冒険者ギルド
オレたちは、町に入ると、冒険者ギルドに向かった。
身分証を作るためだ。
この世界では、どこかのギルドのカードを持っていれば、それが身分証になる。
便利な世界だ。
しばらくすると、冒険者ギルドに着いた。
見た目は、二階建ての酒場のような場所だった。
中に入ると、いきなりめっちゃ視線を向けられた。
おー、見られてるな。
そんなことを考えていた時、
「おいおい、ここはガキの来るところじゃないぞ?」
めっちゃ強面の大男が声をかけてきた。
お?テンプレか?
と思ったけど、これ多分善意だ。
全然悪意感じないもん。
まあ、冒険者は危険な職業だって『智慧の書』にも書いてあったし。
「心配してくれてありがとう。でも大丈夫だよ。それなりに戦えるから」
そう答えると、
「ハハハッ、度胸ありそうなのがきたなあ」
「全然怖がられてないじゃねーか、ヘーロのやつ」
なんか他の人たちが寄ってきた。
「そっちのねーちゃんも戦えるのか?」
近づいてきた人の1人が瑠璃にそう聞いた。
「うむ」
「そっか。ならいいや」
「「「ようこそ、冒険者ギルドへ」」」
『智慧の書』にも書いてあったけど、冒険者は優しい人が多いそうだ。
身分証の発行をここにしてよかった。