは分かりませんが、読んで楽しんでいただければ幸いです。

2次創作の方もやめていません。

だいぶ更新がされていませんが書いています。

では、どちらもよろしくお願いします。

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