プロポーズ
「る、瑠璃……その……あの……」
「なんだ?」
「今まで、2人で旅行してきて、改めてオレは瑠璃が好きだと思った。だから、結婚してください!!!」
オレはそう言って、準備しておいた指輪を差し出した。
最初は、しどろもどろになってしまったけど、なんとか口に出せた。
瑠璃は、少しびっくりした顔をして、オレと指輪を交互に見たあと、満面の笑みを浮かべて、
「もちろん!」
そう言って抱きついてきた。
「やっとだ!やっとその気になってくれたのだな!」
「う、うん」
受け入れてくれた。
本当に嬉しい。
「あ、あの、指輪はめたいから、少し放してくれない?」
「お、おう……」
瑠璃に一旦放してもらい、瑠璃の左手の薬指に指輪をはめた。
「お、おう、この指輪、さっきは気が付かなかったが、だいぶやばいものだな」
「う、うん。指輪自体は町で買ったやつなんだけど、それにオレが神力を込めまくったからね。等級は神話級になってるよ。あと、オレのスキルの『狐火』が使えるようになるんだ。まあ、この機能は瑠璃にいるか分からないけど……」
「すごく嬉しいぞ!」
「そう……よかった」
2人で顔を赤くしながら見つめ合い、いつの間にか、自然と顔を近づけていて、そして、キスをした。
短いキスだけど、瑠璃をさらに身近に感じられて、幸せなキスだった。
ああ、オレはこの世界にこれてよかった。
今、本当に幸せだ。