プロローグその3
突然現れた創造神を自称する神から異世界転生を提案された。
わけがわからない。
「まあ、急に言われても驚くだけじゃろうな。詳しく説明しよう。」
胡散臭い。
「まあ、聞け。これは儂とお主の双方にメリットがあるんじゃ。」
メリット?
「そう、お主の魂は強大でのう。それこそ、神に匹敵するほど大きいんじゃ、それほど魂が大きいものは、世界にいるだけで良い影響を与えるんじゃ。これが儂のメリットじゃな。」
へー。
「そして、お主のメリットじゃが、まず、人生をやり直せる。それも、普通ではあり得ない記憶を保持した状態で。さらに異世界にはステータスがあるんじゃが、これほど大きな魂を持つお主は強力な力を手に入れるじゃろう。その力さえあればお主は自由だ。何ものにも囚われず暮らすが良い。そしてその結果お主が何をしようと、たとえ一つの種族が滅ぼうと、儂は咎めん。転生後のサポートもする。どうじゃ?」
うーん。いやでもなぁ。
「異世界には、白髪の者もいる。お主のその外見も、向こうでは普通じゃ、だから、転生してみないか?」
!?????
異世界だと、アルビノは普通なのか?
「うむ。そのほかにも、赤髪や緑髪、青髪など様々じゃ。」
そうか、なら、行ってみたい。異世界に。
「お、転生する決心をしたか。ならば、転生後のことを詳しく話そうかの。」
頼む。
「転生には、二種類ある。一つは赤子から始めるもの。もう一つは成長した状態から始まるものじゃ。違うのは、赤子から始めると親がいて、成長した状態から始めると親がいないという点か。あ、あと、成長した状態から始めると向こうで種族が魂に最も適合するものになる。故に、現存しない種族になる可能性もある。」
じゃあ、成長した状態から始める。
「いいのか?」
ああ、どんなに強くても親が人質に取られたりしたら、オレは自由じゃなくなる。それに、オレの親はもう何年も前に死んじゃったあの人たちだけだ。だからオレは1人が良い。
「そうか。ならば次じゃ。転生後のサポートに関してじゃな。」
どんなサポートなんだ?
「儂からお主に直接話しかけてアドバイスしたいんじゃがそれは無理そうなんじゃ。だから。お主には、向こうの世界の全てを記した『智慧の書』を与える。と言っても、それはお主の頭の中に入っている状態になる。気になったことがあれば頭の中に本を思い浮かべ調べたいことを唱えるがいい。それでお主に知識が与えられる。」
そうか。なら、それで良い。
「あとは、どこに転生するかじゃな。」
?
「人が多いところに転生するか、それとも、人がいないところに転生するかじゃ。」
人が極力来ないところがいい。
「わかった。そのようにしよう。では、転生を始める。」
オレのとこの真下に魔法陣のようなものが形作られていく。
それが光り輝き、オレの視界は光に覆われていった。
次の話から異世界です。