54/246
試験官
「さて、では試験の相手なのですが……………」
「俺がやろう」
オレたちの試験の相手を受付のお姉さんが考えていると、さっきのヘーロと呼ばれた強面の大男がそう言って近づいて来た。
「ヘーロさんが………ですか?確かにヘーロさんはAランクなので、試験官の資格がありますが………今までは全然試験官はやっていませんよね?」
「ああ、だが、こいつらの強さを見てみたくてな」
ちょっと待って?
この人Aランクなの?
え?
つまり、一体だけで小さな町を滅ぼせるやつを討伐できるってことだよな?
確かに、ちょっとは強そうだなとは思ったけど。
まさかそんなに強い人だったなんて。
「というわけで、試験官は俺がやる。よろしくな」
「あ、はい、よろしく」