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賑わい
『白兎亭』は、大通りにあって、結構わかりやすかった。
部屋は、一部屋だけ空いていて、ギリギリだった。
部屋数は受付のお姉さんの言っていた通り多かったけど、やっぱり人気らしい。
ちなみに、『妖精の羽休め』や『海竜亭』のような濃い人たちはいなかった。
「この後はどうする?」
「そうだね。ひとまず町を見て回ろうか」
「うむ」
町中はやっぱりすごく……というか、うるさいくらいに賑わっていた。
「やっぱ、すごい人の数だね」
「うむ。冒険者の大会がそれほど楽しみということだろうな」
「ここまで人気とはね……。それだけ娯楽に飢えているってことかな………」
「人間にとっては、観戦が1番な娯楽ということか?」
「どうだろうね。他にも娯楽はあるとは思うけどね」
「なるほどな」
そんなことを話しながら、一通り町中を見て回り、日が暮れてきたから宿に戻ることにした。