問答無用!!
黒狼は白玉楼にたどり着いた。わけではない。まだその階段の下だ。
黒狼「博麗といい、あの博麗の色違いといい、ここといい、ここには階段が長いところしかないのか?」
フラン「ここは魂とかが集まる場所なんだから当然だよ?むしろなんで入れているのか不思議なくらいだよ。」
分身体が攻めたところの一つに東風谷早苗がいた。後ろにいた奴らで三体1の構図でボコボコにされていた。
黒狼は歩いて白玉楼に登っていく。
ここは綺麗な場所だった。桜の木が風が吹くたびに香る。風に乗った花びらが周囲に舞っている。幻想的と言っていいほどだった。フランやこいしもここには初めてきたので辺りを見回している。黒狼にとっては桜の木がある程度にしか思っていない。
近くに敵の気配がする。警戒されているのがわかる。そいつはいきなり切りかかってきた。二人を抱えているから攻撃ができない。黒狼は少し大きめに回避した。そいつは刀を投げ飛距離を伸ばしてきやがった。フランを狙って。足を使って蹴り上げた。そいつは蹴り上げた刀を掴んでまた警戒を続けている。
妖夢「何者ですか?あなたは。この速度に二人を抱えながら反応し避ける脚力、咄嗟に投げた刀を蹴り上げられる身のこなし。そして、先日入ってきたものと同じ気配がします。再度問いましょう。何者ですかあなたは。」
黒狼「俺は通りすがりのものだよ」
妖夢「ふむ。誘拐犯ですかね。ですが抵抗していないところを見ると諦めたか、いや、解放してなお逃げていないところを見ると誘拐犯ではない?」
黒狼「ずいぶん余裕そうだな?」
妖夢「ええ。私が負けるなんて万が一にもありませんから」
黒狼「それは大した自信だ。」
妖夢(こいつはパワータイプ。速度で圧倒すれば負けはしない!)
黒狼「一つ勘違いをしているようだから言っておくが、」
黒狼は一つ間を置いたあと
黒狼「お前を倒すなんざ余裕でできんだよ」
妖夢「はやっっっ!!」
咄嗟に防御の体勢をとった。刀を後ろに翳し、衝撃に備える。振り返ろうとした瞬間に蹴りが放たれる。
妖夢(これは厳しい誤算ですね。まさかスピードタイプとは。しかし私の認識できない速度で走れるとは考えにっくいのでテレポートや空間移動の類でしょう!ならばしっかりと警戒すればなんとか、、)
妖夢が正しかったのは一応黒狼はそれを使えるという点、間違っていたのは認識できない速度で走り、止まってから蹴ったという点である。別に本気すら出していないがそれでも達人に近い人間の感覚から抜け出すのは容易だというところだった。その考えに気づいたのは意識を失ったあとだった。
次に目が覚めた時に最初に映ったのは黒狼だった。
妖夢「ちょっ!近いです!」
切ろうとして刀がないことに気がつく。
黒狼「ちょっとミスった。」
妖夢「一体私に何をしたというのですか!」
黒狼は平手打ちをした。
妖夢「いたっ、、、ふぇぇぇ」
何度も叩いてボッコボコにした。そして黒狼は撫でた。
妖夢「ちょっと急に優しくしないでくださいよ、、、」
いわゆるdvというやつだ。作者はなんの略かわかってないし、いまだにDVDで良くねと思っているが、それは置いといて、なんか急に優しくされると、、なんかなるらしい。(結構曖昧)行動自体はわかっているつもりなので大ジョうぶだと信じたい。丈夫は意図してなく変に変換されたが直さないでおこう。そうしよう。ちなみにだが、黒狼はミスったつもりでいるが、ほとんどが元の妖夢の性格(いじめられて喜ぶタイプ)なのでミスってはいない。
こいし「そ、そんなことするなんて、、、」
黒狼「こいつはなんで壊れた?」
フラン「サイッテー」
黒狼「ふむ。叩けば正気に戻ると聞いたのだが。」
フラン「それはテレビ!」
黒狼「そうだったのか。叩いたら真っ二つにしてしまったから違う物だと思っていたがまさか正解とは。とりあえずこいつは、、、」
無視しよう。そう言おうと思ったのだが、、、二人がジト目で見てきた。
黒狼「なんだ?」
フラン「運んであげようよ〜!」
こいし「そうだよ!」
黒狼は神に食べないで外に放置すると風邪を引くといわれたのを思い出した。運んであげよう。妖夢を背負う。暴れたので糸で縛る。俺の周りに人が多い。邪魔だ。二人も3人も入られると自由に動けない。しばらくして妖夢が話しかけてきた。
妖夢「いきなり攻撃したのは謝りますからおろしてくださいぃぃ」
背中に妖夢を背負い、両脇にフランとこいしがいるのだ。別に疲れはしないが、面倒。階段もなかなか上につかない。走ろうかな?
黒狼は浮遊し、階段を滑りながら登った。走ってないが、これが一番楽なのだ。やがて頂上に着いた。
幽々子「あらあら妖夢ちゃんどうしたの?侵入者に乗っちゃって。」
妖夢「ふぇぇ。何かに縛られて動けないんですぅ」
黒狼「お届け物」
幽々子「もう少し丁寧に送って欲しいわね〜大切なものだから〜」
黒狼「有料なら考える。」
幽々子「困ったわね〜今出せるお金とかないのよ〜」
近くには蝶が舞い、より幻想的な風景が作られている。
黒狼「俺にそれは効かねえよ?」
幽々子「あら〜なんのことかしら〜?」
黒狼「能力」
幽々子「、、、とりあえず妖夢ちゃんを下ろしてくれないかしら〜」
黒狼「、、、忘れてた。」
高校になるまでdvという言葉を知らずに生きてきた。高校の授業で習い、ドン引きした思い出がある。
黒狼は知らないことを理解した時ふむ。と言う。理解できてないことも割とある。




