今後の方針
「ねぇ、あの時、オレそんなに怖かった?」
オレがあいつらを自分の獲物だと言った時、『災害指定』たちは、すごく恐ろしいものを見たように震えながら頷いたのだ。
そのことを瑠璃に聞くと、
「うむ。怖かったぞ。このまま世界を滅ぼしてもなんも違和感がないぐらいにはな。」
「マジかぁ。」
「うむ。恐ろしい笑顔だった。」
「そ、そっか。」
笑顔……………、笑顔か……………。
確かに、あいつらに復讐できる機会ができたんだし、オレは笑ってたか。
あいつらは、こっちの世界で勇者らしいけど、どれぐらい強くなるんだろう?
勝てるか?
一応、油断はしないでおくか。
「そういえば、これからはどうするのだ?人間が魔族を攻めるのは、まだ結構時間がかかるだろ?戦争まではまだ結構時間があるだろ?」
「ああ、勇者たちが育ってからだろうな。『魔王』も無駄に律儀だよな。向こうから仕掛けてくるまで待つなんて。」
「ああ、向こうが万全の状態で相対し、絶望へ叩き落としたいらしい。勇者は、ククが倒すらしいし、憂いがなくなったんだろうな。ククが勇者を自分の獲物だと言わなければ、先に殺していたかも知れぬがな。」
「そっか、まぁ、そうだよな。」
「で、戦争までどうするのだ?」
「そうだな……………。この世界を見て回るか、戦争の後は、観光できる場所が残ってるか分からないし。」
「そうだな。」
こうして、観光旅行をすることに決まった。