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本選 3位決定戦

〈三人称視点〉 


 準決勝の翌日、ついに決勝戦の日がやってきた。


『さあ、ついにやってきました決勝戦!早速決勝戦を始めたい……ところなのですが、まずは前哨戦、3位決定戦をしたいと思います!それでは、登場していただきましょう!まず登場するのはこの方!呪いを巧みに操り、準決勝まで駒を進めたものの、惜しくも『豪炎』アルカフォードル選手に敗北してしまった!しかし、まだ闘志は燃えている!『呪毒』カロースド!』


 二つの門が開き、一つの門からカロースドが現れた。


「闘志……ですか……そんなものはありませんよ」


『続いて登場するのはこの方!圧倒的な剣技を持っているもののシャドウ選手には通用せず、惜しくも敗北してしまった!『剣舞』リアリ!』


「いつか絶対シャドウは倒す!しかし、まずはお前を倒そうカロースド」


「キヒ、いえ、倒れるのはあなたですリアリさん」


『さて、この両者、どう見ますか?リーシャ様』


『そうねン。カロちゃんは、おそらく、呪いをリアリちゃんに当てさえすれば勝てるわ。でも、リアリちゃんに当たるかはわからないのよね』


『そうなのですか?』


『ええ、だってまだこの大会でリアリちゃんは一回も“舞って”いないから』


『舞い……ですか?』


『ええ、舞うような動きはしていたけど、リアリちゃんの舞いはまだまだこんなものじゃないはずよ。準決勝では、決勝のことを考えて力を温存しようとした結果負けてしまったけど』


『なるほど、それでは、この試合でリアリ選手の舞いが見れるのか、楽しみですね。それでは、3位決定戦、開始ーーー!!!』


 その合図とともに、リアリが一気に加速し、カロースドに斬りかかった。


 しかし、その剣が届く少し前で、リアリは停止し、後ろに飛び退いた。


「おや、気づきますか」


「これでは近づけんな」


 カロースドは、すでに自身の周りに呪いを振り撒いていて、その呪いはアルカフォードルを蝕んだ呪いと同質のものだった。


 リアリは、それに気づき、そしてアルカフォードルのように長くその呪いに耐えることはできないと思い、飛び退いた。


「はあ、厄介だが、一瞬で決めればいいものだ」


「キヒ、できますか?あなたに」


「できるさ。準決勝では、決勝のことを考えて力を温存し負けてしまった。しかし、今回はそんなヘマはしない」


「キヒ、言い訳ですか?」


「違うさ。見せてやろう私の『舞い』を」


 次の瞬間、リアリの雰囲気が変わった。


 そして、いきなりリアリの姿はかき消え、次の瞬間、カロースドが全身に切り傷をつけ、そこから血を吹き出し、倒れた。


『な、何が起こったのでしょうか!?いきなりカロースド選手が倒れてしまった!?』


『久しぶりに見たけど、やっぱりすごいわねリアリちゃんの“舞い”は』


『カロースド選手、起き上がる様子を見せません!3位決定戦、勝者は、『剣舞』リアリ!!!』

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